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平成の温懐知現

作者: 各務原逍遥

 先日、テレビの情報番組を観ていた時のこと、平成という元号

が来年四月で終わることを話題に取り上げ、この平成時代にヒッ

トした物は何であったのか、次の三つを挙げていた。

 それは、《たまごっち》《G・SHOCK》《写ルンです》と、

どれも当時発売されるや、一世を風靡したものばかりである。

 その当時を振り返ってみると、《たまごっち》第一弾は、平成

八年(一九九六)十一月に、六種類発売された。翌九七年二月に

は、〈新種発見!!たまごっち〉を四種類発売。同年六月には、

〈英語版たまごっち〉を六種類発売。同年〈てんしっちのたまご

っち〉を六種類発売。その後も、〈森で発見!!たまごっち〉、

〈海で発見!!たまごっち〉、〈デビルっちのたまごっち〉と、

次々と様々なたまごっちが世に出てきた。

 

 新しいたまごっちが発売される度に、こどもと一緒に並んで買

ったことを思い出す。

 当時に買ったたまごっちは、最初に発売された〈あおのたまご

っち〉、翌年の〈レモンイエローの新種発見!!たまごっち〉、

〈パープルブルーのてんしっちのたまごっち〉、それと友達にも

らった〈英語バージョンの透明ブルーのたまごっち〉と四種類の

たまごっちを現在でも持っている。

 持っているのはいいが、どこへ仕舞い込んだのかを思い出し、

数十年ぶりに箱から取りだしてみた。その内の三個に電池が入っ

たままになっており、

(ウワ~~~、液漏れしてるかも…………)

 と、慌てて(いまさら慌てふためいても遅いが……)三個とも

ドライバーで二本のネジを外して開けてみると、どの電池も膨ら

んではいたものの、液漏れはしていなかった。

 ちなみに、電池が膨らんでいるものは、爆発するおそれがある。

現役の頃、お客さんが持ってこられた時計の電池交換をしようと、

裏蓋を開けたところ、いきなり爆発したことがある。

(幸いにも怪我はなかったが、怖い思いを経験した)

 ついでに、〈新種発見!!たまごっち〉に電池を二つ入れて、

作動してみると、正常に液晶画面に、しろべビっちが現われ、し

ばらく遊んでみた。

 その後に発売された物は、なぜか買うことはなかった。まあ、

キリがないと思ったのかもしれない。

 この頃は会社に持ってくる者も多く、自分も盛んに世話をした

ものである。


《G・SHOCK》が、ブームとなったきっかけは、一九九〇年

に、映画『スピード』で、キアヌ・リーブスが腕にはめていたG

ショック(スピードモデル)が注目をあび、それ以来またたく間

にGショック・ブームとなった。

 まさに〝G・SHOCK〟である。

 この頃は、時計関係の仕事をしていたので、新製品が出る日は、

店の前に並ぶ人が多かった。特に限定物のGショックは、たいへ

んな人気で、イルカ・クジラなどは一番の人気であった。

 Gショックと言うくらいだから、ショックには確かに強かった。

 テレビCMでも過激な映像が流れていた。そのCMを観てかど

うかは知らないが、ある日に学生が来店。自分の使っているGシ

ョックが本当にショックに強いのか、壁に思い切り投げて試した

ら、こうなったとその時計を見せてくれた。

 ガラスは割れて液晶板にはヒビが入り、ベルトは外れ、ベゼル

から機械も外れ、中の部品までもが見事にバラバラ状態。

「直りますか?……」と言うので、間髪(かんはつを入れず、

「ここまで壊れては直りません!」と学生に告げた。

(やっぱり……)という顔をしていたが、それでも、とりあえず

は何とか組立てて渡したが……。

 いくらショックに強いとはいえ、ガラス面ぶつけたのでは、さ

すがのGショックもひとたまりもない。あくまでも、ウレタンの

べゼルやベルトから落ちた場合に限るのである。

 

 Gショックは、自分で工具を使い、ベゼルやベルトを交換する

ことが出来た。ユーザーからのオーダー(べゼルとベルト)をけ

っこう受けたが、それは改造につながるということで、メーカー

が禁止をした時期もあった。カシオの雑誌なでには、その交換方

法も載っていた。

 当時買ったGショックは、家に十本はあり、使いたい時にはリ

チューム電池を買い、裏ブタの四本のネジを外し、交換をして使

っている。

 液晶時計が発売された当初、液晶の寿命は約十年であると、言

ってはいたが、シチズン時計が一九七六年、最初に発売した液晶

時計クリストロンを持っているが、四十二年経った今でもシッカ

リと数字を表示している。


《写ルンです》が富士フイルムから発売されたのは、一九八六年

七月。この頃すでに35ミリカメラ(キャノンと一眼レフのミノ

ルタX7)を持っていたこともあり、それで写真をバンバン撮っ

ていた。フイルムは最初フジを使っていたのだが、後にコダック

を使うようになった。やはり、現像をした時の色合いがまったく

違った。フジはどちらかというと、青味がかった色になり、コダ

ックは赤味がかった色になる。この辺は、個々の好みがあるだろ

う。写ルンですは、どんな風に撮れるのか興味もあって、二回ほ

ど使ったことはあるが、スナップ写真を撮るには手軽で、向いて

いる感じだった。

 フィルムカメラ時代に撮った、約400本のネガを整理しよう

とスキャナーを買い、毎日少しづつだったが、約半年かけてすべ

てのネガをスキャンしてパソコンに取り込み、CDに焼く作業を

完成させたことがある。数えてみるとCD10枚におさまった。

 今は、デジカメのニコン・ブリッジカメラとルミックスの一眼

レカメラを使っているが、ミノルタの35ミリカメラでもう一度、

当時の感覚を思いだしながら、撮ってみたい気もする。



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