ギルドの説明をしてもらうようです。
「す、すごい。」
階段を降りるとそこには頑丈なつくりをした部屋があった。すると、トゥールがよっこいしょと副ギルドマスターの席に腰かけた。
「え゛っ!トゥールさんて…!」
「ああ、言ってなかったけか?」
さも当然かのようにサラッというトゥールに驚きを隠せない。
「こいつが立場上じゃなければわざわざ何回も迎えに行ってねえ。」
し、辛辣!姉貴肌なサダメさんはズバッとそれを言い放った。衝撃的だが、一つの疑問がわく。
「じゃあギルドマスターって誰なんですか?」
サダメさんと副マスターは違うとして、誰がマスターかがわからないのだ。
「ああ、マスターは旅に出ているんだ。」
悲しげな表情で強面の副マスターは言った。
「でも、いつか帰ってくるって信じてる。」
なにか闇がありそうなのでそれ以上は聞くのをやめた。
「ただいまー!!」
後ろからそんな元気な声が聞こえてきた。
「お、客人ですか?」
ターリャの背中を見て男が聞いた。
「ああ、紹介するよ。ターリャだ。」
「ターリャです。お世話になってます。」
すかさず自己紹介をし、手を差し出す。
「おう、俺はアロマだ!よろしくな!」
アロマはターリャの手を取って握手した。
「あ、アロマさんてあのGPS作った人?」
「なんで知ってんだ?」
「サダメさんに教えてもらいました!」
ばっとサダメさんの方を向くアロマ。
動作が少し周りより幼いので、多分こいつは私と同い年かそれ以下か。冷静に分析していく。
アロマがソファに腰を下ろし、ターリャも座る。
みんながワイワイ話してる時、ターリャはハッとなった。
「え、えと、ここって結局何する場所なんでしょうか?」
「ああ、言い忘れてたな。サダメ、説明頼む。」
そう言われ、ソファから立ち上がり、ミーティング用であろうホワイトボードを持ってきた。
真っ白で何も書かれていない面を裏返すと文字が出てきた。
「まず、このギルドは世界公認ではない!故に伝達用天使がいない!」
サダメさんはホワイトボードを使わずに説明している。持ってきた意味とは。
「このギルドはある一人の人が立ち上げたギルドでな、他のギルドの手助けをするためのギルドなんだ。」
話を聞く限り、下水道なんかにひっそりとあるようなものではない。普通に街中にあっても良いのでは?不思議に思いながら話を聞き続ける。
「ギルドからギルドに依頼が入るなんて本来あってはならないのだが、あたしたちはそれができるってわけだ。」
ほうほう。つまり何でも屋みたいなものなのかな?
「あ、あたしたちの界隈では手助けは隠語で、本当は闇始末って意味な!」
一気にアウトなギルドになった!!いかにもやばそう。スッとターリャの脳内で嫌な妄想が駆け巡る。
もしかして冒険者ギルドに手助けお願いされて私を殺そうとしてるんじゃ…?!?!
ブルブルしていると、副マスに注意される。
「あ、お前のことは依頼されてないから!何なら今は依頼こなさ過ぎて困ってるくらいだからな?!」
全部読まれてた…。その瞬間、ドンっと肩を組まれた。
「今日のところは泊まってけよー!ここ男ばっかで暑苦しくて!女の子のメンバー来てくれて嬉しいぞ!」
拒否権は…なさそう…。
「は、はい…。部屋案内してもらえますか?」
「もちろんだ!案内はアロマがやってて!あたし部屋を準備するから!」
「俺ですか?!しょうがねぇなぁ。いくぞ。」
ターリャはルンルンのサダメさんと反対方向に進んでいくアロマについていった。




