第5話 - 魔女のお姉さん (2)
「おはようございます。」
「おはよ~!」
朝一番の挨拶をすると、ふにゃふにゃとした声を出しながら、起き上がった。
「今日はどーする?もう一日魔法について学ぶ?」
「じゃあもう一日だけお願いします。」
「おっけー!とりあえず朝ご飯作るから待ってて~。」
「ありがとうございます。」
とても頼れるお姉さんだ。
それから、今日も魔法を学び続け、時には休んだり、時には失敗したり、時には遊んだりといろんなことをしました。
どんな魔法を学んだのかって?
野生動物を狩るための攻撃魔法や、日常でいろんな時につかえる火・水・風の簡単な魔法です。
まぁ機械でも同じことはできますが、魔法のほうが便利なことも多いので。
今夜は、私が夕飯を作ることにしました。
この二日間でいろいろなことをお世話になったので、それのお礼のような感じです。
鍋を混ぜながら野菜を切ったり、調味料を正確に測るなど魔法を行使しながら、なんとか完成しました。
魔法って、こういう時にも使えるから便利ですね~。
「どうぞ、私の作ったカレーです。」
「おぉ~!それじゃあ、いただきま~す!」
どういう感想がもらえるのか、少し心配でしたが...
「すっごいおいしい!!!」
と、大きい声でいうので安心しました。
ご飯も食べ終わって、ふと外に出て夜空を見上げると、とても綺麗な星空が広がっていました。
「綺麗やろ~?ここは星が綺麗なんよ~?」
「...すごく綺麗です。」
「ここに引っ越してもええんやで?」
「引っ越しは色々と面倒ですし、私は故郷が好きなので遠慮しておきます。」
「そういえば、お互いに自己紹介してなかったね。」
「そうですね。」
「私は、あやか、そっちは?」
「あおいです。よろしくお願いします。」
「よろしく~。」
こうして、二人で星空を見ながら、自分のことを話したり、いろいろな話をしました。
ちなみに魔女になる前、12時帰宅5時半出勤だったことを伝えたら「働き過ぎ」と言われました。
つづく、きっとね。