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Outlaw Gunners ーハーレム小隊の憂鬱な日々ー  作者: 梨乃 二朱
序章:『新撰組』の三人娘
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第五話

 勝利者は余裕。

 『咲浪銃器学園』学園長室。

 雨竜毬耶は、第05銃器小隊『新撰組』隊長、的場薫よりもたらされた戦果を、学園長である咲浪霧也へ伝えていた。


「『アンデッド』十七体、内“変異種”一体を五分で制圧。『RED SHOT』を確保した後、死体を含む全てを焼却処分とした、との事です」


 重厚な学園長室の窓際に、ポツリと立つやせ形の男は「いやぁ、優秀優秀」と柏手を叩く。


「『新撰組』、中々に使えるじゃないか」


「しかし、今回の件、警察は情報を隠していました。その情報と言うのが――――」


「『RED SHOT+』、とかいう名前らしいね」


 咲浪学園長は執務机に近寄ると、卓上型のパソコンをカタカタと操作する。

 そしてディスプレイを毬耶の方へ向ける。

 そこには今回の戦闘で変異した『不死人』と、謎の化合式が表示されていた。


「ご存じでしたか」


「うん、まぁね」


 咲浪学園長はボサボサの白髪を撫で上げ、「ちょっとした情報元から仕入れたんだけど」と自慢するでもなく応えた。


「警察機関も一枚岩じゃあ無いからね。けど、まさか『RED SHOT』の改造版を盗まれるなんてね。まぁ、内々で処理しようとしてるみたいだけど、今回の件で、ちょっと難しくなっただろう」


「『不死人』を強制的に変異させる薬品、ですか。危険ですね」


「危険だね。とっても危険だ」


「それを承知で、あの子達を戦場に送り出したのですか?」


「おや、怒ってるのかい? まぁ、恋人を危険に晒されちゃあ怒っちゃうか」


 不適に笑いながら、学園長は問い掛ける。

 毬耶は神経を逆撫でされたような不愉快な感覚を覚えた。


「そう怖い顔をしないで。冗談だよ」


「笑えません」


「そうかい? まぁ、情報を隠してたのは色々と込み入った理由があったってのもあるけど、『新撰組』の子達なら大丈夫かなって思ってね。伝えたところで、止まらないだろうし」


 確かにそれはそうだ、と毬耶は同意する。

 的場薫はまだ理性的だが、他の三人は野性的だ。一度走り出したら、壁にぶち当たっても破壊してまで走り抜ける猪突猛進の化身である。

 そんな連中に情報を流しても、止まるどころか躊躇すらしなかっただろう。


「ところで、『新撰組』の子達はどうしてるのかな? もう帰っちゃったかい?」


「いえ、それが…………」


 毬耶は少し言い澱む。


「打ち上げに行ってるようですが、経費で落としても良いかと、的場が…………」


「プッ、アッハッハッハッハッ――――!」


 何がそんなに面白いのか、学園長は大口を開けて笑い出した。










 事後処理を済ませた頃には、夜もかなり更けていた。

 というか、後少しで夜明けである。


 それにしても、時雨が報告書を纏めて送った直後、雨竜女史から連絡があった時は驚いた。

 こんな時間に起きて居られた事に、先ず焦った。

 そしてもう全てを焼却した後だったので、何か保全しろとか言われたら胃が死んでしまうところだった。


 けど、内容は負傷者の確認や損害の確認だけだった。

 こちらの損害は無かったと伝えると、雨竜女史は安堵の溜め息を吐いていた。

 あの人なりに、心配してくれたのだろう。


 しかし、そんな雨竜女史に、酷な提案をしなければならなかった。

 事は事後処理が済んだ直後の話だ。


「お腹空いた」


 クララのこの一言により、打ち上げが決定したのだ。


「ハンバーグ食べたい」


「だったら焼き肉だろ! カルビ食いてぇ!」


「焼き肉。白ご飯」


 各々、好きな事を言っている。

 深夜も深夜で、そんな都合の良い店などあるわけ無いだろ。

 何より、財布が寂しいのだ。


「経費で落とせるかな…………」


 薫はこの時、本日一度目の溜め息を吐いた。



 コールサインは全て、好きなアニメから取りました。

 これは分かりやすいかと思います。

 けど、休んで下さい。

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