13話
今回ばかりの登場になるか、切り札になるかは、エアは考えてない。全ては話の流れに任せる。
入学して3ヶ月
俺は話すのが苦手で、友達が居ない。
話しかけられることも全く無い。
時間が経つにつれて、クラスはどんどんグループが出来ていく。
そして、イジメも目立ってくる。
幸い俺は虐められることは無かった。だけど、虐められている人を見るのは辛い。
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その日、たまたま忘れ物をして教室に帰った。
教室で泣いてるクラスメイトの真宮がいた。
俺はどうしようか迷ったが、とりあえず忘れ物を取りに行かなければと思った。
「・・・誰??」
「すいません、見てはいけないものを」
真宮さんはクラスで虐められている所を見たことがある。虐めかな? それとも、失恋とか、それ以外??
「小宮??なんでここに??」
「忘れ物を取りに」
「そうなんだ。」
「・・・はい」
俺はノートを取る。
そして
「・・・」
俺はボッチで人と話すことが苦手だけど、でも泣いてる人を見るとほっとけない。
「・あ・・・あの」
これが今後の黒歴史でもいい。
「何?」
友達が出来ないきっかけになるかも知れない。
「僕は何があったかわからないですが、俺は真宮さんは、いつも人に気を遣っていて、友達の勉強見たり、相手の良いところ、好きなことを理解して話をして居ます。」
「・・・」
「だから、泣いてる理由は分かりませんが貴方は優しい人です。だからえっとその」
急に言葉を失う。
急に言い出して自分に恥ずかしさが込み上げてくる。
「・・・」
「頑張ってください。失礼します」
こうして俺の黒歴史は追加された。
そもそもさっき言ったのだって、
よく考えたら、全部聞こえて来ただけで俺は話しをしたこと無かった。完璧痛い人だ。
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翌日
「昨日はありがとう」
俺はその子に感謝された。
「はえっ??」
「私、ずっと小さい頃から虐められて、高校こそっは頑張ったんだけどダメだった。」
「そうなんですね。」
「私さ、海外に転校するんだ。」
もしかしたら、それが嫌で
「私、結局この学校・・・小中高で良い思い出一つも出来ないと思ったんだけど、最後に貴方に褒めてもらえて良かった。」
そして、真宮さんは転校した。
数日後、俺は人生初の告白をされた。
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今回ばかりの登場になるか、切り札になるかは、エアは考えてない。全ては話の流れに任せる。