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第8話 リーダーが決まった

どれぐらい時間がたっただろうか。 俺が考えた最悪の展開を説明してから4人は重い気配を出しずっと黙り込んで悩んでる。

この状況を作り出した張本人の俺が此処で何か言って励ますか? いや、何て言って励ませばいい。 明るく「実際はもっと簡単に小説みたいな展開で楽しく行けるさ」とでも言えってか。 出来る訳がない。あれは小説だから主人公だから都合の良い展開になるんだ。 これは現実だ、そんなご都合主義みたいにこちらに都合良く物事が進むとは思えねぇ。 常に最悪の展開を想定して動くべきだが現実問題最低でも水と食料を確保出来ねぇと飢え死にだ。 最悪今日は何も口に出来ない可能性だってある。 だったら4人はここで待って貰って俺一人で森で食料を探してくるか? いや、駄目だ、今個別行動するのは得策じゃない。 皆が落ち着くならあえて一晩この草原で過して明日改めて森へ行くか?

そもそもだ、いくら異世界物の小説を読んでて多少は知識があるとはいえ何で俺はこんなに冷静に物事をあれこれ考えられる。 転移して来た時に精神耐性でも上がってるのか? クソったれ! 神や女神が居るなら今すぐ説明なりスキル付与でもしに来やがれってんだ! こんなのベリーハードモードじゃねぇかよ。 ってかなり属されてんな、俺。  もう一度皆の様子でも見てみるかって何だ、晃が俺を見てる?


 「武、何でそんなに落ち着いてる? 小説読んでて知識あるって言う事を除いてもそこまで落ち着いて居られるのは変、まだ何か隠してない?」


晃が言うと他の3人も俺の顔を見て来た。


 「晃の言う通り、俺も予想以上に落ち着て居られるのには不思議に思ってる。 まぁそのおかげか色々と決心は付けれたけどな、冷静? で居られるのも初めて悪くないって思ったよ」


 「武は何を決心したの? 聞かせて」


晃は目をそらさずじっと俺を見てる。他の3人も俺の言う事が気になるのか俺を見てた。


 「俺は何が何でもこの世界で俺達5人で絶対生き抜いてやるって決めた。俺が持ってる異世界物小説の知識と俺の趣味の経験を生かしてな。その為なら何だってやってやるさ」


俺は誤魔化さず強い意志を持ってはっきりと4人に言った。

それを聞いた3人は気圧された様な反応を見せたが晃だけはしっかりと俺を見据えて答えた。


 「私は武に付いて行く。何も知らないより参考に出来る知識がある武に付いて行くのが安全だと思うから。 だから武が守って、それに武は意外と単純、補佐する役目の人が居た方が良い」


 「おい、上げてから落とすのは無いだろう… 途中まで良い事? っぽい事言ってたよな!?」


他の3人の様子を見ると顔を赤くしてこっちを見てた。


 「何だよ、その顔」


って聞くと3人が


 「いや、まぁ…その…」


 「えっと…何て言うか、ねぇ…」


 「う、うん。 ちょっと愛の告白、みたいだな、と」


明人、由衣、朱美の順で答えてくれたのがその内容があまりに予想外で言われたこっちが逆に赤面してるのが分かるぐらい顔が熱くなったのが分かった。 晃に関して珍しく、それはもう非常に珍しく顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。


 「わ、私はそんなつもりで言った訳じゃないから」


と言って、こっちを見ようともしない。 俺自身も碌に今は顔を見る余裕が… いや、晃とだけはそう言う関係は無いな。 うん、無い。

そう思うと自然と落ちつけた。 俺は一度深呼吸をしてもう一度皆を見た。 今のやり取りでさっきまであった重い雰囲気が多少は軽くなったのは救いか。 切り出すなら今か


 「それで、お前ら3人はどうする? 晃はアレだが一様意思表示はして来たぞ」


聞くと3人は何とも複雑な顔をして悩んだが、最初に明人が答えた。


 「僕は武に付いて行こうと思う。 柊さんの言う通り何も分からないこの状況で参考に出来る知識があるのは重要だと思う。それにさっき武が言ってた最悪な展開は悔しいけど僕には予想出来なかった。それと、確かに武はちょっと単純だと思うし補佐役は1人より2人のが良いだろう?」


 ビークール、ビークール。落ち着け俺、今は喧嘩してる場合じゃない。 オーケー明人、お前までそう言う認識なんだな。 そりゃ俺自身もそうかなぁと思ってたのは事実だしな。 でもよ、今それ言うか!? 言うにしたってもうちょい言い方とかあるだろ! まぁ良いけどさ、大人になるんだ俺。 こんな事にいちいち腹を立ててたらやっていけん。懐の大きい男になるんだ、俺は。


等と思いながら俺は由衣と朱美に視線を向けた。

んだけど、由衣が俺を見て何故か笑っていた。 何だ?


「武君明人君にも単純って言われてすっごい微妙な顔してるよ。 で、私も武君に付いて行こうと思う。 理由が皆と同じかな。 最悪の状況を予想できるならそれを回避する事も出来ると思う。判断に迷えば皆で相談すれば一人で悩むより良い解決策も思いつくと思うし」


そう言って笑ってた。 それは良い、でも何か微妙に遠回しにバカにされた様な… 気のせいだよね? 

最後に朱美を見ると俺を見て頷いた。


 「私も一緒に行く。理由も同じ。 それに私も武には及ばないけど異世界物を読んだ事あるし武が気づかない様な事に気づけるかも知れない。 で、もういっその事武がこのパーティーのリーダーで良いんじゃない? 頼りになる知識も豊富だしね。足りない所を私達4人で補って行けば何とかなると思う。 皆はどう?」


朱美がそう言って3人を見ると3人は顔を見合わせて頷いた。 どうやら俺が今後リーダーを務めるらしい。 



誤字脱字がありましたらお気軽にご連絡ください。

また、感想お待ちしております。

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