それは余りに物足りない
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
写真と動画で満足するのは勿体ないですよ。
休日の過ごし方は決まっている。同じ場所を訪れて、同じ物を食べて、同じ時間に帰る。その事に特段不満はないけれど、死ぬ前に一度行ってみたい場所に今日は訪れる事にした。
その場所に興味を持ったのは駅の広告だった。
昔ながらの瓦屋根が軒を連ねる古き街並み。多くの方々着物や浴衣を纏って歩く。其のレトロな世界観に憧れて、降り立つ事にした。
「で、どうだったのさ」
「広告で見るのとは、やっぱり違っていたね」
初めに訪れた社は思っていた以上にこぢんまりとしていた。脳内ではドーム一個分は易々と入ってしまいそうな物だったが、実際はそんな事はなく。必要な物が小さな世界の中にぎゅっと凝縮されていた。見学したい場所にすぐ手が届く。故に容易く、くるりと一周させて戴いた。
次に訪れた瓦屋根が続く街並みも、想像していた以上に近代的だった。確かにレトロではあるのだが、近代の色を多分に含んで今へと繋いでいる事が分かる。私がよく訪れる街と雰囲気が似ていた。
「思っていた以上に、纏まっていたし、近代的だった」
あの場所がもう少し近くにあったらなぁと思う反面、私の近場だって負けないくらい素敵な場所だとも思う。だから、あの場所にもう一度訪れる事があるかと言われれば、少し考えてしまう。
「夢から醒めてしまったの?」
かなり詩的な言い方をしているが、彼が言いたい事はただ一つな気がする。あえて言わないけれども。
「次はまた、同じ場所に訪れると思うよ」
訪れた街は何処もとても素敵だった。でも私の中では少し物足りない。もっともっと食べたい。浸りたい。それには余りにも纏まり過ぎているし、近代的過ぎる。抱き締めた腕が余ってしまう様な寂しさがあった。
「そう。……まぁ、君の初恋に適う相手はそうそういないだろうね」
まぁそうだろう。相応に忘がたいものである。
憧れの土地に行ってきました。
雰囲気が違い過ぎて驚きました。
神社のイメージ、最初は薄水色と赤だったんですよ。
いざ行ってみたら、濃緑。
よく行くその系列の社とは、別の系列に近いです。
レトロな街並みを想像していたんですが、思っていた以上に近代的。
街並みは確かにレトロなんですが、雰囲気が近代的でした。
写真や広告で見るのとは全く違う雰囲気。
故にちょっと物足りない。もっと抱き締めたい。
以上です。
何時も思うのですが、初恋には敵わないんですよ。
だからまた、訪れたいと思います。