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Lost magic wand ~失われた魔法の杖~  作者: のおとさん
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異世界への切符ってここできれますか?

初投稿です〜!!私の見たいを詰め込んだかわいいかわいい作品です!

高層ビルが立ち並ぶ街。


 信号が赤から青に変わると忙しなく動き出す無数の人々。


 太陽が沈み、夜が訪れても眠らない街で育った私は、ある日、いわゆる「通り魔」というものに襲われて、あっけなく命を落とした。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「ルネ〜!!ご飯が冷めちゃうわよ!早く起きてきなさい!!」


「…ッッ!!!は、は〜い!!」



 薄汚れたカーテンの隙間からは、気持ちのいい朝日が差し込んでいる。



 なにか、懐かしい夢を見ていたような……



 あちらの世界で生きていた記憶は、こちらの世界で過ごすうちにどんどんと霞んでしまっている。


 もう、こちらに来て10年になる……。いろいろ忘れてしまっていても仕方がないんだろうな…



「だめだめ!せっかくのにどめの人生なんだから、むだになんてぜったいできない!」



 寝ぼけ頭の自分に喝を入れ、輝かしい異世界生活に今日も心を躍らせた。


 私の名前は、ルネ・プロッティ。1ヶ月前に誕生日を迎えて10歳になった、異世界転生系の女の子。中身は…まあ、今はいいか。


 布一枚でつくられたワンピース型の寝巻きを脱いでいると、ふと、さっきの夢を思い出した。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



 前世の私が殺された日のことは、今でもはっきりと思い出せる。

 明らかにおかしいと分かったのに、なぜ逃げなかったんだろう…とか、いい歳して持ってた、大事な大事なあのお人形はどうなったんだろう…とか。


 あ、私、死んじゃったんだ。とわかった時は、両親よりも先に死んじゃうなんて、地獄に落とされるかも…なんて、対して愛されてなんかなかったはずなのに、考えちゃったっけ。


 でも、優しい優しい神様が、もう一つの人生を与えてくれた。


 しかもそれは、私がひたすらに憧れていた異世界での人生!!



 魔物がいる…魔法がある!大きな国がある!!びば転生!!びば異世界!!



 ただ、若くして命を落とした私を、神様がかわいそうに思って、転生の機会を与えてくれたわけじゃない。っていうのが少し気が重くなっちゃうところなんだけど…。



 神様いわく、私が生きている世界と並行して、たくさんの違う世界が存在しているらしい。そして、私を襲った通り魔さんは、私が生きていた世界とは、また違う世界で不幸な死をとげていたから、神様に新しい命をもらっていたのだと。


 その転生先が、私がいた世界。


 もともとは一つの世界を救った慈悲深い大英雄さんで、それがなぜか、神様を悩ませるほどのクズ人間になってしまい、ついには意味なく人を殺す通り魔になってしまった…と。


「どのようにしてこちらの世界に戻そうか…と考えてはいたのですが、大きな要因となるものがなく、野放しにするしかなかったのです。貴方には申し訳ないことだと、こちらとしても思ったのですが……」



 要するに、私を刺した通り魔さんを捕まえるために、手を汚させる必要があって、私はそれにまんまと巻き込まれた。ってこと。



「終わるはずではなかった貴方の人生を、こちらの都合で無理矢理終わらせてしまったこと、どうお詫びしてよいものか…。今回の失敗から、あまり良い提案ではないと私達も感じているのですが…」



 こ、これは…??これはまさかの?!



「貴方が望むのなら、転生という形で、もう一度人生を一から始めるというのも……」

「ぜひ!お願いします!!」



 あぁ、あの時の神様の驚いた顔…


 これは間違いなく、異世界転生ルートじゃん!!とついテンションが上がってしまって、食い気味に返事してしまったのが本当に恥ずかしかった。



 神様はすぐ優しい笑みを浮かべた。



「はい、ではそのように…。よろしければ、お詫びとして、貴方には私達からの祝福をさずけたいのですが………、なにか希望は?」



 ほえ〜…あらためて見ると、すごい美形な神様だな〜…。私のタイプとする感じじゃないけど、流石にここまで綺麗だと、話が時々入って来なくなる程度には、見惚れてしまう。

 そして、この中性的な声が終始私の耳をくすぐっている。



 ブロンドの髪が肩からするっと落ちた。



 と、と…!見惚れてる場合じゃない!!望み?!のぞみ…ノゾミ〜……


 突然だけど、ここで少し、私の個人的な話を挟まさせてもらうよ?


 前世の私はある日突然、見知らぬ通り魔さんに刺されて命を落としてしまったわけだけど。そんな前世の私のプロフィールを晒していこうと思う。

 元を辿れば私のことになるけど、どうせもう存在しない人のことだし??私自身でさえ自分のことを愛してあげれないくらいのどうしようもない人間だったし??

 個人情報を晒すのはとっっっっっても危ないことだから、真似しちゃだめだよ!!


 前世の私の名前は、上原ハヅキ。享年18。良くも悪くも普通の高校生。特徴としては、ちょっとだけ勉強をがんばってて、日々の癒しに、異世界転生ものの作品をこれでもか!!と漁ってたことくらい??あ、あと、私を語るからには抜かしちゃいけないことが一つ!!!



 3度の飯よりイケおじ鑑賞、睡眠削ってイケおじ鑑賞、人生の全てはイケおじに始まり、イケおじに終わる!!!



 もっとも、私が専門として見てたのはイケてるおじさん…というよりかは、上品で…ッ!!気高い、けれど優しさ溢れるようなオーラをまとった、イケてるおじさま!!だったけど…


 高校生活においての数少ない友人には、全く理解されなかった趣味である…。寂しい。


 彼らの儚さや尊さがなぜ理解されないのか…全くもって不思議だったけど、今、目の前にいるこの超絶美形な神様…皺一つない顔に魅力を感じる一般女性の気持ちもわからんでもないよ??


 でもさぁ!!でもさぁ〜!!


 いやいや、私のこんなオタク話に花を咲かせてもなにも進まない…。とりあえず、ここで語りたかったのは、私はただのイケおじ好きの異世界転生厨18歳女。っていうこと。


 私の拙い人生観とか、生きてきた軌跡。みたいなのは、厚みも面白味もないしいいよね。


 長々と私のプロフィールを聞いていただきありがとうございました。ま、誰に言ってんだって話だけどさ…。

 友達に理解されない趣味があると、独り言が多くなっちゃうんだよ…察してほしい。



「…望み、はありませんか??」



 うんうん…と唸っているばかりの私に神様は急かすような一言を放った。


「あ〜ッッ!!ごめんなさい!!考えます!!」


 神様も暇じゃないだろうし、異世界転生厨の私が望むことなんて、想像するのも容易いでしょうね…!!


 異世界といえば…!があるでしょう!!


「で、できることなら〜…!!」


 せっかくなら貪欲に!やりたい放題させてもらおうじゃないか!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


はじまりました〜(^^)

誤字脱字に気をつけてがんばっていきます〜!!


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