#3 足元の喧騒
生きてたよ
死んでません
久しぶりの投稿、もう夏です。
ほんとすんませんでした。
次のプロットはもちろんだいたい出来上がってるので早めに書きます
「グビグビグビ」
最早見慣れた光景と言えよう。
彼女は缶を開け、中身を飲み干す。
キャミソールだけみにつけたあまりにもラフな格好は、最近彼女のマイスタイルとして定着しつつある、らしい。
簡素な住宅階層、マンションのような空間。その一部屋で彼女達はまったりと過ごしていた。
「仕事なし、グロドリも無し、、、」
「ゑ¨っ!?この前箱買いしたのにかョ!?」
仕事集めや世情の調査は特にすることが無い時のショショの仕事である。
基本、パソコンを使ってウェブ、SNS、掲示板のスレッドを眺めて、ある時は書き込む等の行動を起こして。
一応はホームページを作ったものの、年に10も行かない程度の閲覧数しか増えず、依頼も年に一回あるかないかである為見事な不振っぷりだったので最近滅多に開くことは無い。
「全く、、、じゃあ買っとくョ、、、味は?」
「ノーマル一択。」
「へいへい。」
某ネットショッピングサイトを開き、グロドリをカートンごとカートに突っ込んで会計。
余談だがハクロがノーマル以外は基本好んで飲まないため、数ヶ月前に自身のデスクトップにショートカットを作ったショショ。
今度はボタンを押すだけでインターネットを介し特定の商品を自動で購入してくれる便利アイテムを契約しようか考えていた。
「ほんとにノーマルしか飲まないんだな。この前の新作はどうだったんだョ?」
「美味かった。でも、慣れ親しんだものが一番。」
「ほぅ。何となくその気持ちはわかるんだョ。了解。」
「???」
数日後、グロドリの入ったダンボール箱と例のボタンが届いてハクロが連打するのはまた別の時に。
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17.08.2080
10:22a.m.
「そんなすぐに届くわけじゃないからたまには外に出て買ってくるよろし。ついでに仕事見つけてくるんだョ。」
とショショに言われ、ハクロは小売店へと向かう。
久々と言っても1週間程度篭ってた程度であれば、室内でできる筋トレやら柔軟運動は割と地道に続けているので、彼女自身が運動不足という訳ではなかったりする。
『別に仕事が見つかる訳じゃないし、、、普通にグロドリ買って帰るだけかな?』
若干眠そうな足取りで2階下にある商業フロアに降り、コンビニエンスストアに入ると。
「おっと?ハクロちゃんじゃん!おひさー(*^^*)」
ギャル味のあるバイト少女に絡まれる。
「あ〜。バイトちゃん、お疲れ〜。」
ハクロはバイト少女のキラキラとした笑顔に思わず顔が緩んでしまう。
最近このコンビニでバイトし始めたという彼女。
ハクロとの出会いはと言うと
「たまに深夜、グロドリを買いに来る白髪の少女の幽霊」
という噂を先輩から聞き、たまに深夜グロドリを買いに来る白髪の少女を見て戦慄したのをきっかけにハクロに気に入られ、今となっては友人のような間柄になっている。
「うむ。今日も可愛い。よしよし。」
「えへへぇ(◍´ꇴ`◍) それで今日はどんな用事?お昼前なんて珍しいね!」
ニコニコしながらレジカウンターから出てきてハクロに撫でられ接客。
元々ハクロが来るのは客がいない深夜の時間帯。
割と高確率で1on1の状況になるので友人感覚の接客が彼女たちの間に染み付いていた。
「家の備蓄が切れた。」
「おーっと?それはちょうどいいところに!」
するとバイト少女は完全にレジをあけて店のバックヤードに行く。
1分立たないくらいして、彼女はよいしょよいしょとダンボール箱を持ってくる。
「これ!誤発注で多く頼んじゃって、、、」
「おぉ、、ナイス。」
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10:55a.m.
ビーッ!
ショショが1人でノートPCのキーボードを叩いてる中、玄関の方からブザーが鳴る。
「ンァ?ハクロでも帰ってきたのか?」
若干眠気を抱えるほど代わり映えしない風景、急になるブザー。
暇だったし丁度いいとショショはゆっくりと玄関へと、
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
「!?」
明らかに焦りの色がみえるブザーの連打。
煽られるショショは玄関に走りドアを開ける。
こんな鳴らし方をする時は決まって、彼女が鍵を忘れてトイレが近いか怪我による痛みでイラついている時だ。
他に鳴らすほど用がある人は居ない。
後者なら最悪笑えない。
血まみれで開けた玄関に倒れふすハクロ
昔のトラウマを思い出したショショの目の前には
「ごめん!もっと開けて!床汚す!」
真っ白な体を赤黒い血に汚した上裸のハクロと、ぐったりとし右碗部腰部から血を流したした少女が居た。
「っ!!!」
ショショは驚きを隠せない
知らない血まみれの少女、出血箇所はハクロが来ていたと思われるキャミソールの切れ端で止血されている。
だが肩の出血は酷い。止血帯もどきも巻ききれてない。
息はある、応急処置をすればまだ間に合いはする。
「ショショ!!早く!!!」
呆けている暇はない。玄関の周りを掃除していてよかった。
ショショはハクロから少女を預かり、床に寝せて負傷の容態を診た。
「銃創、右肩1 右腿2 腿の方は貫通してる。全体的に切り傷、ガラス片っぽいものが見えるヨ。ハクロ!風呂持ってく!」
「了解!」
せーの!
2人の掛け声で少女は持ち上げられ風呂まで運ばれる。
そのままハクロはガラス片による切創をシャワーで洗浄し、肩の銃創の処置を行う。
「鎖骨が折れてる。けどそこで止まってくれてる、、、よかった。浅いヨ。」
「弾頭の摘出!任せて!」
「ハクロのは雑だヨ!下手くそに任せられるか!!!道具持ってきてヨ!!」
「ウッ。」
ハクロはピンセット、消毒液、化膿止め等々を持ってくる
そしてショショはピンセットを消毒し傷口から銃弾を取り出し、止血消毒してガーゼと包帯をまく。
他の銃創、切創も消毒等の処置を行いとりあえず一通りの応急処置を済ます。
「お、終わった、、、」
「よかった。」
「ハクロ、氷持ってきて、、、肩冷やしてあげて、、、もうダメ、疲れたヨ。」
この後少ししてショショはハクロに何があったのかを聞く
この数分前の出来事を。
そして、のち数分後の出来事に彼女たちは有無を言えず身を投じることになる。
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