憎き歯医者
高校一年生の時の事。
家から近いという理由で、あまり評判の良くない歯医者に行っていた。
その日は治療のため麻酔をうった。
学校終わりに行ったため、夜も麻痺が残っていたが、気にせず寝た。
問題は次の日、麻痺が残っていたのだ。
とはいえ、少し違和感がある程度だったから気にせず過ごした。
その判断が後に後悔する事になる。
今に治るだろうと勝手に思い、生活していると、症状が悪化した。
顔の左半分が麻痺したのだ。
笑顔を作ろうとしても右側だけしか動かない。目を瞑ると左目が半開きになる。左側だけ味覚が無い。
さすがにやばいと、大きな病院に行った。
結果、左顔面麻痺。と言われた。
その日から三日間入院する事になった。
いや、まあ、それはいい。問題はその後だ。
何が問題か。それは、入院初日が2月13日だった事である。
そう。高校一年のバレンタインを病院ですこす事になってしまったのだ。
まあ、学校では基本ラノベ読んで、デブな俺はチョコなんて期待出来ない。
そう諦め、入院生活を楽しんだ。
晴れて退院した後、学校に行くと、教科書などを入れてあるロッカーにチョコと手紙が入っていた。
送り主の名前など無く、ただある場所に来て欲しいと言う物だった。
後悔した。一応その場所に行くも誰もいない。
その後も接触される事は無かった。
今思えば、ただのイタズラだったのかもしれない。
しかし、もし入院いていなかったら、違う未来があったのでは無いかと考えてしまう。
あのやぶ医者はどうか不幸になって欲しい。
読んでいただき、有難うございます。
少しでも面白いと思って貰えたら嬉しいです。