13 失敗作
暗闇から這いずり出ようとするが、脱出できない。総社会から叩かれる運命。
父親の遺伝か?呪いか?
凜は手術を失敗した。蔵戸卿は目覚めない。
「悪魔!」「人殺し!」
浴びせられる誹謗中傷。
「卿くん可愛そう!」
「まるで人体実験!」
凜は総叩きにされた。
ーー謝罪会見後、
自室。凜はボーっと立って、青ざめた表情で、メスを手に持って手に当てる。
「あ!だめっ!?」
メスが落ちる。
「凜先生、何考えてるの!」
「・・あなたは?」
看護師の篠原夕が腕をつかんでいる。
「様子がおかしいと思って着いてきてみれば、やっぱり!」
水を用意してあげる。
「・・・」
デスクには大量の酒瓶。
「失敗・・」
「先生・・あたしは手術の場に居たけど、何が起こったんですか?」
「あれは私、じゃないの・・」
「は??」
「違うの・・」
「先生・・そう思いたいのは解ります。お辛いですね。・・けど、逃げないでください。
あたしは、卿くんのこれ、預かってるんです」
ゲーム機を見せる。手術の前に、夕が没収した。
「だから、必ず返さないと、卿くんに怒られるんです!目を覚まさないわけないから!」
涙ぐむ夕。
「・・庇ってくれてありがとう。・・けれど。もういいの。現実は卿くんは目を覚まさない。そして、社会的には失敗と言われてる」
「先生・・」
「ごめん、後はよろしくね」
「えっ!どこに行くんですか?!」
「南。父の所へ」
「そんな!行かないで!」
肩を掴む。しかし凜はその手をそっと離す。
「心配しないで、きっと戻ってくるから」
「変な事考えてないよね?凜ちゃん!」
感情余って、夕は、ちゃん付けで呼んだ。
「私は大丈夫。これくらいじゃ何ともないから、お父さんの無実を晴らす使命があるから」
凜は病院を去った。




