14 上級試験
時は遡る。
キャンプファイヤーに行った後の寺子屋での出来事。
クロに呼び出された。
「昨日の晩。ショウの家に行ったにゃ。初めての時は、ショウと決めていたにゃ」 ……なんか、卑猥に聞こえる。
「これ見て欲しいにゃ」 といって、ある短刀を見せられた。
見覚えのある短刀だ。といっても「黒猫マークとクロ参上」とか名刺が置いてあったから盗られたのは分かっていたけど。
「玄関に置いてあった刀も良かったけど、記念になるものが欲しかったにゃ。いろいろ探していたら、ショウの寝ている部屋を見つけたにゃ。そのまま、ショウのお布団に入って寝ても良かったけど、瑠璃が一緒に寝ていたし、いろいろやるのは遠慮したにゃ」
――いろいろって何だ?
「それで、辺りを探したら、この刀を見つけたにゃ。猫になっていたし、咥えるのにはちょうど良かったので、この短刀を貰ってきたにゃ。帰って来てよく見たら、すごい出来なのにゃ。もしかしたらこれって大業物かもしれないと思って……返すにゃ」
……そんなにすごい出来だったんだ。逆にうれしい。
「クロが持っててよ。それって俺が作ったんだよ。もともとクロにあげようと思ってたんだ」
「ほんとに!? ショウが作ったのこれ。すごいにゃ! 尚更欲しいにゃ。遠慮なく貰うにゃ」といってまたキスされた。
好きな人に使ってもらうのは嬉しいことだ。
――★☪★――
それからしばらくして、私は14歳になった。できれば今年、上級クラスになって卒業したいと思っている。今度の昇段試験は、またクロが相手だ。
勝てる要素があるとすれば、私がスキルを使えることくらいだ。上級者はハンデとしてスキルは使っていけないことになっている。
それで、引き分け以上なら昇段できる。
試合開始だ。 互いに礼をして、蹲踞する。
「試合開始!」と梅村先生の声
私は、蹲踞の姿勢から飛び出すように、クロに木刀を打ち込む。
しかし、クロはスッと後ろに下がり、何事もないように躱す。
私は猫が嫌がる水のスキルを使った。刀の周りに水流が蜷局をまいて巻き上がる。
刀を振り下ろすと、水流がクロを襲う。
といっても切れるほど水の勢いは強めていない。
瑠璃なら本気を出すと、水の勢いを強め多少厚い板でも切ることができる。
水流を避け、クロが飛び上がった。――そこを横からクロを切る。
クロは、スッと猫になり避けた。
「試合終了!」梅村先生の声が響いた。
「 九鷺さん。 変身スキルは使用すると反則で負けです」
「まいったにゃ。つい切られると思って、小さくなったにゃ」
「それだけ切羽詰っていたということですね。翔さんの勝ちです。おめでとう!」
「ありがとうございます!」 礼をして試合終了だ。
良かった~なんとか昇段できた。目標達成だ。
稽古は上級になるか20歳を迎えるまで続けられ、上級者は剣聖学院に入学することができる。これとは、別に寺子屋の学習は、20歳を区切りに卒業するか、進学(大学レベル)することができる。
――★◇★――
ショウたちは、寺子屋の大学レベルに進学した。4年の歳月が流れ、20歳レベル5年目を迎えた。
★この昇段後の寺子屋の最初に入った同じクラスの稽古場でのレベル
初級は、女子14人 男子17人
中級は、女子26人 男子15人。
上級は美夜、クロ、碧衣、蓮月、日葵、紅々李、ショウの他 女子10人、男子10人。 そして、後から入った特待生の瑠璃も上級になった。
(甘すぎると思われるがそうではない。――作者の願望とご都合主義である)
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