私のヒロイン
手術してきました。
元々5月に入ってから検査入院する予定だったのですが、4月中旬頃から完全に手が動かせなくなり痺れだけでなく激痛が酷く寝ることもままならない、というか着替えすら難しく日常生活に支障が出たため前倒しで入院することに。
正直手術はしたくなかったんですよね……結構リスクが高くて得るものは少ない。
だから誤魔化し誤魔化しここまで来たんですが、
手が動かなければ小説も絵も描けない。
生きていても仕方ない、とまでは思いませんけど働かなくてはそもそも生きられない。
珍しく悩みました。私は心臓が弱いので手術中に耐えられなくなる可能性が高いから。
実際、手術中に三回心臓が止まったそうです。
「あはは、大丈夫、想定の範囲内だったから」
「先生……そこはよく頑張ったね、と言うところでは?」
「うん、それだけ元気なら大丈夫」
全然元気じゃないんですけど。
まあ……でも時間との勝負だったので、先生の腕はたしかでしたけどね。
実際、痺れはだいぶ緩和されて手も少しずつ動くようになったし。
なんか笑っちゃいました。私の人生こんなのばっかりだなって。
何一つ上手く行かない。頑張っても結局あっさり奪われる。
本当はめちゃくちゃ怖かった。
帰って来れないかもしれない。
私は弱い、だから未練をいっぱい集めた。
描きかけのイラスト、未投稿の小説、楽しみにしている連載小説、マンガ、アニメもあえて残して行った。
役に立つのかわからないもののために学校で勉強して――――ほとんどが治療費で消えてしまうとわかっていても働く。
私はすぐに折れそうになる。
すぐ落ちむし、いつだって他人を羨むし、何度もう死にたいって思ったかわからない。
でも――――でもね、
私にはヒロインがいるんだよ。
「早く書こうぜ!!」
疲れ切った私にかまわず急かしてくる可愛くないねこが。
「今日は何描くんだ?」
折れかけた私の心なんて無視して絡んでくる面倒くさいねこがいる。
無視するとどんどん声が大きくなるから――――
とりあえず私はキーボードの前に座る。
手が痛い 身体が重い 心が悲鳴を上げている
泣きたくなるけど 実際泣いてるけど
私の中のねこが楽しそうに鳴くかぎり
私はきっと折れることはない。
苦しくたって 悲しくたって 絶望して膝をついたって
私は弱いけど――――立ち上がるのはわりと得意だから。
書くことが楽しい。
描くことが楽しい。
生きていることが嬉しい。
「行ってきます」
「ただいま」
活動報告に書こうと思ったけどやめた。
私はずっとここに居たし、これからもどこかへ行くつもりもない。
このひだまりみたいな場所で
私はずっと微睡んでいるのだから。
にゃああ……たった千文字書くのにめっちゃ時間がかかった……_| ̄|○
キーボード打つのが痛すぎて泣きそう……( ノД`)シクシク…復活まではまだ時間がかかりそうです<(_ _)>




