アルファポリス――ちょっと覗いてきただけの話。
今回は、ちょっとアルファポリスの話。
なろうやカクヨムの世界に、
何人か知り合いがいる。
今回は、ちょっとアルファポリスの話。
なろうとカクヨムの世界に、
何人か知り合いがいる。
その中の一人――スズやん。
性格は雑。
でも、なんだかんだ優しいやつ。
そいつから、こんな話をもらった。
――◇――
「あ、そうだ。
いま、アルファポリスで
“新エンタメ小説大賞”やってるぞ。
12のテーマ、けっこう面白い。
ネタ探しにどうよ〜」
――◇――
「お、久しぶりに見てみるか」
そんな軽いノリで、ふらっと覗きに行ってきた。
――◇――
“久しぶり”っていうのは、ちゃんと理由がある。
3年前。
はじめて投稿サイトに登録して、
まだ手探りで書いていた頃。
アルファポリスには、
「24hポイント1500pt以上で出版申請できる」
って仕組みがあって。
「お、夢あるやん」
って思って、
初期作品を2作、2023年11月頃に投稿した。
結果――
導線も何もない状態だったのに。
運だけで。
両方とも――
ミステリー部門日間(24h)1位と、2位。
そして。
出版申請までは、行けた。
――◇――
そして。
やっぱり。
見事に、
――落ちた。
……うん、まぁ、知ってたw
――◇――
で、そのあと。
年が明けて、
俺は一旦、執筆をやめた。
(ここ、わりとガチで数年止まってた)
――◇――
そこから、昨年復帰し。
しばらくして――
なんとなくアルファポリスを覗いたときに、
ちょっとした“違和感”があった。
ミステリー部門。
上位の作品群が、
昔とまったく違ってた。
タグを見ると――
「女装」
「性転換」
「JK」
「パンチラ」
……etc.
◇
うちのAI参謀に聞いてみた。
俺「……これ、戦えるか?」
モニターの光だけが、顔を照らしている。
椅子が、きぃ……と小さく軋んだ。
AI参謀「結論から言います」
一拍。
AI参謀「――厳しいです」
俺「即死判定やめろ」
AI参謀「事実です。あなたの作品は――」
一瞬の間。
AI参謀「伏線を積み上げ、構造で読ませ、
ラストで一気に回収して快感を作る“構造型ミステリー”」
俺「まあ、そうだな」
AI参謀「対して現在の上位は――」
少しだけ声のトーンが落ちる。
AI参謀「1ページ目で読者の喉元にナイフを突きつける、
“刺激型フック作品”です」
俺「……つまり?」
AI参謀「読者は“謎解きの快感”の前に、
“今すぐ刺さる報酬”を求めています」
間。
AI参謀「あなたは、外堀からじわじわ埋めるタイプ。
ですが現環境では――」
一拍、区切る。
AI参謀「包囲が完成する前に、読者が離脱します」
俺「……」
AI参謀「あなたの武器は重い。
そして――振りが遅い」
静寂。
モニターのファンの音だけが、やけに響く。
AI参謀「ハッキリ言います」
わずかに、間。
AI参謀「――戦場が違います」
◇
いや、もちろん。
これを否定するつもりは一切ない。
ちゃんと需要があって、
楽しんでいる読者がいて、
作家さんが本気で書いている世界だ。
だから、バカにする気なんて――ない。
――ただ。
「あ、ここは違うな」
って、思った。
戦い方も、求められているものも。
何もかもが。
――◇――
自分のミステリー。
頭脳戦。
構造。
伏線を積み上げて、最後に効かせるやつ。
じわっと来る、あの感覚。
それを持って、この土俵で戦うのは――
たぶん、違う。
そう思って。
――◇――
自分の武器が通用しない、っていう感覚は。
悔しいとか、そういう単純なやつじゃなくて。
「ここでは求められてはいないんだな」っていう、
妙に静かな納得だった。
少しの寂しさと。
少しの諦めと。
あと、ほんの少しだけ――
逃げたような気持ちも抱えたまま。
俺は、その場を離れた。
――◇――
……で、今回。
スズやんの紹介で、また見に行った。
そしたら。
コンテストのテーマが、普通に面白い。
12テーマ。
・【サイコパス×ギャル】
・【おっさん×無実の罪】
・【勇者×ダークファンタジー】
・【犯罪スペシャリスト集団×時代小説】
……
いやこれ――
「縛り」としては、かなりきついやつじゃん?
「……やるか?」
ちょっとだけ、そう思ってる。
◇
戦場は違ってもいい。
土俵が違ってもいい。
でも。
「面白そう」
って思った場所には、
また、顔を出してもいいかなって――。
【了】
――◇―― ――◇―― ――◇――
お読みいただき、ありがとうございます。
かつて、夢を持って戦場に刻んだ足跡を、
現在の自分の技術で磨き直したものがこちらです ↓
・『迷宮のアユライ ~ 二重密室のトリックを暴け! ~』
・『血塗れ湖畔が嗤う ~25 HOURS ― 30人の生き残りを懸けた地獄のサバイバル~』
――今思うと、
あの頃の自分も、
ちゃんと夢を見て、
ちゃんと戦ってたなって思う。
さて。
もう一回、やるかどうか――
どうする?(って、自分に言ってるw)




