6 釧路湿原①
次は道東(道西)方面に行くことにした。
*魔神世界は、人神世界の地図を裏から見た形になっている。
人神世界の道東というと、こちらでは道西ということになるが、イメージがつきにくいので、道東と呼ぼう。
ハクビに聞くと、この北海道で襟裳から近くにいる魔核マスターは、釧路だということでそちらに飛ぶことにした。
札幌から気流に乗り、約1時間ほどで釧路の上空に達した。
ここには釧路市街を囲む城壁が残っており、かなりの人がそこに住んでいるのが分かる。魔物は他の場所にいるようだ。
右に釧路市街、左に釧路湿原を展望できる小高い山に降り立った。
蓮月がいつもと同じように草や木に「釧路マス」の居場所を聞く。
「釧路湿原の沼地の屋敷にじょっぴんかってるだ」と言っている。
”じょっぴんかる”が何を指しているのか分からないが、釧路湿原に行ってみる。釧路湿原は広く、少し遠いので、先に美夜に炎炎に乗って偵察してきてもらう。
釧路湿原の上に「花筏!」を作り、歩いていくと、美夜が戻ってきて、一軒の屋敷を見つけたという。
屋敷の方向に花筏を作り、フォーメーションXで進んでいく。
こんな感じだ。
美夜 日葵
クロ 瑠璃
碧衣
蓮月 ハクビ
紅々李 ショウ
釧路湿原を進んでいくと、魔物「ツルツル」が現れた。
「ツルツル」は丹頂鶴が2羽で1対になった魔物だ。
比翼の鳥とでも言ったらいいのか、
嘴でツンツンして仲良く微笑ましく攻撃してくる。
だが、魔物である。攻撃してくる以上、戦うしかない。
「ツルツル」を倒すのは簡単であった。
お互い羽を伸ばし、羽を組んで突っついてくるのだが、羽を中央から分離すると、ヨヨと泣き崩れ、魔核に変わっていく。
後にはドロップアイテム「機織もの」が落ちていた。
鶴の羽で出来ておりとても綺麗だ。
ときどき「ツルツル」に出会うのだが、とても倒すのが可哀想になってくる。
すごい罪悪感が生まれる。
瑠璃は戦いには参加しなかった
瑠璃は涙ぐんでいる。鶴には強い思い入れがあるようだ。
さらに進んでいくと、魔物「来たぁきっついね」に出会った。
「北きつね」が出て来たぁと思わせて、喜んでいる人間を魅す魔物である。
クロが「どん底!」と言って、「来たぁきっついね」を底なし沼に落ちたように錯覚させると、あまり深くない沼で溺れている。
この魔物もあまり強くなさそうなので、溺れたままにして通り過ぎる。
ピクニック気分で、綺麗な水芭蕉やイチゲが咲いている日本最大の沼地を歩いていく。浮かれた気分で歩いていくと、一軒の屋敷が見えてきた。
美夜が発見した建物だ。
中に入ろうとドアを開けようとするが、鍵が掛かっていて入れない。
ドアをノックしてみる。
”トントントン”
「誰もいませんよ~」 と声がする。
……いるじゃないか!
釧路マスの屋敷だと分かっているので、魔法機関銃でドアを破壊する。
すると、
「ひどいなぁ。この落とし前はつけてもらいますよ」と
釧路マスとその配下20人の魔物「もちょこい」と「ちゃんこい」が出て来た。
この魔物たちも小さくてかわいい。
こうかわいいと攻撃したくなくなる。……これも精神攻撃の一種かもしれない。
釧路にはかわいい魔物が多い。
「もちょこい」が攻撃してきた。小さい割にすばしっこい。
タタタタっと手を広げ近寄ってくる。
我々に掴みかかり、こちょがしてくる(北海道弁でくすぐってくるの意)。
こちょこちょこちょ




