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22話

調子に乗っていたのは間違いない

敬都が今までされていたことを考えると木村にこのぐらいをの「恥」をかかせてもバチは当たらない

だから甘くみていたのかもしれない。

サッカーのルールの中だったらこんぐらいやってもいいと。


佐々木にパスを出した後に横からものすごい衝撃を感じた。

次の瞬間俺の視界は一瞬真っ暗になった。

おそらく俺以外は今どのような状況になっているのかはわかっていただろうが

俺は何が起こったのが理解するまで時間がかかった。


今の衝撃は木村がボールがないタイミングでラグビーなみのタックルを横からあびせて

俺は衝撃で飛び、頭を打った感じだ。

この感じは現役時代も一度経験したことがある。

脳震盪を起こしてるんだろう。

周りの声は聞こるけど意識が朦朧としている


「おいてめぇあきらかにわざとやっただろ」


「黙れ、こいつが調子に乗ったからだろ」


「てめぇ」


森田と木村が殴り合いになる前に

3年生のサッカー部の主将があいだにはいった


「おい木村」


「なんすか」


「お前今わざとやったな」


「だったら」


「退場だ」


「はっこれぐらいで」


「これぐらいじゃねぇよボケ」


サッカー部の主将は木村に対してどなった。

体育会系の主将ともあり、怒鳴り声は怖い体育教師なみだ

木村も主将の圧に圧倒されている


「今の状況わかっていってんのかお前。お前がぶっ飛ばしてそこに寝ている子はおそらく脳震盪をおこしている。もし打ち方が悪ければ障害が残ることだってあるんだ。サッカーはスポーツだ。競技中におこってしまっても故意じゃなければ許されることもある。でもお前が今やったのは明らかにわざとだ。

お前にスポーツする資格なんてねぇよ。お前らのチームは運営の権限で失格にする」


「そこまでするのか」


「当たり前だ。これはスポーツじゃない。あくまで球技大会だ。お前みたいな反則でしか自分を強くみせれないやつはいらない。それに木村のことを止めなかったお前らも全員同罪だ。わかったか」


木村も周りの生徒も主将の言葉に言い返す言葉っも勇気もなく黙り込んでピッチを去っていった。


これは俺が後に敬都に聞いた話だ。

この時俺は意識朦朧になっているところだった


「瑞樹!瑞樹!」


敬都の声が聞こえる。。。


「どけて」


敬都の声と別の声がうっすら聞こえる


「嶋野さん!なんで?」


「どけて」


「嶋野さん瑞樹を運ぶのは無理だよ」


「俺がは松岡を運んでやるよ」


森田が敬都に続く


「さわるな」


「えっ?」


森田は嶋野愛から出てきた言葉に驚く。

元々あまり話さないほうではあったけど、才色兼備の完璧な女の子というイメージを持っている彼女がこんなに怖い表情をしてこんな声を出すとは思わなかった。


「この人にさわるな」


「はい」


周りに全員が嶋野愛の圧に圧倒されて言葉を失った

そして次の瞬間、嶋野愛は松岡瑞樹をお姫様抱っこした。


周りの生徒は全員言葉を失っていた。

嶋野愛の突然の行動、しかもあの男子をお姫様抱っこしている姿。

全てがこの場にいる全員の予想の範囲外の行動だったから


それは先ほどまで一緒にサッカーを観戦していた春乃桜も同じだった。

瑞樹くんがあの人に飛ばされて何が起こったのか一瞬わからなくて、隣にいる愛ちゃんに聞こうとしたら、愛ちゃんは既に瑞樹くんのもとに走り出していた。

そして今私がみている光景は長年愛ちゃんと一緒にいる私ですら予想の範囲外の行動である。


しかし流石の嶋野愛も男子高校生をお姫様抱っこするのに限界があり、顔はかなり辛そうにしていた。


「あとは俺が運ぶ」


愛のもとにきたのはさきほど木村たちを怒鳴ったサッカー部の主将だった。

愛は主将のことも無言で睨みつけた


「大丈夫。お前の大事なものはとらないから」


「。。。。わかった」


主将の一言で愛は瑞樹を主将に託した


「さぁお前もいつまでも寝てないで、早く彼女を安心させてやれ」


そう小さく呟いて主将は瑞樹を保健室に連れて行った

愛もそれに続いた

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― 新着の感想 ―
[一言] 傷害で停学くらいは食らわせるべきでは
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