1 剣神世界
第Ⅰ期 ~Lip Magic Generations~
第1章 日本編
主な登場人物
主人公
ショウ(立花 翔):2月13日生
特徴:典型的な日本人、黒髪、作者の妄想により普通の顔立ちだがなぜかモテる。
瑠璃(立花 瑠璃):ショウの妹、8月28日生
特徴:瑠璃色がかった黒髪、頭脳明晰、快活、身体は子供でも頭脳は大人。
美夜:1月11日生 龍人族
特徴:紅色の長い髪で、白く眩い肌をしている美人。
常に水晶の数珠を腕にしている。
クロ(服部 九鷺):6月6日生 猫族
特徴:肌は褐色で、黒のソパージュヘア。妖艶な雰囲気の美女
紅々李:10月10日生 人族
特徴:濡鴉ぬれがらす色の髪にサファイアブルーの目をした美形だがお淑やかな人族。
碧衣:3月3日生 狐族
特徴:碧い髪で、金色の大きな目の白い肌をした狐族。聡明で堅実
蓮月:9月13日生 兎族
特徴:ピンクの髪で色がとても白い兎族。頭の上にある長い耳がかわいい。眼がルビー色でキラキラしている。
日葵:7月7日生 犬族
特徴:銀色の髪で、ブロンドの眼の快活なおしゃべりの犬族。
ヨウビ(妖尾):生年月日不明(年齢不詳)、神使、ショウの前前世の子供
特徴:白狐、綺麗な女狐。冷静沈着
梅村 紅玉:年齢不詳、学校の担任
特徴:胸が大きく、ルビィ色の瞳
あの鏡の間から、剣神世界にやって来れたのは3人だけだったようだ。
殿様カエルと黒猫むすめと私だ。
天使というよりは天女といった方がイメージとしてしっくりくる羽衣を纏った天使が
「これから、お三方には転生してもらいます。前世界で教えられてきたと思うので、詳細はお話ししませんが、これまでの前世での行いや学習してきたことは記憶として蘇ることがあります。
しかし、こちらの世界に対して大きな影響が出ることはけっして行わないようにしてください。それ以外のことは、どのような行いであろうと不問に付します。
ただ、あなた方が亡くなった時、前世界と同じように査定されますから、できるだけこの世界にとって良い方向に進むよう努力していただきたいと存じます」
――記憶か――どのくらい先まで思い出すんだろう?
剣至上主義の世界というからには、戦が多いのだろう。多少の殺傷は許されるのかもしれない。
「それでは転生させます。お三方とも目を閉じてください。」
目を閉じると、身体が硬直し凝縮されるような感覚とともに、ひとりの胎児の中に引き込まれていった。
――◇◆◇――
そして…… 目を開けると、そこには母らしい女性が私を困ったように見ていた。
――そっか!? 産声を上げないと!!――
「ウ、ウ、・・・
「ウワハハハ……」
――仕舞った! 笑ってしまった! ってか、くすぐるな!!――
私をくすぐった母上はは「ギャハハハ……」と泣きながら笑っていた。
「オイ!」 と私は突っ込みを入れてしまった。
「何も言わないから、ちょっと刺激してみたのよ」
と、母上は言っていたが、まぁこちらの世界では、前世の記憶をもって生まれてくるので、生まれてすぐ話せるんだそうだ。
普通は「おはよう」とか「こんにちは」らしいが――
私は、鍛冶師の家に生まれた。
「名は?」 と、父から聞かれたので、
「前世では『ショウ』という名だったらしいです」と答えた。
氏姓は「立花」だったので 「立花 翔」という名前を授かった。
私は鍛冶屋の長男として日本に転生した。
父は刀剣鍛冶師だ。
名前は「立花 正宗」 母は「立花 櫻」いかにも日本的な名前だ。
私は生まれてまもなく、刀剣の作り方を勉強することになる。
”トン、テン、カン トン、テン、カン ……”
今日も家中に金鎚の音が鳴り響く。
刀を作るようになるには、まず身体を鍛えねばならないが、生まれてすぐの赤子には無理なため、読み書き、刀剣という感じで、おっぱいを飲みながら母に教わった。
正宗は、日本でも屈指の刀工で、妖刀を作ることを得意としている。
正宗は2人のドワーフと熊族の弟子を持ち、日々刀工に明け暮れていた。
2歳になって立って歩けるようになった頃、私は母に手を引かれ、初めて家の外に出た。
”トン、テン、カン トン、テン、カン ……”
雪がちらほら降り、門を出ても金鎚の音が鳴り響いていた。
私は人族に生まれたが、外には犬族、猫族、狐族、狸族、兎族が多く、珍しいところでは空を飛んでいる鳥族、金棒をもった鬼族、熊族も闊歩している。
外人も少数だが住んでおり、ドワーフや龍人族もいた。ただ、エルフは今のところ見かけない。海や海岸にはマーメイドなどの魚人族もいるそうだ。
こちらの服装は、前世の日本とあまり変わりないが、大正ロマン風の服装が多い。女学生は概ね、セーラー服やハイカラさん(紫色の袴に、髪をリボンで結った感じ)、男子学生は学ランまたは羽織、袴を着ていることが多い。たまに忍者姿の者がタタタタッと走っているのを見かける。
町並みは、それほど高いビルはなく、木造建築が多い。
ちなみに私の家も木造平屋で、黒い屋根瓦に畳の家だ。
お堀が多く、船で物資を運ぶのであろう。前世で考えると、東京というより京都に近い感じだ。緑は多く、森林公園や河川があり、橋も多い。
一番高い建物は江戸城で、将軍が住んでいる。平和な日本では、まず滅多に会わないそうだが、他国と戦争があれば、真っ先に前線で指揮を執るそうだ。
現在でも大奥があり、100人近い側室がいるとのこと。ちなみに、藩主以上は一夫多妻が認められている。逆もあり、藩主が女性の場合は、一妻多夫が認められている。
こちらの世界は、単純に鉄の文化だといえよう。
電気はないようで、電気という概念自体がない。磁石はあり磁力という概念はある。誤って電気を作らないよう気をつけなければいけない。たぶん禁忌事項だ。当然、パソコンなどの電化製品はなく、飛行機も飛んでいない。ただ、鳥族はいるので、郵便配達など急ぐ手紙は、鳥族が行っているようである。
電気を使ったツールはないので、文明が遅れているかといえばそうではなく、その他の部分ではこちらの世界が上回っているところもある。
例えば、蒸気新幹線である。
蒸気新幹線のエンジン部分は、刀剣を作る技術が使われている。高熱を生み出す炉であったり、水が蒸気になる原理の応用である。エネルギー源は石炭やガスそれから熱石みたいなものがあり、それで発熱し蒸気を駆動輪に伝えるが、エネルギー変換率は80%と非常に高く、時速500km以上で走る。さらにすごいのが、排ガスがほとんど出ないことだ。
前世界の蒸気機関車では、煙突からもくもく煙が出ていたが、この世界の蒸気新幹線は、排ガスをターボエンジン機構により繰り返し利用し、エネルギー効率を高めている。高速鉄道は、日本全国どころか海は鉄のトンネルを使い、世界中に張り巡らされ都市間を結んでいる。世界的な条約で、戦争が起きても鉄道網だけは破壊しないことになっているらしい。
人はもちろんのこと、馬や物資なども鉄道により運ばれるので資源、食品などの流通も問題ない。
主な交通手段は自転車、馬又は馬車、路面蒸気鉄道、蒸気船などである。
自動車は蒸気システムを使えば、作れるのだろうがかなり大きくなってしまう。バスやトラックはあるようで、蒸気システムではなく、圧縮空気を利用しているらしい。
伝達手段は郵便以外には、電気がないので電波、電話、携帯はないが、「念波」というのがある。
念波は誰にでも伝わるというものではなく、親や兄弟など血縁に伝わるが、血筋が遠くなると念波は弱まる。親や兄弟は、世界中どこにいても届くが、親戚は日本だけという感じだ。親、兄弟以外では、夫婦や恋人で、有体に言うとHをした相手と念波が使える状態となる。これはある意味怖いことで、別れた相手とも念波が使える状態となることから、無闇にHはしないように親から注意された。
インフラとしては蒸気・圧縮空気機関を利用することで、上下水道も完備しており、浄化施設、治水対策も万全だ。
光源は、太陽で集められた光を水晶石のようなもので蓄光するシステムがある。
夜間も色とりどりの発光石の発明もあり、煌びやかだ。
戦争が起きても、化学兵器は使われず、刀剣での戦いなので空気は汚れることなく、自然は豊かだ。前世の地球より空気が清らかで住みやすいのではないだろうか。
電気、電波がないということは、テレビ、パソコンや電子ゲームもないので、つまらないところもあるが、遊戯や芸術面が不足していることにはならない。
本や漫画、新聞、雑誌はあるし、劇場もある。映画館はないのかと思ったら、蓄光システムを使った投影装置があり、フィルムを使った映画が楽しめるので、娯楽も楽しめる。
この世界で前世の世界と、大きく違うのは電気がないことと魔物の存在だといえる。日本は比較的安全で、天然の要塞「海」があることから、滅多に魔物と遭遇しない。300年ほど前までは、日本にもそれなりに魔物が存在していたようだが、冒険者や剣士により、魔窟以外の魔物はほとんどが駆逐されたそうだ。
海にも魔物がいるが、大陸ほどではなく、主に深海に生息している。
たまに、置網に引っかかってくるらしいが、こちらの漁師は屈強で、簡単に剣で捌いてしまうらしい。なお、マーメイドなどの魚人族は海に暮らすが、魔物ではない。
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