2 七五三
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「ひむがしの 野にかぎろひの 立つ見えて かへり見すれば 月かたぶきぬ」
柿本人麻呂 (百人一首より)
スピンクス解釈:
東の野原には朝日が今まさに登ろうとしている。
振り返って空を見ると、月が沈みかけている。
死があれば、生がある。何度でも輪廻転生し、魂がまた復活していく。
私が5歳の誕生日を迎えたとき、「七五三」で私は父、母と一緒に神社にお参りに行くことになった。
私の希望で、お参りは京都の稲荷大社に行くことになり、江戸から京都まで初めて蒸気新幹線に乗ることになった。
車中から富士山を眺めつつ、江戸から京都まで1時間くらいで着いてしまった。
――これなら、飛行機はいらないな。
稲荷大社に着いて、一礼後、いくつもある朱色の鳥居を潜り身を清めた後、奥の拝殿に行くと
「お父さん!」
どこからともなく、声が聞こえた。
後ろにいる父を見たが、何も反応がない。母も同じだ。
頭に響く声、「念波」のようだ。どうやら私にだけ聞こえているようである。
「誰?」と頭の中で答えると、
「あなたの娘の白狐、妖尾です」
そういえば、私には狐の時、5匹の子供がいた。
「久しぶりだなヨウビ。こっちに来てたんだ」
「はい。お父上は、天命を全うしてから天界に上り、とても功績のあった優れた狐であったため、神使になることができたのだそうです。でも、それを望まず人間を希望されたとか。
神はその代わりにということで、我々を4世界の稲荷大社に神使の見習いとして置くことになったそうです」
まだ、5歳なのにお父上とか、不思議な感じだ。
「そうか。健在でなによりだ。不自由はないか?」
「健在かといわれると、もう死んでしまってこちらの世界に転生しましたから――
でもこちらでは、巫女さんにとても良くしてもらってます。私を崇めて、訪れる人も多くなっているような気がします。お父上のように的確な助言はまだできないと思いますが、がんばっているつもりです」
我ながら、よく出来た娘だ。
「そのお姿だと、まだお父上の妖術が顕現できていないのではないですか?
折角なので、私の力で目覚めさせたいと思いますがよろしいでしょうか?」
「うん。よろしく頼む」
父と母に拝殿で礼に倣って拝礼することを告げ、「二拝二拍手一拝」を行い、鈴を鳴らした。
カラ~ン カラ~ン
――涼やかな鈴の音とともに頭の中に白狐が現れ、青い炎が舞い上がった。
「これは、もともと父上の中に眠っていた力です。かなり強い霊力とともに開放しました。他にも力があるようですが、私にできるのは今はここまでです」
「ありがとう。使い方は分からないが、いろいろ試してみるよ」
「はい。また遊びに来てくださいね」
「うん。今度はお稲荷さんでも持って、お参りに来るね」
そういって別れを告げた。
さて、どんな力なんだろう?
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