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58話

「暑いな」


今年の夏は昨年以上に気温が高いらしく、紫外線もすごい。

紫外線と言えば漫画やラノベだと日焼け止めイベントがあると思っている人もいるかもしれない。

しかし現実はそんなことなく、女性陣が着替えから帰ってくると日焼け止めもばっちり塗り終わっていた。

あんなパラソルの下にうつ伏せになって水着をずらして日焼け止めを塗って、少しエッチな声がでるなんてのは漫画やラノベだけのイベントだ。

実際にあんななっているのをみたことがある人はいるのだろうか。

まぁそれでも学校でもクラスでもトップクラスのビジュアルをもっている3人と文化祭から人気急上昇中の鏡さんの水着姿をみれただけで俺も敬都も召されている状況だが。


「瑞樹さんや」


「どうした敬都さん」


「俺たちは今日死ぬのかな」


「死ぬか死なないかはわからないけど、後ろは気を付けておこう」


「そうしよう」


人がすくない隠れビーチではあるが、人が全くいないわけじゃない。

既に俺たちの横を過ぎている男たちが愛たちをちらちらみているのがあからさまにわかるほどだ。

確かに見たくなる気持ちもわかるし、俺も他の美人のお姉さんのビキニ姿をこうやって目で追ってしまっている。

愛たち高校生は水着の上に羽織っているが、お姉さんがたちはきわどいビキニをさらけ出している。

これが大人と学生の違いなんだろうか。

それにそのビキニのお姉さんたちの隣にいる男たちも脱いでも恥ずかしくないマッチョばかりで、俺と敬都みたいなもやし体形は洋服を脱ぐことはできないだろう。

愛もあんなマッチョのお兄さんみたいな体形が好きだったりするのかな


「みっちゃん」


「何?んんんん?」


愛に呼ばれて振り返ってみるとそこには怖い顔をした愛が立っていた

怖い顔というか圧がすごい感じだ


「愛どうしたの?」


恐る恐る愛に尋ねてみる


「今水着のお姉さんみていたでしょ」


「いや~。みていたというか目に入ったというか。イタイイタイ」


愛が背中をたたいてきた。

こういった行動は新鮮で可愛い。


「他の女の人みちゃだめ」


「そんなこといったって。歩ている人が目に入ってしまうのは仕方なくないかな」


「それでもダメ」


「愛だって他のマッチョの男の人とか目に入らない?」


「入らない」


「そう。。。」


「私はみっちゃんしか目に入らないから」


「うん。。。なんかごめんねこんな貧相な身体で」


「そんなみっちゃんが好きだから」


「ありがとう」


喜んでいいのか悲しんだ方がいいのか。

この日人生で一番もう少し筋トレを頑張ろうと思った瑞樹です。

そして愛は俺の頭を鷲掴みする


「愛ちゃん。痛いんだけど」


そして愛の顔が俺の顔に迫る

こんな大勢の人がいる中でキスされるのかなと思った

しかし。。。


「みっちゃんは私だけをみていればいいの」


「はい」


絶世の美女にただただイケメン発言をされて

陰キャのハートは撃ち抜かれた



「君たちは相変わらず仲良しだな」


話しかけてきたのは黒の水着の桐生さんだ。

クールなイメージ通りの水着ですごく似合っている


「みっちゃんが他の女の人の水着姿をみているから」


「目に入るのは仕方ないよね」


「松岡くんも男の子だな」


「なんかごめんね」


隣をみると敬都はさくらさんに迫られ、鏡さんに「陰キャキモイ」と言われていた。

多分水着のお姉さんを目で追っていたのだろう。

しかも文化祭からさくらさんだけじゃなくて鏡さんもなんかよさげな関係に見えるのは気のせいかな。

俺に対しての態度は相変わらず敵意むき出しなんだが。


「それで先にご飯にする?」


とりあえず敬都を助けてあげようと助け舟を出してあげる


「まずは泳ぐっしょ」


さくらさんのキャラが最近男子運動部みたいにみえる

そしてさくらさんは鏡さんの手を引いて海に入っていく。

鏡さんは完全に戸惑っているようだが、鏡さんはさくらさんのお気に入りらしい。

可愛い好きのさくらさんからしたら鏡さんの小さくてかわいらしいキャラはツボなんだろう。

一緒にいるときはべったりだ。


「愛ちゃんと天音ちゃんも早く」


「「うん」」


愛と桐生さんもさくらさんに続く


「瑞樹さん」


「なんだい敬都さん」


「僕たちはどうする?」


「荷物番かな」


「にしても今僕たちが見ている光景を映像に残したら結構な再生数になるんじゃないかな。世の中的にバズるって感じに」


「確かにな。美人のお姉さんもいるけど、その中でもあのグループの目立ち方は飛びぬけている感じだな」


「これって僕たちは荷物番兼ボディガードにならないといけないんじゃないかな」


「そうかもな。多分ナンパされるだろうな」


「パリピ怖い」


「多分、他の人たちからみたら美女と一緒にいる俺たちもパリピに見えているか下っ端にみえているかだろうな」


「下っ端に見えている可能性の方が高そう」


「よし、敬都!!俺たちも泳ごう」


「急にどうしたの?」


「せっかく海にきたんだからこんな日陰で陰キャ満喫するよりも、たまには陽キャイベントも楽しんでみようかなと」


「よしいこう」


そして俺と敬都もさくらさんたちに続いて海に入っていた

10分後


「瑞樹さん」


「なんだい敬都さん」


「休憩しよう」


「そうだな」


俺たちは海入って10分で満足してしまった。


「そこの陰キャ男子!!海からでるの早いでしょ」


「疲れたから」


「この夏休みで体力つけるっていう宿題が増えたね」


「「はい」」


10分で海から退出して陰に座っていると愛たちも海から上がってきた


「久しぶりの海楽しい」


「それはよかった」


「桐生さんが泳げないのは意外だったな」


確かに。

海に入っているところをみていたが、ちょっと深いところにいったときに桐生さんは溺れかけていた

運動も勉強もこなしそうな桐生さんの欠点だった。

それとは逆に鏡さんは泳ぐのがすごく上手だった。

中学生までは水泳を習っていたらしく、泳ぐのは得意らしい。

人は見た目で判断してはいけない。と思ったが隣の敬都はイメージ通り泳ぎは得意ではなかった


「じゃぁお昼ご飯にしようか」


「なんか買ってくるよ」


人が少ない海と言っても海の家はあり、おにぎり・焼きそば・フランクフルト・ジュース・かき氷などなど定番メニューは全部あるようだ


「手分け手して買いに行こうか」


俺と愛と桐生さんはジュースを買いに行き

敬都とさくらさんと鏡さんは食べ物を買いにいくことになった


それにしても右に愛、左に桐生さんが歩いていてその間に俺が歩いているわけだが

左右の存在感がすごすぎて真ん中の男の存在感が虫みたいになっているような気がする

ナンパされるかなと思っていたが、おそらく高嶺の花すぎるのかこの二人のは誰も近づかないようにしているようだ。

俺ももしこの二人を知らなったら絶対に話しかけないと思う。

そう思いながらジュースを買っていると


「ねぇねぇ俺たちと遊ばない」


「つれがいるので」


「いいじゃんちょっとぐらい」


俺たちと反対側で典型的なナンパの声が聞こえてきて

そちらをみているとさくらさんと鏡さんがナンパされていた。

しかも相手はマッチョ×2。

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