3 リオデジャネイロ ギルド支部②
エルフは、まだ興奮冷めやらぬようで、緑の顔を赤くしながら転げまわっている。
ネオがやっとの思いで、
「ラビに聞いておったが、さすが殺人級だのう。く・苦しい。――ハァハァ
とても良いものを見せてもらった。ププ(念波)」
瑠璃が「感激していただいたようで、嬉しゅうございます」とお辞儀する。
まあ確かにあれも感激の一種だな。
ププっていう念波のイメージはエルフ共通だ。
「これはお礼だ(念波)」といって、ネオが世界樹の葉を10枚くれた。
「何か困ることがあったら使いなさい(念波)」
効能とか教えてくれなかったが、後で分析してみよう。
自己紹介も終えたので、早速旅立つことにした。
エルフ達が手を振っている。
「また来いよ~(念波)」
「期待してるぞ~(念波)」
「ショウ死ぬなよ~ププ(念波)」 ……とたくさんの声が入ってくる。
そのまま、手を振りながら羽を広げ、風に乗った。
少し高いところまで来ると、エルフの街の全容が見えてくる。
ここ魔神は、剣神よりも世界樹の森が大きく、世界樹そのものの太さや高さも大きく見える。かなり古くからあるのだろう。
翼は風を受け止めスピードが加速していく。
少し高いところまで行くとジェット気流に乗れたようだ。
時速200kmは出ているような気がする。
――風翼風――
リオデジャネイロ(少し長いので以後「リオ」とする)には、約5時間で着いた。コルコバードの丘にキリスト像が建っているので、すぐにリオだと分かった。
朝7時に出発したので、ちょうどお昼だ。
ジェット気流に乗れたことが大きいが、飛ぶというのは早い。
コルコバードの丘に降り立ち、一息ついた後、リオの街に繰り出す。
乙女たちの久しぶりの買い物タイムだ。
……と思っていた矢先、ここは魔神世界だぞ!?
剣神世界のお金って使えるのか? という疑問にぶち当たった。
ものは試しと、その辺の露店で買い物したらあっさり剣神世界の日本円で購入できた。
でも、ギルド会員証では、買い物はできないといわれた。
この世界ではギルド会員証で買い物はできないようだ。
手持ちは全員合わせて10万円ほどしかない。
――困ったな。ギルド会員証使えないのか・・・・・・
今回は残念だが、買い物は見合わせてもらい、リオのギルド支部に行くことにした。
この世界にもギルドはあることは、ネオから聞いていた。
リオにも支部はあるという。
ヒヒ~ン!
タクシーの止め方がわからなかったが、クロと蓮月が色っぽくスカートの裾を少し上げると、前を通っていたタクシー風の馬車が一斉に急ブレーキをかける。
その中の2台(4人乗り)のタクシー風の馬車に乗り、ギルド支部まで行ってもらう。
無事ギルド支部に到着だ。
リオのギルド支部は、煌びやかで3階建てだ。
カーニバルのようにキラキラした作りになっているが、中身は剣神世界と変わらないようである。
ギルド支部の総合窓口まで行き、ギルド会員証を提示し、剣神世界から来たことを告げる。
たまにそういう冒険者もいるようで、そのこと自体は驚いていなかったが、中身を見て驚かれた。
我々全員がB級だったからである。
通常、B級は20代後半に到達することが多い。
あまりにも容姿とクラスがかけ離れていたためだろう。
この魔神世界から剣神世界に念波で交信できるものはいない。
できるとすれば、エルフの長老ぐらいだ。(世界樹を通してであるが)
しばらくギルド会員証をかしてほしいと言われ、ロビーで待つことになった。
少しずつ読者も増えてきているようです。
今日はさらにおまけして、もう一話午後6時に追加します。




