4 パリそしてロンドンへ①
(1)パリへ
パリに帰る前に、Eva Greenの店に行ってみた。Eva Greenの店は、花や野菜を仕入れて内地に運こび、帰りにいいものがあれば買っきてサン・モロの店で売り、利益を得るようだ。サン・モロの店の地場産品は、内地に比べると3割ほど安い値段である。
Eva Greenが出てきて、先日のお礼を言われた。好きな野菜や花をあげるという。せっかくなので、うちの乙女達に合う花をそれぞれ作ってもらう。
私は、トマトを貰うことにした。Eva Greenが抱えきれないほどに篭いっぱいにトマトを入れて持ってきてくれた。一口食べてみたが、とても甘酸っぱくて美味しい。完熟だそうで、早めに食べたほうが良いとのこと。もし食べきれなかったらジュースにすると一週間くらいは持つそうだ。
また、パリに行くそうなので、ついでだからと護衛をしてあげることにした。
ギルドのC級の人に出すほど、資金に余裕がないということで断られたが、パリに帰るついでに一緒について行くだけだからと、お金はいらないということで、同行という形で行くことになった。
パリに帰る途中、また盗賊がやってきたが、瑠璃の顔を見て逃げていった。
「失礼ね!」 と瑠璃は不満顔である。
パリでお別れをする時のことである。……例の如く、キスをされた。(紺碧色の炎が灯る) こちらでは、キスは社交辞令みたいなものだから、挨拶がわりみたいなものだろう。
―― でも、あの炎って何なんだろう?
Eva Greenって冒険者って感じでもないし、まあ、あんまり関係ないな。と、特にスキルについては気にしなかった。
「まったく~」と乙女達から非難されたが、もうあんまり気にしてないというか、どうでもいいような感じで受け流された。
ギルドパリ支部に到着だ。あの御者ともお別れである。男には興味ないので、さっさと別れる。
私は今、パリ支部の研究室を借りている。乙女達は早速パリのお店でお買い物だ。
私が、マッシロルームの白い粉を分析していたときのこと。白い粉を水に溶かし、試験管を眺めていたら、頭の中にイメージが浮かんでくる。文字にするとこんな感じで、
「魔力」、「睡眠」、「麻痺」、「淫靡」…… それぞれの成分のイメージがポッカリと様々な色の球体になって頭に浮かんでいる。
これって、鑑別スキルじゃないか!
しかも成分を鑑別できるスキルだ。たぶん、Eva Greenのスキルだろう。
商人の家系がもつことが多いとされているスキルだ。
この水溶液を蒸留して、どれが先に気化するか見極めれば、もっと濃度を高められる。
この剣神世界では、成分分析機がないからいい薬ができなかったけど、これでもっと効果の高い薬を作れるようになった。
――これは、いいスキルを手に入れたぞ。
そのような感じで成分を調べていくと、
「松脂」からは、「粘着」と「魔力」
「鮫肌」からは、「体力」と「ヤスリ」
ゴブリンの魔核からは、「体力」と「精力」
マッシロルームの魔核からは「魔力」と「睡眠」「麻痺」「淫靡」
マツポックリの魔核からは「魔力」と「爆発」 が抽出できた。
分かってきたのは、植物由来の魔物からは「魔力成分」
動物由来の魔物からは「体力成分」が抽出できることだ。




