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第2話 先ずは状況確認? 

ふむ、朱美からの質問だがこの後展開か…

異世界系小説だと先ずは一番王道であろう魔王・魔族との戦争での助力だろうか。領土拡大を目指す大国との戦争での勝利。或いは自国の腐敗貴族の排除又は粛清…は一緒か。

後は冒険者又は傭兵として旅をしながら行く先々でトラブルの解決等だろう。 後ありそうなのは亜人、例えばエルフやドワーフ、獣人と人族との戦争もありうるか?

等を4人に自分の中で整理しながら説明していった。


 「なるほど、今までの話を総合するといずれも戦闘行為は免れない、という事か」


 「まぁ俺が知ってる異世界系小説だとそうなるな」


明人が説明を終えると真っ先にまとめた。 確かにいずれの作品も何かしらの戦闘行為の描写はあった。ただし、女性主人公物だと必ずしもそう言う展開になるとは言えないのだが…


だが、それ以前の問題として非常に重要な問題がある事に気づいてるのか気になった。


 「しかしな、それ以前の問題として非常に気になる点がいくつかあるんだが気が付いてるか?」


 「「「「問題?」」」」


 「ああ、いくつかあるから一つずつ挙げていくぞ。

  1つ目、この世界の住人と言葉が通じるかだ。これが一番重要になってくるだろうな。大抵の小説だと神様や女神から異世界の言語通訳スキルみたいなのを貰って会話に不自由しないが俺たちもそうとは限らないからなぁ…」


 「「「「あ!」」」」


 「いや、あって… 朱美はせめて気づいて欲しかったぞ。俺お勧めの異世界系小説いくつか教えて読んでたよな?」


と指摘したら朱美のヤロウ視線を明後日の方向にあははとか。いや別に攻めるのは止めておこう。こういう状況で見た目以上に余裕が無いのだろう。そんな事を考えてたら今度は由衣から


 「ねぇ、まだ問題っていうか気になる事あるんだよね? それも教えて」


と言われ気を取り直して俺が気になってる問題を説明する事にした。


 「そうだな、じゃ2つ目だが、今俺たちには何も武器足りえる物が何も無いって事だ。これは非常にヤバイ。 何故か明人、お前分かるか?」


 「僕か? ん~、何だ…」


俺が明人に聞いたが直ぐに思いつかなかった様だが朱美から答えが来た。やはり小説を読んでた経験が生きたらしい。


 「もしかして魔物? あるいは野生動物とか。 それ以外だとその…盗賊とかかな?」


それを聞いて他の3人もハッっとして俺を見つめて来たので頷いて説明する事にした。


 「朱美正解。 何にしても此処が異世界だと思って行動するにしても最低限身を守る何かしらの武器は欲しい。治安状況も分からんしな。それに…」


俺は晃・由衣・朱美の3人を見てこの先を言うかどうか悩んでしまった。それを見た朱美が何かに気づいたのか顔色を悪くしながら聞いてきた。


 「それに、後は盗賊にあったら武と明人は殺され私たち3人は盗賊にその…レイ…プされる可能性があるって言いたいんじゃない?」


それを聞いた晃・由衣・明人が驚いた顔で俺を凝視して来た。晃と由衣なんかは顔色が青白くなってたがこればかりは嘘は付きたくなかったので素直に頷いて肯定した。

それを見た4人は悲痛な顔をしたがそういう危険があると早々に認識出来たのは大きいと俺は判断した。もしその可能性に気づかず実際にそういう事が起きてからでは心が持たず壊れるかもと思ったからだ。


 「その通りだ。この世界の文明レベルも治安状況どころかこの世界の常識すら俺たちは何も知らない。そんな状況で何も武器が無いってのかなりヤバイだろうな。まぁ盗賊もそうだがこの周辺だと野生動物の方が怖いけどな。だから先ずは石器でもいいから武器を手に入れるべきだと思う。

で3つ目だが2つ目にも関わるんだが何からの武器が無いと飯が手に入らんと思うぞ」


 「「「「え?」」」」


 「いや、えって普通に考えてそうだろう。ここにコンビニとか自販機なんてあると思うか? 見渡す限り草原で相当向こうに森、山が見えるだけ。 運が良いのか悪いのか俺と晃が手に持ってたペットボトルのジュースがあるが言い換えるとそれだけしか飲み水になるものが無い。食料は当然何も無いだろ?」


 「確かにそうだよなぁ。武の言う通りだわ。今は良いが時間が経てば腹は減る。でどうやって飯を確保するかって言ったら… 動物を殺して肉を食うしかないって事だろ?」


 「あぁ、そういう事だ。それにいつまでも此処に居るのもな。今はまだ太陽は真上ぐらいだから良いけど必ず夜は来るだろうしそれまでに何かしら行動を起こした方が良いだろう。 だけどだ、どの方角に向かうかだよなぁ…」


と言って改めて周りの風景を眺めて見た。 それに釣られて皆も改めて風景を見つめていたが由衣が何かに気が付いたらしく「あっ」と声を上げた。


 「どうしたの? 由衣ちゃん何か見つけたの?」


 「気のせいかも知れないけどあっちの森が他の向きよりきらきら光ってる気がして… 皆どう思う?」


と言ってある方向を指を指して来たので皆でその方向を見てみると確かに他の方角よりも森の木々が光って見えた。 他の皆もそれに気づいたの不思議そうな顔をしてたので


 「どう思う?」


と聞いて見た。 が、皆顔を傾げるばかりで答えは分からなそうだった。ま、俺も分からんけどね。いくつか可能性を思いついた。


 「あくまでも可能性だけど、あの方角に湖ないし池があってその水面が光の反射で光って見える、と思う。 或いは異世界系定番でいうとファンタジー系の妖精や精霊の住処、又は遊んでてそれが光ってる可能性。 で、一番嫌な可能性が盗賊等のアジト又は宝の隠し場所って事かな」


「最初の可能性が一番良いね。最後はイヤ! そんなの絶対イヤだよ私」

 

と由衣が言うと晃と明人も頷いてた。朱美は何か思うとこがあるのか悩んでたので聞いて見るか。


 「朱美、何か気になるのか? それか他の可能性が?」


聞かれた朱美は一度俺に視線を向けて他の他の2人にも視線を向けてから徐に口を開けた。


 「私が考えたのは2つ。1つ目は光る鱗か皮膚を持つモンスター系の可能性。2つ目は何かしら集落。武の話を聞いて盗賊のアジトの方が可能性が高いかもっては思ってるけど。集落じゃなくても人は居るかもって考えた」


 「モンスター系かぁ そっちは考えて無かったわ。そうだなぁモンスター系もあり得るか、というかそっちの方が可能性あるわな」


 「でもさ、飲み物がほぼ無いんだから水の確保優先で池や湖の可能性にかけてあっち行ってみる?」


 「そうだな、他の方向はこれっていう物が無いしずっとここに居て体力が無くなる前に移動すべきだな。 武どうする? お前がある意味で一番異世界の知識があるだろ、お前が決めてくれ」


 「おいおい、明人はそれで良いかも知れないが他の3人はどうなんだよ?」


そう言って晃・由衣・朱美を見てみると3人ともお互い見つめあってしっかりと頷いた。どうやら最終決定は俺がしないといけないらしい。

俺はため息をついてもう一度360度周りを注意深く他に変化がある方向が無いか見渡したがきらきら光ってる方向しか変化が無いのを確認した。


 「あの光ってる方向に行こう。途中落ちてる太目の枝か投げつけるに丁度良さそうな石ころがあったら拾いながら行くぞ。後、近づいたら特に注意しながら進む。それで良いよな?」


4人が頷いたのを確認すると俺が先頭で唯一森が光って見える方向に歩き始めた。











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