現役高校生が援助交際始めてみた1
男子高校生がくだらない話をしているだけです。濡場はありませんので悪しからず。
援助交際という言葉がありまして、まあする方もされる方もどっちもどっちだとは思いますが……
とある高校の教室で男子高校生がふたり取り留めもない会話をしています。
「よう、中田。放課後何か用事あるか?暇なら俺と……」
「なんだ、城島。別に暇じゃないよ」
「そっか、そうなのか。で、どんな用事があるんだい?」
「うん、ちょっと援助交際しなきゃならないから」
「援助交際! 本当に! へえ、援助交際してるんだ……」
「そう、してるの」
「ううん、けどねえ、いや、中田がいいならそれでいいんだけどさ、やっぱり、そのお、お金で持って女の子をどうこうするっていうのはいかがなものかと思うんだけどね。それに中田、お前今何歳だよ」
「一六歳だよ」
「そうか、俺と同じだな、正直一六歳で女性を援助とするというのはどうかと」
「何か勘違いしているみたいだね」
「えっ」
「僕が援助するんじゃあなくてね、僕が援助されるの」
「嘘だあ」
「嘘じゃないよ、本当のことだよ。僕みたいな若い一六歳の男子高校生をお金でもってどうにかしたいっていう人間は大勢いるとまでは言わないけれども、全くいない、というわけでもないんだなあ」
「そうなんだ」
「そうだよ、なんなら、お客さん紹介しようか。城島みたいなタイプ結構需要あるんだよ」
「需要! あるの! でもでも、ちょっと待ってよ。そりゃあ、旦那は大金持ちだけど、仕事にかまけて妻をまるで相手にせずに、結果として暇と金と、ついでにその美貌と熟れたその肉体を持て余した素敵な有閑マダムに札束で頬をひっぱたかれて思わず俺が倒れ込んでよつんばいになったその背中に座られてだね、そのふくよかなお尻の感触をじかに味わっているところにね、先ほどの札束をばらまかれてだね、『拾いなさい』と命じられるとかさ、何不自由なくわがまま放題に育てられて、周りの男なんて豚か何かにしか思ってない、高飛車極まりないどこぞの富豪のご令嬢にいくつかの五百円玉をむんずと掴んで投げつけられてだね、俺がその痛みに耐えかねているところにね、フランス料理のフルコースや懐石料理一式を散々食べてきたようなそのお口でだね、『やめて欲しい?やめて欲しいならやめるけど、やめてほしくないんでしょう』って罵られるとかだったらロマンがあるけどさ、実際のところはしわくちゃの加齢臭漂うおばあさんとか、ゴリラだとかとどだとかみたいな金なんか使わなくても俺みたいな普通の男なんて片手で捻りあげられそうなごついウーマンなんでしょう? 違うよ! 中田が援助されていることがどうのこうのっていうんじゃあないよ。でもさあ、やっぱりさあ…」
「まだ勘違いしているみたいだね、城島」
「何が?」
「度々申し訳ないけどね、援助する方も男だから」