10 魔女集会④
だがしかし、すでにクロがさっきの戦闘中に供物として捧げられていた5人の少女を救い出していた。
悪魔はひどく癇癪を起こし、近くにいた魔核魔女を10人ほど食べてしまった。するとその悪魔は、さらに身体を背丈で4mぐらいに肥大化させ、我々を見つけ襲いかかろうとしている。
「 紅々李頼む! 」
すばやく 「 ちはやぶる! 」 と、紅々李が光の玉を悪魔に投げた。
悪魔が神々しい光に包まれる。光の玉の中で悪魔は少し縮んだように感じられるが、悪魔は霧散することはなかった。その光の玉をこじ開け出てくる。
光の玉は収束し、悪魔の手や足に纏わりつき、悪魔の動きが重石でもつけられたようにすごく遅くなっている。
そしてその場所から、無詠唱の魔法陣を作り上げ、黒い閃光を放ってくる。
ハクビが素早く我々の壁になるように立ち塞がる。
「ハクビ! 危ない避けろ!」と言ったが、
ハクビは「 魔断! 」といって、空手のようにその閃光を真っ二つに切り、
両脇に弾き飛ばした。
――へ~刀でなくても、手刀でもいいんだ。――さすが、我が娘だ――
黒い閃光は壁にあたり、壁が崩れ爆発し岩が弾け飛んだ。
その後には、ブスブスと煙が立ち、深い穴が空いている。
この場所は地下で、紅々李の光の精霊「アスカ」の力は弱まり、
逆に魔核魔女が作り出した陰鬱としたこの空間は、悪魔の力は強まる場所なのだろう。このままでは……試すか!?
「 ハクビ、瑠璃、支援だ 」
「 狐火! 」
神使ハクビの神聖な炎が悪魔を下から焼いていく。
「 清水! 」
瑠璃の精霊ウンディーネによる清らかな雨が、悪魔めがけて降ってゆく。
悪魔はもがき苦しみながらさらに縮んでいった。
我々の背の半分くらいになったところで、
「 日葵、美夜、碧衣。トドメの一発見舞ってやれ! 」
「 神 雷 !」 「 坩 堝 !」 「 鎌 鼬 !」
鋒鋭い雷が悪魔に当たり、地面が烈火の炎で溶け坩堝となる。
さらに一陣の聖なる風が回転し悪魔を切り刻む。
焼き焦げ、もがき苦しむ悪魔が、明滅する光に包まれ、頭を抱え
”グゥオーーー”
断末魔の悲鳴とも叫び声とも取れる声を出し、1つの大きな塊、中級悪魔の魔核になった。
「クロ、あの残った魔女を頼む」
クロがサッと消え、残っていた魔核魔女を手裏剣と短刀で始末した。
◇◇◇
やっと、カルト魔女集団を一掃できたようである。
――今回は何もできなかったな。あまり戦闘に参加できなかったし――
と思っていると、
皆が「ショウすごかったね~」
「格好良かったよ」と褒めてくる。
???
――なぜ?
なぜと思っていると、美夜が
「お前はリーダーだからな。あんな感じで指示を出してもらうと戦いやすい」と言ってきた。
――そういえば、今まであまり指示とか命令とかしたことなかったな。
・・・・・・それぞれの自主性に任せていたし・・・・・・
今回はハクビのこともあったから、少し頭に来ていて、命令口調になってしまった。
これまで、戦闘技術や武器、防具、スキル、魔法にばっかり目がいっていたが、
集団で戦うということは、作戦や的確な指示・命令も大切だよな。
もっと勉強しないと――
今まで欠けていたものを見つけた気分であった。




