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セトさんと僕  作者:
7/15

新たな旅立ち

「さて、俺の話はこのくらいにして、これからの事を考えよう」


「そうだった!あの声の人に、魔物はもう怖くない、って伝えないと!」


「なら、今度は俺と一緒に旅に出ないか?」


「セトさんと…?」


「俺も現魔王として、その誤解をとく役目がある。次の魔王の為にも、だ」


「王様の仕事は?」


「安心しろ、信頼できる時期魔王候補が既にいるから」


「それって、カナリさん?」


「あの男なら、信用できる。何よりリリカの息子だからな」


カナリさんか。


彼なら、セトさんが信頼するのも分かる。


「明日、カナリに掛け合ってみよう」


でも、急にそんな事言われたら、多分カナリさん困るだろうな。


そう思って僕は、こっそりと心の中でカナリさんに謝った。




「…そういう事なら、仕方ないですけど」


カナリさんは、溜め息混じりにそう言った。


「そうか、カナリならそう言ってくれると思った」


「セトさんの為じゃないですよ、ミーナの為です」


「え、僕の…?」


「俺のひいじいちゃんは、帰る方法を見つけられなかったから」


「あ…」


「母さんが言ってた。ひいじいちゃんは本当は元の世界に帰りたがってたんだって」


だから、とカナリさんは僕の頭を撫でながら言った。


「帰りたい、と少しでも思うなら、帰るべきだと俺は思う」


まあ、方法が見つかればだけど、とカナリさんは笑った。


「とりあえず、街の事は任されました」


「ありがとう、助かる」



カナリさんへの引き継ぎが終わり、街を出たのはそれから三ヶ月後のことだった。

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