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『 堕天使転生 』 ~~ Reincanated FallenAngel Save the world by Kissing ~~  作者: スピンクス・ノーバ
第Ⅱ期 魔神世界
121/275

5 襟裳岬

 翌朝、堀に囲まれた五稜郭を残し、なぜか焼け野原になった函館を後にし、襟裳に飛ぶ。


 空から見ると焼け野原には魔核がキラキラと輝いて落ちていた。

 まだ魔物が残っていたのだろう。

 誰が魔物を倒したのか分からないが、魔物を一掃できたので人が戻ってくれば再建できると思う。

 がんばってほしい。


 襟裳まで海の上を飛んで、約30分で着いた。

 襟裳岬には春のためか何もなく、ただ掘っ立て小屋が1つあるだけだった。

 その傍に降りてきた。


 すると、間もなくその小屋から、20匹ほどの魔物「ほたてん」が出てきた。

 大きな貝殻に腕と足が生えている。

 人を飲み込もうかというほど大きな口を開け、その中には香ばしい醤油の匂いのする帆立の身を覗かせていた。


 もう何も言うまい。

 皆、片手に刀を持つ。 ……朝食はまだ食べていない。


「ほたてん」は甘塩っぱい熱い液体を飛ばして攻撃してきた。

 地面にその液体が落ちると、ジューという美味しそうな音を立て、岩肌が溶けていく。

 その液体の攻撃を掻い潜り、長い得物を持っている、紅々李、日葵、蓮月が中の身をこそぎ落とす。

 中の身がなくなった「ほたてん」はその場に倒れ、真珠色の魔核とドロップアイテム「ホタテの貝柱」になった。


 それを見て出ていたのが、魔物「雲丹くもたん」だ。

「くもたん」は紫色の刺を体中に張り巡らせている。

 高速回転しながら我々を襲ってきた。


「危ない!」

 誰かが「くもたん」に串刺しにされている。


「くもたん」に串刺しにされたのは、まだ生き残っていた「ほたてん」だった。

「ほたてん」は痺れているようで、

「なまら痛てー。わやーなにすっど」

 と言って、倒れ、魔核になっていく。


「ほたてん」に刺さって動けなくなっている「くもたん」を美夜たちが、くもたんの針を刀の峰で叩き折っていく。

 丸裸にされた「くもたん」の正中線に止めの槍を入れると、パカッと綺麗に4つに割れ中の身を曝け出した。

 その「くもたん」の黄色の身の真ん中には黄色い魔核が残っていた。


 そして我々が掘っ立て小屋の戸を開け中に入ると、そこには洞窟の入口があった。


 ――不思議だと思った。

 あの小さな小屋にこれだけの魔物がいるとは思えなかったからだ。

 洞窟に入っていくと、「くもたん」の残党がいたが、難なくドロップアイテムの雲丹うににしていく。


 奥にはどっかで見たことがある魔物「タイ魔王」、いや「襟裳タイマス」がいた。

 襟裳タイマスは、カニグラタンを美味しそうに食べていた。


 我々のお腹が鳴る。……紅々李が恥ずかしそうにしているのがかわいい。

 それを聞いた「襟裳タイマス」はお前らにやるもんかとばかりに、カニグラタンを隠す。


 それを見て(お腹が減って)憤慨した美夜が、


「豪炎!」


 と言って襟裳タイマスを丸焼きにしてしまった。……あっ、もう遅いな。

 鯛の鍋は諦めるしかないようだ。

 結局、襟裳タイマスの必殺技は見ることもなく、退治してしまった。


 朝食に、帆立焼きと帆立の味噌汁、雲丹のぶっかけご飯を食べた。

*味噌汁とご飯、どっから出てきたぁとか思わないように。

 こういうこともあろうかと、ハンゴーセットと調味料は持ち歩いている。キャンプ必需品だ。


 締めのデザートは、タイ焼きだ。

 鍋にはできなかったがタイ焼きで我慢した。

 その後、ハクビに移動魔法陣を作らせ、魔核やドロップアイテムを魔法陣に運び込む。

 日葵が魔力を通し、ギルド札幌支店にそれらを移動させた。

 ただ、真珠色の魔核だけはメンバーに「後で指輪にして欲しい」といわれ、取っておいた。(後日、真珠の指輪にして皆に作ってあげた)


 ひとまず、札幌に飛んで戻ってくる。

 ここで1週間休息をとり、次に出てくるであろう魔物の下調べを行い計画を立てる。


 5月30日  次は道東に行くことにした。



北海道弁講座です。


「なまら痛てー。わやーなにすっど」

 北海道弁で、「すごく痛い、ひどい目にあったなぁ。何するんだお前」という意味になると思います。たぶん。

 (作者は道産子ではないので、間違っていたら教えてね)

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