6 釧路湿原②
「ワハハハハハ……」 ――笑い殺す気だ。
そこに「ちゃんこい」が隠し持っていた小い刀で襲って来る。
笑い転げながら何とか回避する。
紅々李が笑い転げながら 「ホーリーカバー!」 というと光輝な光が我々を包み込む。
「もちょこい」と「ちゃんこい」は眩しがって外に逃げていった。
たぶん、ホーリーカバーに触れてはいけないと思ったのだろう。
無駄な殺生はせずに済んで良かった。
小さいがなかなかの強敵であった。
油断大敵である。
残るは釧路マスただ一人。
釧路マスは後ろで、「もちょこい」と「ちゃんこい」が戦っている間に、
詠唱していた。
「親亀子亀子孫亀 親鶴子鶴子孫鶴 親亀子亀子孫亀 親鶴子鶴子孫鶴
親亀子がめままま・・」
―― あ 間違った。どうなるんだろう?
ボンッ …… 釧路マスは、火に包まれ爆発した。
「もう! だからこの魔法唱えるの嫌なんだよな!」
「プッ」乙女達は吹き出してる。しかし油断をしてはならない。
釧路マスが 「 ミルクロード! 」 と叫ぶと特有スキルなのだろうか、魔法陣が白く浮き上がり、辺一面真っ白い靄に包まれる。
そして、白い板のような道が我々の頭の上に出来上がっていった。
その上を釧路マスが歩いて外に逃げようとしていた。
ちょうど我々の上を通り、見上げると「アカンベー」をしてきた。
少し頭にきたので、皆で下から刀で小突く。
白い壁を通して足の裏に刺さるようで、とても痛がっている。
瑠璃が面倒くさいとばかりに「 水球! 」といって釧路マスを水中に閉じ込める。
しかし、釧路マスは、マスだけに鱒のようにエラ呼吸器官があるのか平気なようだ。
水の中をゆったりと泳いでいる。
少し、弄ってみよう。
「...蓮月、矢を1本だけ刺してみて__」
蓮月は月光の矢で釧路マスを射抜く。
釧路マスが顔を赤くして膨れてきた。
まるで、フグのようだ。
――これは! 釧路フグと名前を変えないといけないかもしれない。
「蓮月、もう少し矢を刺してみて」
「うん」
シュシュシュ……と何本も矢が刺さる。
――オォー ハリセンボンようだ。
釧路針千本にしようかなって思ってたところで、釧路フグ(マス)は破裂して魔核になってしまった。
……終わってしまった。――次何にしようかと考えてたのに……少し残念だ。
ダメだな。こんなことをしていると意地が悪くなってしまう。反省しよう。
でも、「もちょこい」と「ちゃんこい」のように可愛くないので、あまり罪悪感がない。
後に残った魔核やドロップアイテムを拾い集め、移動魔法陣で札幌支店に転送する。
ここで、大変なことに気がついた。
もうすぐお昼になるのに食料がない!
食料となる魔物がいなかったのだ。
早く、次の場所に移動しなければいけない。
このままでは乙女達の機嫌が最悪になる可能性がある!
ハクビに聞くと、この近くの魔核マスターは、摩周湖か知床にいるという。
どちらかというと、知床の方が食料に在りつけそうなので、知床に飛ぶことにした。
北海道弁講座です。
「釧路湿原の沼地の屋敷にじょっぴんかってるだ。」
「じょっぴんかる」とは鍵をかける又は戸締りをするの意だそうです。




