イラストのアドバイスをもらいました
突然ですが、弟が私のところにやってきました。
彼は現役の美大生です。
絵のことで来たわけではなかったのですが、私が絵を描いていることは知っているので、
「描いてる絵見せて」
といわれたので見せました。
「可愛いね」
おお!! お世辞は言わないタイプなので素直に嬉しい!!
と喜んだのですが――――
私が絵を描いている環境があまりに酷いので、色々言いたくなったのでしょう。
せっかくなので困っていることを聞いてみました。
私「液タブがすぐ電源落ちるし、接触悪いからすぐに固まるんだよね」
弟「……ナニコレ……買い替えなよ」
私「うんお金無いから無理」
黙ってテープとか使って安定するように補強してくれました。ありがとう!!
さらにカオスになっているクリスタの作業画面を見て
「これ……全部戻すよ?」
「お願いします」
どうやって戻したらいいかわからなくなっていた設定を全部元に戻してくれました!!!神!!
「え!? そのペンとブラシ……一番使っちゃいけないヤツだよ……この界隈では有名なんだけど……」
「……マジか」
どうやら私が使っていた道具は一番やっちゃいけない初心者が陥りがちなダメダメの典型だったらしい。
「で、でも、慣れて極めればいけるよね?」
「無理、絶対やめた方が良い」
美大生がそう言うのならそうなのだろう。ということで、おすすめのブラシを教えてもらいました。何から何までありがとう!!
「おおお!!! これはすごい!! これだよ、こういうの欲しかったんだよね!!」
使い慣れていないので上手くは描けないけれど、これまでずっとストレスだった部分が解消されたような感動。
なんか「不透明水彩」というブラシ。以前聞いたことがあって探して見つけられなかった奴。めっちゃ使えます。よくわからないけど細かい設定もしてくれた。
用件は終わったし、彼は忙しい。美大生というのは徹夜が普通。弟も週の半分くらいは徹夜で作業している。戻るのかと思ったら、絵の添削をしてくれた。
丁寧に説明しながら時間をかけて私の絵を修正してゆく。
まるで魔法みたいに命が吹き込まれてゆく。
「すごい……まるで生きているみたい!!」
元々絵が上手かった。美術に強い地元の名門校からただ一人志望大学に合格したのは納得だった。
でもリアル絵はみたことあったけど、キャラ絵は見たことが無かった。
「これ……もうプロじゃん」
しばらく合わないうちに滅茶苦茶上手くなっていた。
視点が違う、考え方も描き方も何もかもが違っていた。
私の絵を全否定したわけではもちろんないのだけれど、事実上白紙に戻ったような衝撃だった。
困ったなあ……絵に正解が無いのは理解している。
でも間違いなくこのままじゃ駄目なのはわかった。
もっと上手くなりたい!!
でも、そのためには今まで積み重ねてきたやり方を一度壊さないといけない。
出来るだろうか?
やるしかない。
せっかく時間を使って見せてくれたのだ。半分も理解できなかったけど。
とりあえず一枚描いてみた。
完全に手探り。いつもより時間がかかるけど少しずつ慣れてゆく。
うーん、先は長い。
落ち込んでいる暇はない、さあ頑張ろう。




