9 麻薬Gメン②
バーーンッ!
と、門を蹴破りそのままマフィアの事務所まで乗り込む。
あらかじめクロが潜入していたお陰で事務所の場所と部屋の配置は分かっている。
我々の後を警官が追ってくる。
「私はブラジル国の麻薬捜査官だ! 覚悟しろ!」と口上を述べ、
美夜たちが機関銃をブッ放した。
ダダダダダダダダッ……
突然の突入に、マフィア達は抵抗虚しく、次々倒れていく。
後ろでは警官たちが応戦している。バン バン ヒュ~チュドーーーン
……ん? ミサイルもあるのか?
機関銃とピストルの音が飛び交う。
マフィア達は、次々警官に連行されていく。
たまに魔核が落ちているので、拾っていく。
一番奥にある事務所のドアを蹴破り、中に入るとマフィアの幹部10人とその取り巻きの子分が30人くらいいた。
ボスは一番奥の机の上に足を上げ、座って葉巻を咥えていた。
「随分と手荒なまねしてくれるじゃねぇか。どこの組のもんだ?」
とボスがポルトガル語でいう。
私は何を言ってるのか分からないが、
「 ブラジル国の麻薬……」とクロに教わったポルトガル語で返答していたところにクロが割り込み、
「うちらは、麻薬GメンLMGだにゃん」と自己紹介を始めてしまった。
「そんなふざけた(格好の)麻薬Gメンがいるか!」と幹部の1人が言う。
ダダダダダッ……
と機関銃を撃ち 「少し黙ってな!」 と美夜が凄む。
ボスが言う。
「構わねぇ。やっちまえー」……普通そうなるよな。
ボスの声とともに、マフィアがマシンガンをぶっぱなしながらブツブツと詠唱を始める。
……なるほど、得物で戦いながら、詠唱を行えばいいのか。
……でもこいつら、全員魔核持ちか!?
そこに、前方の3人が
瑠璃 「氷壁!」 でLMGの周りに氷の壁をつくり、弾を全て防ぐと同時に、
美夜 「豪炎!」
日葵 「雷!」 といって、魔法機関銃で火と雷の弾の嵐を打ち込んだ。
ボスと幹部を残して、魔核が転がっていく。
ピョンと美夜が宙返りをしながら、ボスの机の上に立ち、ボスの口に機関銃の先を突っ込んだ。
「 黙ってろって言ったわよね 」と美夜が日本語で言う。
ボスが 「ハイ」 と意味が分かってないようだったが答えた。
「さ、やるわよ」と日葵が明るい笑顔で言う。 ――やっぱ、やるんだ。
クロが「んじゃ、最初からにゃ」
「ワルキューレ!」
あの音楽(「ワルキューレの騎行」)とともに、マフィアの幹部の足元で、爆発が起こり煙が立ち込める。
蓮月が上を指差し 「月光!」 という。
……スポットライトが煙を通して我々9人に当たる。
紅々李が手を広げ 「サンセット!」 という。
……周りが赤くなり、
加えてハクビが 「狐火!」 と叫ぶ。
……赤から青色の炎でマフィアがいる床が包まれる。マフィアが精気を吸い取られたように青くなっていく。(神使のハクビの狐火は悪魔の力を弱らせる)
マフィアが火を避けようと飛び上がっている。
クロが 「フフフ、我ら麻薬Gメン9人衆 L・M・G!」
……そしてスポットライトが私に集中する。
「豪炎!」「雷豪!」「爆風!」
と美夜、日葵、碧衣が一斉に叫んだ!
マフィアに向かって火柱が無数に立ち、雷の雨が落ち、嵐が吹き荒れる。
そして皆でポーズを決める中、私はピッと指を上げる。
――良かった。今回はマフィアだった。
最後に瑠璃が 「ゲリラ豪雨!」 というと、
マフィアはバケツを被ったように水浸しになった。
ボスが、頬を引きつらせピクピクしている。
「もう我慢ならねぇ。お前らヤッちまえ」とボスが言ったが
幹部は全て魔核に変わり、子分は身体をピクピクさせていた。
ボスはひとり取り残されていた。
事実上のマフィア壊滅である。
最後に決め台詞
「か・い・か・ん」
と、乙女達が叫んだ。 ――ん。 完璧だ。 私はうれしい――
後ろでは警官が涙を流して「やったぞ!」と雄叫びを上げている。
碧衣がヒュッと風のようにボスの近くに飛んでいき、口に機関銃を入れる。
「さ、魔女集会の場所教えてもらおうか」




