ep. 20 : 道が必要だ
今日帰ってきたエルフたちが注文したカップ焼きそば13個…そしてお店のすべての食費はエラが支払うことになっていると知ったアルデンが、後で1個追加して合計14個のカップ焼きそばを作った。
一人暮らしなので14人分の食器を持っていないのが問題だったが、幸いにもエルフたちが今日持ってきた荷物にたくさんあったので、すぐに解決できた。
エルフたちは全員無事に食事を終え、幸いにも全員がカップ焼きそばを気に入ってくれた。
満足そうに笑いながら食事を終えた後、モヒカンは部下たちの前に立った。
「おいお前たち!お前たちが食べたカップ焼きそばはすべて姐さんが与えてくれた食べ物だ!常に感謝し、忠誠を尽くせよ!!!」
「「はい!分かりました!!!」」
返事の声が力強いのを聞くと、もうある程度回復したようだ。
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「ただいま!」
家を建てる場所に行ったエルフたちとドワーフたちが全員戻ってきた。
しかし、アドソンさんを除くドワーフたちは全員気絶していた。
「…殴ったのか?」
「違うよ!来る前までは大丈夫だったのに、着いたら気絶してたんだ。」
「私たちの速度に耐えられなかったようです。あちらに着いた時も、すでに2人は気絶してました。」
フローラが手に持っていた気絶したドワーフ二人を下ろしながら言った。
「荷車に乗って来た時よりもずっと速くて…揺れすぎて耐えられなかったようです…みんなこんな速度を経験したことがないので…。」
アドソンさんは地面に倒れ、苦しそうに言った。
確かに、きちんと固定もせずにただ衣服の襟を掴んで走ったのだから、かなり揺れたことだろう。
それでも他のドワーフたちと違って気絶せずに耐えているので、アドソンさんがドワーフの代表である理由があるようだ。
「それでも思ったより早く来たね?」
「とりあえず地面を平らでしっかりした作業だけしてきた。思ったより時間がかかりそうだ。」
「どうして?何か問題でもあったの?」
「ドワーフたちが言うには、まず道を作らないと装備も運べないそうだ。こんな木が密集した場所には入るのが難しいって。」
「エラ様の言う通りだ。小さな装備は手で持って運べるかもしれないけど、重くて大きな装備はあの密集した木の間を通れない。そして、どうせ村を作るなら道も作らなきゃいけないから、必要に応じて今道を作っておくのがいい。」
「道を作るのにどのくらいかかりそう?」
「距離が少しあるので、木を除去するだけでも最低2日…でもそれは最低の話で、多分もっとかかるだろう。」
アドソンさんの言葉を聞いたエラは不満そうに顔をしかめる。
「それだとあまりにも時間がかかるんだけど…他に方法はない?」
「申し訳ありません。エルラ様、これは私にもどうしようもありません。木が非常に多くて密集しているため、私たちが持ってきた魔道具でもそれ以上早くは無理です。」
「そう?うーん…。」
アドソンの言葉を聞いたエルラは少し考えた後、口を開いた。
「…その道というのは、荷車が通れる程度で良いのか?」
「はい、そうです。きちんとした道は後で作ればいいので、今はまず木を取り除いて荷車が通れるようにすれば大丈夫です。」
「それなら、昨日あれをすればいいんだね!」
エルラが何かを思い出したように言った。
「あれって何?」
「木の粉を作ること!」
「ああ…!」
「木の粉を作る?それは何ですか?」
「そういうのがある…みんなが一緒にやれば、今日中に道を作れるかもしれないよ?」
「おお!エルラ様、本当にそれが可能ですか?」
「じゃあ、すぐに始めようか?」
そう言ったエルラは、休んでいるエルフたちに近づいた。
「おい、野郎ども!しっかり休んだか!」
「はい!姐さん!!!」
「それじゃあ、働く時間だ!アルデンはそのまま門を守っていて、アルデンを除くみんなは俺についてこい!」
エルラはアルデンを除くエルフたちと気絶しているドワーフたちを担いで、道を作るために移動した。
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