人も馬も哺乳類の頸骨は皆同じ7個である
Q,馬(推定)になったら何がしたい?
A,『勿論風の様に走りたいです』
そうですね。
『風になびく鬣と尻尾…私は風になります。』
貴女まだ、走れませんよ。
『…(´・ω・`)』
どうも、人から馬(推定)に転生し群れに合流出来た私です。
私、まだ名前がありません。お母様は瑠璃。お父様はシルバ。どうやら私の種族は目(虹彩)の色で名前を決めるようです。
ならどうしてまだ名前が無いか。単純です、私の色が少し見分けがつきにくいから。
なので私の呼び名は”今は”ちびです………………………。
前世の事は余り覚えていませんが、小さな身長を気にしていたのだけは”ハッキリ”覚えてます。
いつか、でかくなって目にもの見せてやります。
…私の他にも同じ時期に産まれた子馬(推定)達がいて、私が一番最後に産まれた群れの末っ子。身体も一番のちびで脚も弱く…、まだ長く走れない。
『なんか悔しい。私も遊びたい。』
『貴女はもう少し大きくなったら、ね。(笑)』
早くみんなと走りたい。折角、馬(もう馬で良いや)に産まれたのですから風の様に走りたいです。
『………(じぃ~)』
さっきからこちらを、じぃ~っと穴があくほど見ている子馬が。私と同じ時期に産まれた内の一人(一頭)で濡れ羽色が綺麗な黒い毛色の通称”黒”が私を凝視していた。
余談ですが、私の毛色は真っ白です。一点の曇り無しの白さ、汚れが目立つ色です。
目の色も白、で白目と虹彩の境だけが銀色で後は白く、瞳孔だけ黒。
両親曰く”不思議な色の目”です。
遠くから見ると白目で気味が悪くても、両親は”綺麗な白”と言い張ります。
本来両親の言葉通り目が白なら私は”白”と呼ばれるのです。”白”と。
なのにちび……。
いつか見返してやりますよ。
*****
黒(仮)の目はその名の通りの黒。その目が…、明らかにこっち睨んでます。あなた私と同い年ですよね?
『(目力が強すぎで怖いです)((゜Д゜ll)))』
『……(じぃ~)』
『あらあら(笑)』
あらあら(笑)ではありません、お母様。笑ってる場合ではありません。
私は今ピンチです。
『なぁ、あそこの黒いチビ俺の我が子を睨んではいないか?』
『見つめているだけですよ、あなた。』
『…俺には睨んでいる様にしか見えんぞ』
『((゜Д゜ll))』
何だろ。私何かしただろうか…。
いやしていない。何もしていない。今が初対面ですから。
あれですか?私の見た目が可笑しいですか?
あれか、目の色ですか。
それか、ただ真っ白の毛の色ですか?
この二つはまだ良いです。結構気に入っていますから、何を言われても我慢します。
でも”コイツちびだな”これだけははダメです。好きでちびじゃ無いです。
『…(じぃ~)』
『…(ちびじゃ無いです(怒))(じぃ~)』
『み、見つめ合っているぞ、あの二人。(驚)』
『初恋かしらね?』
『産まれたばかりでもう娘を嫁に行かせるのか!ダ、ダメ。絶対ダメだ。娘は嫁にやらん!!』
『気が早いわよ、あなた。(笑)』
『いや、しかしな………』
黒を睨み返していたら、なんかお父様が勘違いをしていました。
産まれたての子馬には初恋まだは早いですよ。
しかし、まだこちらを見ている黒。
きみは何がしたいんだよ…。
聞いて見ようかな?
『何か用ですか?』
『………』
『どうしたの?』
『………』
会話終了。始まってもいないけど。
まだ、言い合っている両親は放置して、黒が何を言いたいのかもう少し粘ってみましょう。
『……』
『言わなきゃ分からないよ?』
『…無いの?』
『ん?』
『オレが怖くないの?』
『なんで?』
『………』
またダンマリに戻ってしまった。もう少し言葉を選ぶべきでした。
もしかして、黒色は何か意味が在るのでしょうか?それとも、私の色は不吉な色なのでは?
黒に聞くのもアレですから、後でお母様にそれとなく聞いてみましょう。
まずは、黒に謝らないと。悪いことをしたら謝るのが当たり前です。
『ごめんなさい。』
『なにが?』
『さっきの質問に答えた時、何か気に障ったかと…』
『違う』
『へ? じゃあ、……』
『違う、なんで謝るんだ?』
『えっ、いや、怒ってるのかと思って。素っ気ない返事が気に障ったかと…。』
『怒ってない』
『そうなの?』
『うん』
なんだ、怒ってるのかと思いましたよ黒。目力強すぎます。
そうですよね。相手が何に対して怒ってるのかも分からずに謝るのは、失礼でした。
『ゴメン。今度から分かりやすく質問しますね。私の方を見ていたのでどうかしましたか?』
『羨ましかったから。』
『………』
あのー。もしかして暗い話題でしたか?
今から話の方向転換した方が良いでしょうか?
『オレの両親捕まったから。』
『………(ρ_;)』
『………(汗)』
やっぱり暗い話題でしたか。一体黒の両親に何があったのですか。
『おい。我が子が泣いているぞ。おのれ!我が子を泣かせるとは…。』
『落ち着いて。あの子達は喧嘩をしてるわけでは…』
すみません黒。思わず泣いてしまいました。
親が居ない寂しさに人も馬もありませんよね。
私もきっと寂しいです。まだ一週間しか経っていませんが。
あの二人は私の両親です。例え馬でも。
それにしも………、
お父様、お母様。
お二人はそこで何を話しているのですか?
最近、胃が痛むも、貰ったチーズケーキを食べて胃痛が悪化した雲猫です。
馬鹿だろ自分。好きなんですチーズケーキ。悪くなる前に食べなくては、と言い訳しつつ食べしまった。
こんな小説を読んでくれてる方ありがとうございます。
話は変わりますが、この小説とは別にもう一つ小説を書いています。本当はその小説が一番最初に書いたのですが、納得いかなくて今は非公開にしています。
二つの小説は世界観が同じなんですよ。
もしかしたら、公開するかも知れませんが、生暖かい目で見てくれるとうれしいです。
それでは、また。
追伸、前書きは読むけど、後書きは読まないのかな?これ誰か読んでくれてるかな?