第一章 いい声してるね
初めまして!やきにく弁当です。
小説書き初心者なので、誤字脱字や矛盾等あると思います。
少しでも面白いと思った方は、ブクマ、感想、ご意見よろしくお願いします。
だから俺は、うさこちゃんを肩に乗せた。
ー12年前ー
俺は三歳の誕生日にうさこちゃんをもらった。
兄弟も友達もいない俺にとってうさこちゃんは唯一心を開ける存在だった。だから俺はうさこちゃんを溺愛したし、うさこちゃんも俺のことが大好きだ。(絶対に)
うさこちゃんというのは、もちろん人間でなければペットでもない。
できればこんなことは言いたくないが、世間一般的な見方
だと、ただのぬいぐるみということになってしまうだろう。
体の大きさは2歳児が体育座りをしたときぐらいで、お腹がぽっこりしてて目はビー玉みたいにキラキラしている。
口はない。が、うさこちゃんの口か鼻か区別がつかない所を俺は[ぶぶ]と呼んでいる。なぜ[ぶぶ]と呼ぶようになったかというと、ばぶぅ〜→ぶぶぅ〜→ぶぶ、ということである。
言うまでもなかったな。
名前からもわかるように、うさこちゃんはうさぎのぬいぐるみで、年齢は永遠のゼロ歳。赤ちゃんなんだ。
このことに関して家族も最初の頃こそ
「いつまでうさこちゃんの心臓マッサージしてんの!心肺停止だから動かないわけじゃないのよ!」
「いい加減他のぬいぐるみに嫉妬するのやめなさい!人間に聞こえないような超音波で会話してないから。」
「うん…安心して。お前の心が汚れてるから動き出さないとかじゃないから。うさこちゃんも早く大人になって欲しいって。重いから。」
などと口うるさかったが、俺が全く聞く耳を持たなかったため、諦めたようだ。
そして、思春期になっても変わらないうさこちゃんの溺愛ぶりを見て、家族も愛着が湧いてきたようで今ではクリスマスにうさこちゃんの誕生日パーティーまで開いてくれるほどの理解を得ることができたのである。
しかしながら、高校生にもなってぬいぐるみ遊びなんかどうかしている、頭大丈夫か?、キモい、、、などと思っている価値観の合わない人間のなんと多いことか。
まあ、こんな年になるまでぬいぐるみを溺愛していると言う人間は俺以外世界のどこを探してもいないだろう。
だが、それでいい。
俺にとってうさこちゃんは妹であり、友達であり、時には母親でもある。誰にも理解されなくても、これからずっとうさこちゃんのお世話をしていきたい。それが俺の切実な願いだった。
そう、あの出来事が起こるまでは、、、
「行ってきます…。」
「いってらっしゃーい!気をつけて!」
はぁ、、、学校滅びないかなぁ。
俺は、大水響介15歳。
普通の進学校に通う高こうsッッ、、、
ドッカーン!!!
バリバリバリッッ!
ん?…あっ、学校滅びた。よっしゃーい、かあさーん赤飯用意して〜って、、、
ええーーーー?!!!!!?
えっえっ?
ほえ?
学校なくなっちゃたよ〜?なにこれ隕石???
いや待て、一旦冷静になろう。
学校の滅び方からして、絶対隕石じゃない!隕石だったら俺も死んでるからな。
なんか学校だけピンポイントで被害出てる感じだな。俺みたいなヤツがついに行動に出たってわけか?
まあ、そんな行動力があるなら学校生活も苦じゃないだろうけどな。
ーおーい、、、
え?、、、なんか野太い声するんだけど。麒◯川◯ぐらいいい声してやがる
ー聴こえているか、そこの黒髪で白リュックにダサストラップの男子高校生〜!
紹介が遅れたけど俺は今制服に黒髪白リュックに自作の「うさこちゃんストラップ」をつけている。
そんなことより、俺はダサストラップで己を認識してる自分が許せなかった。だってだって、うさこちゃんが悲しむじゃないか!
心配しないでね〜うさこちゃん、大好きだよーん(ハート)
俺は心の中でうさこちゃんに詫びた。
てかどこにいるんだ?声からして多分おっさんだよな?
「はい…俺のことですよね、あのどちらにいらっしゃるんで しょう?、、、」
ーおい、ここにいるじゃないか。
その時、俺の長年の夢は予想外の形で叶ってしまった。
、、、「えっ…うさこちゃん?」
そこには、今日も家から送り出してくれたうさこちゃんが立っていた。
立っていた、、、、、????!!!!
「ううううううううさこちゃん?!嘘だろ?!着ぐるみじゃないよね?!」
「いや、こんなちっちゃい着ぐるみなんてあるわけないだろ。やっぱり気持ちだけじゃなく知能まで幼いな」
「うさこちゃんはちっちゃくないよ、2歳児が体育座りしたときぐらいはあるよ。」
「なんだその例え。そこは、生まれたての赤ちゃんぐらいの大きさってことでいいと思うんだが。」
「そんな事どうでもいいから教えてくれ!君は本当に大水うさこなのか?!」
「…うん。そうだ。俺はお前が愛してやまないうさこちゃんだ。…苗字もあるんだな俺、ふーん、、、鳥肌」
「やっぱりそうなんだ…。びっくりしたけど嬉しい!」
「ぬいぐるみが喋ったにしては冷静過ぎないか??ずっと近くで見てきたが、未だにお前の思考回路が理解できない。」
「ちょっと複雑だけど、うれしい…!」
「お前なぁー、その年になって恥ずかしいと思わないのか?」
「思いません。」
「うん、ちょっと食い気味だったな。こわ」
「うさこちゃん…嘘だろ、嘘だと言ってぇ〜!」
「おっと、急にどうしたー?お前今どういう感情かだけ教えてくれ。ぬいぐるみがしゃべったから嬉しいのか?それとも溺愛してきたぬいぐるみがおっさんだったからショックなのか?」
「うさこちゃんが喋った〜!!え〜ん」
「すんごい時差、あと泣き方すごいな。」
この状況が現実だと分かって、一気に感情が押し寄せてきた。
ーこれは夢じゃないだろうか。
今まで色んな人に散々馬鹿にされて、白い目で見られて、でもずっと信じてた。いつかきっと思いは伝わるって。毎日一緒に過ごしたもんね。一緒に寝て、食べて、遊んだもんね。俺は信じてたよ。うさこちゃん。
「ごめんねーあのーねっ…そんな感じじゃないんすよね」
「ううん、いいんだ。俺はどんなうさこちゃんでも受け入れる!」
「いや、ね、俺は響介君のことね、だーいすきじゃないっていうか、ね…。」
「え、、、」
ポロ ポロ ポロ うえーーん
「おいおいおい、泣くなよぉー。違う違う!好きではないけど大切な家族ではあるよ、うん。」
「うう〜本当?ズルズルッ」
「うん!ホントホント!あのーそろそろ本題入っていいかな?時間ないんだ!」
「うん!でも、今までずっと喋ってくれなかったのに急に話しかけてくれたってことは何か困ったことがあるんだろう?なんでも力になるぜ!」
「おおー感が鋭いな、さすが12年も一緒にいただけある。実はな、お前の学校破壊したの俺なんだ。」
「そうなんだ!俺のためにありがとう!泣きそうだぁ」
「ちげーよ、全く。時間がないから簡潔に言う。俺をお前のオトモにしてくれ。」
「えっオトモ?!敵とかと戦うの?!いいよ!」
「うん…まあそんな感じだ。理解が早くて助かる。じゃあ早速任務だ!そこで一つ提案なんだが、」
「うん!何?」
「俺はこの身体だろ?だから足がめちゃくちゃ遅い上に力も弱い。だから俺を運んで移動してくれないか?」
「お安い御用さ!あっ、、、」
「どうした?時間がない!なんでもいいから運んでくれ。詳細はこれから説明する。」
「肩にのせていいか?」
「なんでもいい!あとなるべく頬を赤らめんなよ!」
「ありがとう!ずっと夢だったんだ。うさこちゃんを肩に乗せてお散歩するのがね。」
だから俺は、うさこちゃんを肩に乗せた。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
分かりにくい所や意味が分からない所があれば、厳しいご意見でもいただきたいので感想等宜しくお願いします。




