エピソード5:後藤君のこと
次に向かったのは1年下の後輩、後藤君のもとであった。
彼は私の一個下にも関わらず私の厨二病路線を突き進む勇敢な姿をネタに笑いを取り人気を得た戦犯である。
今日は彼への報復、紳士的に言えば反省へ促すムチを施す日である。
なのでそのまま彼のもとへは向かわない。
卒業すれば何もかも関係無くなるので私はかのことわざ、立つ鳥跡を濁さずを反面教師とし、濁しまくって中学生活を終えたいと思っている。
あるべき枠に収まって良い子ぶるのは私のプライドに反する。
私は紳士、(変態)や(ロリコン)などのオプションがついてきたとしても紳士なのである。
私は今日のためにノートを破ってそこに復讐プランを作成していた。
一つ目がエアガンで急襲作戦である。しかし準ミリオタの私としてはエアガンをそんなことに使うのは言語道断。というわけで3秒とたたず没となった。田中君が私の能力をコピーして覚醒するよりも早かった。
二つ目が打ち上げ花火で爆撃作戦である。しかしたかが中学生、そんなことに経済的負担をかけていられるほど富裕ではない。というわけで5秒程度の思慮時間を経て没。
三つ目が彼を取り巻く人間をすべて敵にする作戦である。しかし私にそんなことが出来るほど器量があるとは思えない。そもそも私には友達すらいない。というわけで2秒で没。
後藤君のために考えに考えを貫いた三大プランが合わせて10秒ほどで没になると他に方法が思いつかなくなり、私は自室の床に倒れ込み手の甲に八亡星を書くとサタンを呼び出す黒魔術を唱えた。
その時私はある方法を思いついた。