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第七十八話 ラビィの本職

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「さて、いっちょ古代の遺跡を探索させてもらって、お宝ゲットといこうやないか」


 入口の彫像を梱包して荷馬車に積み込み終えると、あらためてラビィさんが遺跡の扉の前に立って宣言していた。


「遺跡って実は初めて探索するんですよね。俺」


「あたしも入ったことない」


 古代遺跡の探索は冒険者の仕事の中でも変わり種で、あまり依頼されることがない。


 ある意味、冒険者としてドラゴン討伐と同じくらいこの遺跡探索も成功させれば名声を得られる仕事でもあった。


「まぁ、ラビィちゃんはこういうの得意だから、先頭で罠解除してもらいましょうか。さぁ、ラビィちゃん久し振りに本来のお仕事をしてね」


 張り切って扉の様子を見ていたラビィさんの姿を見ていたエミリアさんから衝撃の事実が告げられてた。


 ラビィさんって遺跡探索が本業だったのか。


 口の上手さで、パーティーを仕切ってマネージメントしていたのかとずっと思ってたけど。


「え? ラビィパパってそんなことできるの?」


「コレット、ワイは遺跡探索の専門職やぞ。こないな扉はちょちょいのちょいや」


 耳の裏から出した金属の突起物を鍵穴に差し込んでしばらくすると、見事に扉の鍵が開いていた。


 さ、さすがSランク冒険者だけのことはあるなぁ。


 鍵開けもこなしちゃうのか。


「すごいですね。見事な腕前ですよ。ラビィさん」


「いやでもこうしたら早かったんじゃないの?」


 そう言ったラディナさんが扉に触れ、解体スキルを発動させると、俺の手を引っ張り、再構成を始める。



 ―――――――――――

 リサイクルスキル

  LV:38

  経験値:2346/4740

  対象物:鍵付き古代の扉(分解品)


 >鍵付き古代の扉(普通):100%

 >鍵付き古代の扉(中品質):100%

 >鍵付き古代の扉(高品質):100%

 >鍵付き古代の扉(最高品質):77%

 >鍵付き古代の扉(伝説品質):67%

 ―――――――――――


 >鍵付き古代の扉(高品質)に再構成に成功しました。


 >鍵付き古代の扉(高品質)


  資産価値:一〇〇〇万ガルド



 再構成された扉がゴトンと音を立てて地面に倒れていた。


「ちょ、お前ら……そんなん卑怯やぞ」


 地面に倒れた扉を見て、ラビィさんが呆気に取られていた。


「フィナンシェお兄ちゃん、ラディナお姉ちゃんがいたら鍵も意味ないねー。これはすごいかも」


「お前らの力があったら王宮の宝物庫の鍵も意味がないやんけー」


 たしかに言われてみると、この力だとどこの鍵でも無意味になってしまうな。


 俺は音を立てて倒れた扉を見てあらためて自分たちの持つ力のすごさを再確認していた。


「まぁ、ええわ。気を取り直して遺跡に中に入るでぇ。エミリアとヒナとコレットとクライン殿は荷馬車で待機や。ワイとフィナンシェ、ラディナで入るで」


「おっけー。留守番は任せて。ドラゴンきたら丸焼きにしとけばいいの?」


 エミリアさんが杖を振り上げてドラゴン討伐にやる気を見せていた。


 凄腕の魔術師ではあるんだけど、色々とやりすぎる人なので、この付近にいると思われるドラゴンには大人しくしておいて欲しいところだ。


「あほか。丸焼きにしたら鱗も角も爪も翼膜も使い物にならんやろ。隠蔽魔法で隠れとけばええわ」


「そう。残念ね。コレット、ラビィパパたちが潜ってる間に周辺の地形を納めた地図でも作って待ってましょうかね。きっと必要になるだろうし」


「はーい。ヒナちゃんもお手伝いよろしく」


「ぴよー」


 俺たちはエミリアさんに荷馬車の護衛を任せ、ランタンに火を灯すとラビィさんを先頭にして古代遺跡の中に入っていくことにした。



 遺跡の中は長年空気が滞留していたせいでかなりかび臭く、いたるところに蜘蛛が巣を張って通路の見通しは悪かった。


「こらあ、ほんまに手つかずやな。鍵がかかっても盗掘後って遺跡はいっぱいあったから期待はしとらんかったが」


 先頭をいくラビィさんが遺跡の様子に目を凝らしながらそんな言葉を呟いていた。


「なんでそんなことが分かるんです?」


「そらあ、ホコリの積り具合よ。ここは尋常でないほど積もっとる。これな、誰かが扉を開けて中に入ってたらこないに積もらへんのや。少なくとも外に朽ちとった女神像と同じくらいの年月は人が入ってへん」


 ラビィさんが床に積もったホコリの量を見て、誰もまだ入っていない遺跡だと教えてくれていた。


「なるほど……ホコリの量ですか。勉強になります」


「でも、これだけホコリがあると、口を覆わないとむせそう」


「そうやな。覆っておいた方がええかもしれん。戦闘になったら一気にホコリが舞い上がるからな」


 遺跡の通路は人が二人並んで歩ける程度の広さはあるが、こんな狭い場所で戦闘になるとかなり困ったことになる可能性があった。


 できればもう少し広い場所で戦えるとありがたい。


 装備こそ固めてるけど、剣の腕は相変わらず自信がないしね。


 狭い通路を歩きながら慎重に闇の奥を照らしていくと、通路の奥に何か動く物体が横切るのが見えた。


亀更新で申し訳ありません。


色々と落ち着いたらまとめて書きたいところですが、今のところ週一がやっとです<m(__)m>

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