キャラの名前ってどうやってつけてるの?
ファンタジーの長編を書いていると、どうしても必要になってくるのが、登場キャラの名前ですよね。
短編なら名前がなくても大丈夫なケースもあるけど、さすがに長編だとそうはいかない。
登場人物はもちろん、魔物、世界を構成する町や国、武器や魔法、食べ物、言語や通貨、細かいところを突き詰めれば、それこそキリがないけれど、せめてキャラには良い名前を付けてあげたい。
産みの親である作者としては当然の思いです。
私は根っからの面倒くさがりなので、基本的に設定集やメモというものを一切作りません。創作に関するものは全部頭の中にしか存在しないのです。だから登場人物も忘れてしまうような名前では駄目なのです。
一生懸命被らないように、オリジナリティのある名前を考えるのは素敵なことだとは思うけれど、もはや使われていない名前なんてほぼ無いし、他所は他所、うちはうちだと割り切った方が楽です。
そもそも、ほとんどの国では名前のバリエーションはそれほど多くないし、無限に近い名前の種類がある日本が異常なのですから。
ちなみに私の場合、連載を書き始める段階で名前が決まっているキャラは、主役を含めてひとりもいません。
情景を脳内再生しながら書いて行くのですが、そのキャラが登場したときに初めて名前を考えます。
考えると言っても、脳内で見ているキャラをぼんやりと眺めていると自然に名前が決まっているケースがほとんど。
決まらない場合も、話しかけると教えてくれます。キャラが。
先入観なしで、見た目の印象でつけるから、名前で悩んだことはほとんどなく、書きながらそのまま自動で名前が決まってしまう感じですね。
いい加減だと思う人もいるかもしれませんが、ぱっと思い浮かんだ名前の方が忘れないし、愛着が出るものです。
勢いで書くことが信条の私にとって、名前が決まらずに執筆が止まってしまっては本末転倒ですからね。
獣人メイド「ねこさま、私の名前をつけてくださいまし」
君の名前は『クロエ』だね。
獣人メイド「素敵な名前をありがとうございます!! 何か由来でも?」
え? いやメイドはクロエでしょ? 理由なんてないない。
クロエ「…………」
という風に、作者の勝手なイメージで付けることもあるけれど。
私が初めて書いた長編作品では、メイン格のヒロインだけで数十人いますけれど、混乱することもなく書き分けられるのは、この名付け方法だからなのかな? と思っています。
あ……悪役に名前付けるのは苦手です。
ほら、豚とか牛に下手に名前付けると可哀想でお肉に出来なくなるじゃないですか。あれに近い感覚です。すぐにお別れすることがわかっている場合は、わざと酷い名前をつけてしまいます。
ワルデクズ伯爵とか、ね。
書き手の数だけ名付け方があるんだろうなと思いますけど、皆さまはどうやって名前をつけているんですかね。とっても気になります~。