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学校では孤高の存在2人がいつのまにかくっついてた  作者: ふらみねえす


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第2話 アネモネ

 他の店舗のシャッターは軒並み閉まっている中、一つだけ開いている店の前で立ち止まる。

 周りの建物が古いだけなのかこの建物だけ新しいのか、外観は比較的新しいように見えた。オープンしたのが最近なのかもしれない。


「ここ『アネモネ』っていう店らしいんだー」


 看板を探してみるが見当たらない。この店で合ってるかどうか分からないんですが。

 窓から店内を覗いてみる。

 ……花屋だ。ぱっと見た感じ鉢植えのちっちゃい花が大量に置いてある。


「ほんとにカフェなの? この店。花屋にしか見えないけど」

「カフェって聞いたんだけどなー。あ、あそこにテーブルあるから合ってるんじゃない?」

「確かにあるけど……少なくない?」

「まあ細かいこと言ってないで入ってみよー!」


 私の横から一緒に覗き込んできた澄は、窓から離れて香里奈の腕を引っ張りながらドアの方へ向かっていく。

 腕を掴まれてわたわたしてる香里奈を見ながら、私も入口まで行って三人で店に入る。


「いらっしゃいませー」


 女の人の声がした。店員さんはちゃんといるみたい。あたりまえだけど。

 店内は一部屋をぐるっと囲むようにたくさんの花が並んでいる。壁の棚に置いてあるのは多肉植物っぽい。

 とりあえず、さっき窓から見えたテーブルに歩いていって椅子に座る。長方形のテーブルに椅子が四つだったので、澄と香里奈が奥に、私は入口側に座る。


「カフェとしてのご利用ですか?」

「あっ、はい、そうです!」

「じゃあメニュー渡すので決まったら教えてください。まあ、カフェとは言っても大したものは無いけどね」


 あ、ほんとにカフェだったんだ。いやまあ疑ってるわけではないんだけど。

 さっきの女の人は、ラミネートされた紙一枚のメニューをテーブルに置いていって、店の角の方にあるテーブルに座った。

 テーブルの上のパソコンに向かっている姿は、結構若そうに見える。二十五歳くらいかな?座っている姿はお客さんに見間違えてしまうぐらい。


「ふたりとも頼むもの決めたー? 私はアイスティーかなー」

「私はコーヒーにするけど、香里奈は?」

「うーん、澄と同じのにする」


 澄が「注文いいですかー?」とさっきの人を呼んで、それぞれ注文していく。

 私はホットとアイスでまだ迷ってたけど、暖かくなってきたしなーと思って結局アイスにした。

 ちなみに食べ物のメニューは一つもなかった。やっぱり花屋なんじゃない?


 飲み物が来るまでの間に、壁に沿って店を囲うように置いてある鉢植えを眺めてみる。

 花は花なんだけど、どれもあんまり派手さは感じない。観葉植物って表すのが正解な気がする。

 順番に棚の鉢植えを見ていくが、私の浅い知識で知っているような花は無い。店名にもなっているぐらいだし、アネモネはどこかにあるんだろうな。


 私が後ろを向いている間に、澄はしゃがみ込んでサボテンを眺めていた。

 さすがの私でもあの緑色とトゲトゲはサボテンだってすぐに分かる。


「サボテンってなんでトゲトゲなのかなー? 食べられないように? でも砂漠ってあんまり動物いないような気がするし……」

「砂漠って太陽の光が強すぎるから、日除けのためにもトゲが生えてるらしいよ」


 なんでなんだろうなーと私も考えてたら、澄の隣に並んでしゃがんだ香里奈が答えていた。なんでそんなこと知ってるんだ? 今調べたわけでもなさそうなのに。

 香里奈はサボテンを見て「かわいいねー」って言ってた。私は植物に対してはあんまりかわいいとは思えない。動かないし。きれいだとは思うけどね。


 二人がサボテンのことを話していると、頼んでいた飲み物が届いた。

 女の人はトレーからグラスを下ろしながら、サボテンの前にいる二人を見て、


「気になったものあったら言ってくださいね。値段教えますから」


 とニコッとしながら言った。やっぱり花屋じゃん!

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