草食系ゾンビを飼うことにした
なんだこれは。遺伝子組み換えで人を襲わないゾンビが出来た。これでゾンビの事件も解決だな。法律ではこうある。ゾンビの尊厳を守ること。正直そんなの今までは無理だった。しかし、草食系ゾンビを誕生させたことで、これからは平和な世界になるだろう。
俺は頭を悩ませた。世界中のゾンビは推定でも10億は存在する。そんな中、ペットのゾンビは今日も庭の雑草を食べてくれている。話を戻して野生のゾンビをどうやって草食化させるか。俺はこの10年間、ゾンビの研究に時間を捧げた。それがやっと、実りを見せてくれるのだ。俺は諦めない。
今朝のニュースで知った。軍とゾンビが世界各地で衝突しているらしい。ゾンビがなぜか以前に比べて凶暴化したらしい。超国連は非常事態宣言を発令した。そんなこともつゆ知らずの家のペットゾンビ。おお、神よ。我々にご加護を!
ついに世界のゾンビは推定、30億に達した。人類は少なくとも、法の支配に従わないゾンビに負けそうである。人類の推定人口が40億を切ったそうだ。つまり、これはゾンビとの最終戦争である。
ペットの草食ゾンビの名前はもう忘れた。俺が凶暴化したゾンビとの戦闘中、足を噛み千切られてしまう。わかっていた。所詮ゾンビとの平和、共存は不可能だってことに。そうして俺がゾンビになる前に手榴弾で自分の頭を吹っ飛ばそうとする。味方の軍もボロボロ、なす術がない。俺は最後にこう願った。
俺は間違っていなかった。
あくまでゾンビを助けたかった。
神よ、なぜ、俺の邪魔をした。
「おいおい、庭の雑草を食い過ぎだぜ、ウィーズ(雑草)よ」
こんなペットのゾンビとの思い出もおさらばだ。楽しかったぜ、あの世でまた会おうな。




