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昔々ある所にウサギの夫婦が住んでおりました。


二匹はごく普通に出会ってごく普通に恋をしてごく普通に結婚しました。ただ普通と少し違っていたのは、ウサギの旦那さんは本当はオオカミで、ウサギの奥さんは本当は魔女だったのです。


最近、ウサギの旦那さんは帰りが遅く休日もありませんでした。


毎晩、疲れた顔をして帰って来ます。


そこでウサギの奥さんは家に帰ってきたら楽しい気持ちしてあげようと考えました。




――ピンポーン!


そこで、ウサギの奥さんは三つ指ついてウサギの旦那さんを迎えるとこう言いました。


『貴方、お帰りなさい♪ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ・た・し♪うふ♪』



・・・


・・・


・・・



しかしウサギの旦那さんはますます帰りが遅くなりました。




  ✻ ✻ ✻ ✻ ✻




そんなある日の事。


ウサギの奥さんはお産のお手伝いに行きました。


妹の陣痛が夕方から始まり、年老いた母に代わりにウサギの奥さんは病院に行き、

一晩中休む間もなく、腰をさすったり、水を飲ませたり、ウチワで仰いだり、タオルで汗を拭いたりと妹のお産のお手伝いしました。


朝方無事かわいらしい子ウサギが生まれました。


ウサギの奥さんは子ウサギが生まれた喜びと徹夜して疲れた体を引きずって達成感と疲労感を胸に、真夏の眩しい朝日に目を細めながらフラフラと帰宅しました。

家に帰り着く頃には腰はガクガク、足はフラフラ、気分は生まれたて小鹿でした。




家に帰るとウサギの旦那さんが起きて来て曰く。


『良かったな。無事生まれて。お前も頑張ったよな。お疲れ様!何か飲むか?ご飯にするか?お風呂も沸いているぞ?』


そして、オオカミの微笑みを浮かべて言いました。

『それとも、俺?』



・・・


・・・


・・・



『いけませんわ~朝なのよ~』


と、制するウサギの奥さんの言葉も聞かずに、ウサギの旦那さんはウサギの奥さんの帯に手をかけ、しゅるしゅるしゅる・・・


『あれ~~~~~』



ウサギの奥さんは、夜中お疲れのウサギの旦那さん所をからかったりしてあいすいませんでしたと反省しましたとさ。



めでたしめでたし。


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