やられた分は(数百倍の)お返しを。
謁見の間でヴァルト伯爵に告げてから二日目。
「ヴァルト伯爵が、ミア様の予言通りに“カナセルト国”の人間と接触しました」
「ふふふ…ではそろそろだな」
「はい…お仕置きは楽しくしませんと…」
腹黒い笑みを浮かべるユーグに怯える、前皇帝と現皇帝…。
威厳は何処行った? とは言ってはいけません。
「ヴァルトに関しては許すつもりはない。 でもそうだな…一生後悔させてやろう」
「ええ、もちろんです」
にっこり笑いながら頷くユーグと、私。
《目には目を、歯には歯を》《やられたら100倍返し》、が私の座右の銘です。
ええ、ええ…。
いともあっさりでしたよ。
ヴァルト伯爵はあの時のアレクが弱っていると勘違いしてくれました。
それを知って、呪いに怯えながらも彼は私が視た通りに隣のカナセルト国に戦争を仕掛けさせようとしてました。
のでね。
私がアレクと共に隣のお国に行きまして。
あ、空間移動でさっさとね。
んで、カナセルト国の現国王に説明したらばですね。
あちらさんの反逆者も、厄介者の欲深大臣の一人でしてね。
お互いに利害一致してしまい、そして元々アレクとカナセルトの現国王はとっても仲良しでしたのでね。
おかげで綺麗に一網打尽したのです。
「──────で? 何か反論は?」
にっこりニコニコな私なんて、今までだったら有り得ない。
だけど────お仕置きは楽しいデショ?
「ミア…格好良い…」
アレクの声が聞こえたけれど、それはあえて無視。
今はお仕置きの時間です。
ヴァルト伯爵と、カナセルト国の大臣の一人、カルトス・ディートス。
彼等は今────────私の魔術によって、赤ちゃんプレイの真っ最中♪
50歳はとうに超えたであろうおじさんの赤ちゃんプレイ…。
「ぷっ…駄目だっ…腹筋痛い~~~!」
あはは…と、笑いが止められない。
もちろん徹底して、短着に長着、ドレスオール。
ついでにヘッドドレスとおしゃぶりも。
これを皆が見ている前でさせているのだ。
エグイ?いやいやいやいや…人一人殺そうとしていた人間に、しかも無駄に高いプライドを持っている人間にさせているのは当然デショ?笑
────────むしろ甘いだろ?
私は人殺しになんてなりたくないし。
これなら一番(やってる方は)楽しくて、一番(されてる方は)屈辱的デショ?
だから私は国民の見ている前でやってやったのだ。
「ミア様って凄いですね~…アレクはあんなことしたりしているのですか?」
「しねぇよっ!」
「ふふふ…」
──────────やられた分は(数百倍の)お返しを。




