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大学生が思うこと  作者: ダオメン
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落ち込んだ時

 今、俺は部屋に一人だ。何分椅子に座っていたのだろう。はっと我に返り虚しさが降ってきて心に溜まった。そう、俺は落ち込んでいるのだ。大学生にもなって。

 どうして落ち込んでいるのか、再確認などしたくもない。なのに頭の中をこっぴどく怒られた情景、声が満たしている。ふざけんな。今はそんな気持ち。まだ子どもだな。

 「落ち込んだ時 対処法」と検索。「自分の糧になったと思いましょう」、「良い体験だったと割り切りましょう」、いやそれができたら苦労しないさ。それをどうやるのか教えてくれ。ため息を漏らす。半分はわざと。なんかしてみたかっただけ。疲れたな。なのに眠くない。今何時だろ?深夜2時。

 10秒くらいぼーっとして、こういう時は誰かに話すと楽になることを思い出した。しかし、話せる友達も彼女も、もう寝てしまっていることを思い出し、寂しさが心に根を張った。早く出てけ。落ち込んでいる理由の根源は寂しさなのかと思うほど、人と話したい。


 落ち込むと、この寂しさはよく俺の心を訪問してくる。大学で、飲み会したとか聞こえてくる。もちろん俺にも友達はいるけど、そこまで遊ばないし、飲み会にも行ったことがない。なんていうか、本当はみんな俺より仲良い人がたくさんいるんじゃないかとか、俺は本当の友達はいないんじゃないかとか考えてしまう。今、それ。とりあえず、友達でも、そうでなくてもいいから、今の状況を誰かに聞いてもらいたいと思う。


 さっき翔馬と悟に今日のバイトについて話した時は、素直に話さなかったんだよな。

「今日のバイト?良かったよ。12000円ももらったよー、いえい。」

としか言わなかった。なんでだろ、生きるのが下手な人間は素直になれるべき時に素直になれない。

「今日怒られたー最悪ー」

と言えたとしたらいくら楽だっただろうか。そういう時だけ出てくる謎プライドは俺の言語能力を脅かし、強がる言葉を多めに発せさせる。邪魔なプライドだ。

 とりあえずベッドに入った。寂しい時はスマホをいじるのがはかどる。SNSを行ったり来たり繰り返す。さすがに疲れて、スマホを置いて、目をつぶる。また思い出すけど、気にしない気にしない、と暗示した。


 あれ、寝てた。時計は朝11時。いつのまにか寝ていた。暑い。ベランダに出て涼む。

「あ、おはよ」

翔馬だ。おはよと返事をする。なんか少し楽になっているのが分かる。


そうだ、前から欲しかったゲーム買いに行こうっと。昨日のお金でね。自分にご褒美さ。んーでも無駄遣いな気もするなー.........。

 あれから約50回、購入軍と我慢軍が戦った末、購入軍の勝利。家で開封している時間は何とも幸せだった。今、俺は元気だ。案外あっさり立ち直っていることに驚いた。

 俺は本で読んだことがある、「落ち込んだ時は、立ち直るきっかけが必要である」。なるほどね。本当じゃん。なんか笑えてきた。これから落ち込んでいる人がいたら、きっかけを掴めって言ってあげようっと。サンキュー翔馬。ゲーム。俺昨日は頑張ったよなー。

 今日は自分を休めよう、予定もないし。特に心をね。さ、翔馬呼んでゲームするか!


 しかし、そう思った束の間、スマホにある通知が入る.........

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