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婚約者様は非公表  作者: 湯瀬
おまけの小話
90/93

小話3-7.5 ◇◆ 異国からの菓子と向上心

 感想やレビューで続きや小話をご要望くださった方、ありがとうございました。


 王国一の花形、クラウス・サーリの番外編「僕の弟の裏の顔」の目立ちっぷりに感謝を込めて。

 ナナリーの夢をまた少し叶えたゼンと、サラのプレゼントの頃から成長していないユンのお話です。

「皆、私が不在の間の5件の討伐遠征、よくやってくれた。臨時体制の中、無事に任務を遂行してくれたことを心より感謝する。

 本日の訓練より通常体制へと移行する。今日からまたよろしく頼む。」


 オレたち第3部隊と第1部隊の合同部隊が4日間の討伐遠征から帰還して、一夜明けた週の頭。

 ラルダ団長とゼン先輩が1週間……厳密に言えば前の週の平日午後と休日2日も含めた10日間の新婚旅行から帰ってきて、いつもの魔導騎士団が戻ってきた。


 団内夫婦二人が不在の10日間はとにかく大変だった。何故か緊急討伐の要請が5件も入り、全部隊がひっきりなしに入れ替わり立ち替わり出動する羽目になって、ドルグス団長代理とゲンジ副団長代理がひたすら苦労していた。

 オレたち第3部隊は2回も出動した。そして週末が2連続で潰れた。実質、先々週からの怒涛の連勤。週明けなのにもう週末のように身体が重い。振替休日の取得が今から待ち遠しい。


 でも、そんな疲労困憊のオレたちとは違って、思いっきり休暇を楽しんできたらしいラルダ団長は、ウッキウキの笑顔でこう言った。


「──そして、ささやかではあるが、皆に旅行の土産(みやげ)を買ってきたぞ。

 昼休憩時に食堂に置いてもらうよう、事務方に頼んである。ぜひ立ち寄って取っていってくれ。」


 ラルダ団長がドヤる。

 それを受けて、第1部隊の方から「あざーす!」とお礼を言う声がした。

 そっちの方を向いてみると、第1部隊員たちがラルダ団長だけじゃなくゼン先輩にも煽るようにして礼を言っていて、ゼン先輩に蹴り返されていた。


 ……第1部隊のみんな、元気だなぁ。第1部隊も昨日までオレたちと一緒に遠征行ってたのに。

 部隊仲間のゼン先輩が帰ってきて嬉しいのかな。……それかもな。テンションが高い理由。



 そして訓練開始の号令とともに、皆がそれぞれ動き出した。


「お土産何だろうね?昼休憩になったら一番乗りで貰いに行こっかな。」


 今日の午前中は部隊ごとの訓練。第3部隊に割り当てられた場所に移動していると、ユンが笑顔でオレに自然に話しかけてきた。


 ユンはユンで、相変わらず疲労を表に出さないっていうか……顔が強いよな。

 最近思ったのが、ユンはむしろ討伐遠征に行けば行くほど元気になるんじゃないかってこと。多分これは当たってる。現に今も、いつにも増して元気そうだし。


「まあ、食堂に置いておくって話だし、ご当地のお菓子系じゃない?ユンはゼン先輩に何買ってきたか聞いてないんだ?」

「うん。兄ちゃんとラルダさんが帰ってきてから今まで話す暇なかったし。」

「ってか、ユンは個別にも何かお土産もらえるんじゃない?ゼン先輩から。」


 オレが何となくそう言ったら、ユンは顔をパッと輝かせてオレの方を向いてきた。


「あ!クロド、それ聞いちゃう?!俺の話聞きたい?!」

「いや、いい。別に聞かなくて。」

「えぇ〜!?ね〜!聞いてよ!ねえねえ!俺が兄ちゃんに頼んどいた天才的なお土産!!」

「昼休憩のときにな。」

「んも〜、仕方ないなぁ!じゃあ昼休憩のときに話してあげるね!」

「『仕方ないなぁ!』はオレの台詞だから。

『んも〜、仕方ないなぁ!じゃあ昼休憩のときに聞いてあげるね!』だから。」


 ユンのはしゃぎっぷり的に、多分、武器素材か魔法石だろうな。……フィロソ王国の天然魔法石とか。質がいいって有名だし。


 ……でも、今のオレにはテンションの高い話を聞く元気はない。許せ、ユン。


 そうしてオレは、言いたくて仕方なさそうなユンを優しく相手してあげながら、今度は第3部隊のクラウス隊長の号令を待った。



◇◆◇◆◇◆



 クラウス隊長主導の楽しく厳しい午前訓練を終え、やってきた昼休憩時間。


 何だかんだで、いつも通りに訓練をしていたらオレも元気になってきた。

 肉体は酷使してるはずなのに。不思議な現象だよな。


 元気を取り戻したオレとユンは、ラルダ団長の言っていたお土産を貰いに、一番乗りで魔導騎士団の食堂にやってきた。


「クッキーだ!ド定番!」


 ひと足先に駆け寄ったユンが声をあげる。

 オレもすぐに追いついて、テーブルに置いてあるモノを見た。


 ──そこには、手のひらサイズの、けっこう大きめなクッキーがあった。


 丸を三つ並べてくっつけたような、雲みたいにもこもこした形のプレーンクッキーだ。


「おお〜、本当だ。なんかラルダ団長()()()よな。『旅の土産といえばやはりクッキーだろう!』って、あえて定番のものをウッキウキで選んでそうな感じしない?」


 オレの感想に、ユンが笑って同意する。


「あはは!たしかに。そういうこと言いそうだもんね、ラルダさん。

 でも、兄ちゃん()()()もあると思う。兄ちゃん、クッキーみたいな甘くて腹に溜まるお菓子大好きだもん。」

「へー!そうなんだ!意外。ゼン先輩って甘い物好きなんだ。勝手なイメージだけど、お菓子とか食べない方かと思ってた。」


 そんなやりとりをしながら土産品のクッキーを一枚取ろうとして、オレたちは()()()()()に気が付いた。


「ん?横に商品説明の紙があるな。えっと──……

 へー!これ、付属のデザートソースを使って、クッキーに好きなようにつけて食べるんだって!」


 オレが読み上げた説明を聞いたユンが、「──あ、本当だ!箱の横に小分けのソースがたくさん置いてある!一人一個、好きな味を持っていっていいんだって!やったー早い者勝ちじゃん!」と弾んだ声で言った。


「なるほど。ただつけるだけじゃなくって、このソースの先の部分を切ってペンみたいにすれば絵を描いたりもできるんだ。……面白そう。」


 オレがソースの種類を見ていたら、ユンがノリノリで提案をしてきた。


「そうだ!ねえねえ、クロド。せっかくだから二人で違うやつを選んで、二色使って絵を描かない?その方が楽しそうじゃない?味も二種類分楽しめるし。」

「お、いいじゃん。やろうぜ!どれ選ぶ?──オレは白いソースにしようかな。」


 オレはユンの提案に乗りながら、白いミルクシュガーソースを手に取った。


 丸が三つ並んで繋げられた形のクッキー。オレはこの形に絵を描くなら「三段の雪だるま」がいいと思ったからだ。


「んー……じゃあ、俺は苺にしようっと。」


 ユンはそう言って赤い苺ソースを手に取った。


 ちょうどいいな。じゃあその赤いソースで雪だるまの鼻と口を描くか。


「よし!描こう描こう!」


 ユンはクッキー缶の隣に律儀に用意されていた皿を取って、少しだけ離れたテーブルに軽快に走っていって座り、皿の上にクッキーを置いた。

 昼ご飯注文しないのかよ。……まあいいけど。クッキーに絵を描いてから注文しに行けばいっか。



 オレたちはさっそく二人で並んで座って、クッキーに絵を描き始めることにした。


「先にオレが白を使っていい?」

「いいよー。」


 オレはクッキーの地の部分が目とお腹のボタンと木の枝の手になるように考えながら、クッキーを白に塗っていった。

 隣で「ブチュッ!」というソースが爆発する音と「アッ!」というユンの声がする。

 オレは「力加減が意外と難しいよなー」なんて言いながら、自分のクッキーに集中して描いていった。どうせなら上手くできた方がいいもんな。



◇◆◇◆◇◆



 そうしてお互いに集中すること数分。

 オレたちのクッキーアートは完成した。


 よし!我ながらけっこう上手く描けたぞ。


 オレは一人でこっそり出来栄えに満足した。


 ……意外とソース余ったな。オレはほぼ全面に白いソースを使ったし、ユンも白はまあまあ使ってたみたいだけど、それでもまだ3分の1くらい残っていた。

 けっこう量に余裕あるんだな。もう少し厚く塗ってもよかったかも。


 食堂には徐々に他の団員たちもやってきている。みんな昼ご飯の注文もそこそこに、お土産のクッキーが置いてあるテーブルを覗きにいっているようだった。


「ユンできた?どんな感じになった?」


 オレはさり気なくユンの手元のクッキーを覗いた。そして──



「うわっ!!」



 ──キモっ!!!



 オレはすんでのところで失礼な感想を飲み込んだ。



 ──そこには、赤と白が不規則に飛び散りまくった()()()()()()()があった。



「………………『奇祭の生贄(いけにえ)』?」


「違うよ!『芋虫(いもむし)』!失礼しちゃうなぁ!」


「芋虫?!?!」



 オレはユンの発言を踏まえて、もう一度ユンのクッキーアートを見てみた。


 あー……なるほどな。横たわってる血だらけの生贄かと思ったけど、これ芋虫なのか。

 じゃあ、白い袋を被せられた顔だと思ったのは芋虫の頭部で、全身から流れてる赤い血だと思ったのは芋虫の脚……ってことかな?言われてみればそう見えなくもなくもない……かな。ギリ目を細めて見れば芋虫に見えるかもしれない。


 オレは一応なんとか無理矢理納得した。


 でも芋虫だと思って見たところで…………それはそれでキモいな。申し訳ないけど。


 ってか、これから食べるクッキーに芋虫描くなよ。食欲失せるじゃん。


「クロドのは?…………あ、これ『雪だるま』?!

 すごーっ!クロド、絵を描くの上手いね!」


 ユンがオレの方を見て首を傾げながら、感嘆の声をあげる。


「まあな。よく言われる。」


 オレは素直に認めた。

 普段だったら「絵が上手いね!」と褒められても「いやいや、そんなことないよ。普通だよ。」って返すけど、さすがにユンの生贄芋虫の惨状っぷりを前に謙遜する勇気はなかった。


 今まで「絵なんて、目で見たものをそのまま描けばいいだけじゃん。」って思ってたけど、やっぱりそこに才能の有無はあるんだな。剣や魔法にも才能があるように。


 …………ってかユン。何で今ちょっとオレのクッキー横にして見てたんだよ。

 まさかとは思うけど、一瞬芋虫と誤認してたのか?オレのカワイイ雪だるまのこと。



◇◆◇◆◇◆



 そうしてオレたち二人がお土産のクッキーアートを楽しんでいたら、同期の後衛のグレイが背後から声を掛けてきた。


「お疲れ。クロド、ユン。」

「お!グレイお疲れー。」

「グレイも一緒に昼飯食べる?」


 オレとユンが振り返ると、グレイはテーブルに置いてある二つのクッキーアートを見て感心したような顔をした。


「それ、例のお土産?……へー。自分で絵を描けるの、面白いな。

『雪だるま』と…………『アクション・ペインティング』か?」


 ユンの恐怖のクッキーアートを、絵の具を飛び散らせて制作する現代芸術「アクション・ペインティング」だと勘違いするグレイ。


「違うぞ、グレイ。作者(ユン)にそんな制作意図はないぞ。ただ単に力加減ミスってソースが飛び散りまくってるだけだ。」

「え?じゃあこれ、何か具体的なモノが描いてあるのか?抽象絵画じゃなくって?」

「『芋虫』だもん!もー!たしかに俺、絵が下手(へた)な自覚はあるし、失敗もしちゃったけどさぁ。そんなに芋虫に見えない?」


 オレとグレイのやりとりを聞いたユンが拗ねる。


「あ、よかった。下手な自覚あったんだ。」


 オレはホッとした。

 よかった。無自覚だったらヤバいしそっとしておこうと思ったけど、普通に指摘していいやつだったんだ。


「ごめん。見えない。」


 グレイも素直に謝る。

 そんなオレたちの反応を聞いたユンは口を尖らせた。


「ふん!もういいもん。どうせ俺は一生、クロドや兄ちゃんみたいに上手い絵は描けないんだ。」

「諦めんなよ、ユン。まだ人生これからだって。猛練習すればいつか人並みには描けるようになるかもしれないじゃん。」


 オレはユンを励ましたけど、正直ユンが人並みに届く未来が見えなかった。


「へー。ゼン先輩は絵が上手いのか?」


 グレイがユンの言葉を拾って首を傾げる。

 ユンはそれを聞いて頷いた。


「うん!兄ちゃんはすっごく上手いよ!俺と違って。

 ……はぁーあ。兄ちゃんは絵の才能まであって羨ましいなぁ。俺、兄ちゃんに才能ぜーんぶ吸い取られちゃったんだ。きっと。」


 ユンが溜め息をつく。オレは「そんなことないって!ユンにも才能あるじゃん!」と励まそうとしたけど、口を開きかけた瞬間、視界に生贄アクション・ペインティング芋虫がチラッと入ってきてしまって、オレは何も言えなくなり口を閉じた。


「ねえ、グレイも何か描こうよ。」


 早々に拗ね終えて気持ちを切り替えたらしいユンが、笑顔でグレイを誘う。グレイは「わかった。俺も持ってくる。」と頷いて、クッキーと黄色いレモンソースを取ってきて綺麗に線を引き始めた。



「──できた。」


 グレイが完成を宣言する。


「おおー!オシャレ!かっこいいー!」


 ユンがまた感嘆の声をあげる。グレイのクッキーには、機械を使ったんじゃないかと思うくらいに整った直線と曲線で幾何学模様が描かれていた。


「即興でこういう柄がパッと思いつくの、やっぱりグレイはセンスいいよなー。」


 俺は感心した。

 ユンは意図せずうっかり現代アートを生成してしまっていたけど、グレイの作品からはちゃんとした制作意図を感じる。几帳面なグレイらしいクッキーだ。


 オレはクッキーの形が雪だるまにしか見えなかったし、ほとんどみんな雪だるま描くだろうなーって思ったけど。意外と三者三様、個性って出るもんなんだな。



◇◆◇◆◇◆



 そうしてオレたち三人がお土産のクッキーアートを楽しんでいた近くを、ちょうどゼン先輩とクラウス隊長が通りかかった。


「あ!ねえ兄ちゃん!」


 ユンがゼン先輩を呼ぶ。するとゼン先輩はこっちを向いて「あ゛?何だよ。」とごく自然に怖い反応をしてきた。


「兄ちゃんもこっちに来てクッキーに何か描いてよ!

 さっきね、クロドとグレイに兄ちゃんが絵上手(じょうず)だって(はなし)してたの。」


 にこにこしながらおねだりするユン。

 オレは「は?何で俺がお前らに描いて見せなきゃいけねえんだよ。」みたいに怒られるかと思って少し身構えたけど、ゼン先輩はそういうことは言わなかった。

 ゼン先輩はこっちに来て三つのオレたちのクッキーアートを見て…………そこで何かを察したようで、ユンに憐れみの目を向けた。

 兄として、弟の救いようのない絶望的な画力を嘆いているんだろうな。ユンに同情しているのかもしれない。


 憐れなユンの画力を相殺してあげるつもりなのか、ユンによって失われた庶民の威信を取り戻すつもりなのか、オレたちに兄弟ごと舐められてしまわないよう絵心を見せつけるつもりなのか。

 ゼン先輩は「ったく、仕方ねえなー。」とお兄ちゃんらしく弟の我儘(わがまま)に応えて、クッキーとソースを取ってきてオレたちの目の前で絵を描き始めた。


 ゼン先輩が選んできたのは青紫色のブルーベリーソース。テーブルの上に転がっていたオレの白いミルクシュガーソースとユンの赤い苺ソースの余りもちょくちょく使いながら、ゼン先輩はあっという間にクッキーアートを完成させた。


「ほらよ。」と言ってゼン先輩が見せてきた、そのクッキーに描かれた絵は──



「『凍毒(ヒル)』?!上手(うま)っ!!?」



 ──そしてキモっ!!!



 オレはすんでのところで失礼な感想を飲み込んだ。


 ゼン先輩、絵めっちゃ上手いな!?

 でも、何でよりによってクッキーに凍毒蛭なんだよ!?!?


 魔物の中でもトップクラスにキモい部類(※オレ調べ)の蛭系の魔物、凍毒蛭。

 こうして見ると、たしかにクッキーの丸を繋げたような形状が、蛭系の魔物の独特なブヨブヨした胴体にも見えてくる。

 そこに加わったゼン先輩の高い画力。口元のグロテスクな感じとか、胴体の毒盤模様とかめっちゃ正確で上手いんだけど……上手すぎるが故に食欲が減退する。ブルーベリーソースがもう猛毒にしか見えなくなってしまった。


「ほら!ね?兄ちゃん絵すっごく上手でしょ?」


 ユンが兄の威を借りてドヤってくる。


 たしかに上手いけど、オレは素直に「すごーい!」って褒める気にはなれなかった。

 ユンはもう論外だけど、ゼン先輩はゼン先輩で圧倒的な画力の高さを題材の選定力で台無しにしている。むしろ画力の高さが仇になっているまである。


 何でクッキー見て連想するものが芋虫と凍毒蛭なんだよ。おかしいだろこの兄弟。


「ゼンは本当に魔物描くのが上手いよね。図鑑並み。」


 ゼン先輩と一緒に来て横で見ていたクラウス隊長が感心する。

 それに対してゼン先輩は「まあ、描き慣れてっからな。」と軽く言った。


「ゼン先輩は魔物を描くのが趣味だったんですか?」


 グレイが質問をすると、ゼン先輩は納得しかない理由を教えてくれた。


「趣味じゃねえよ。

 昔はいつも、ユンが本読んで仕入れた魔物の知識を俺に口頭で説明してたんだよ。俺が字読めなかったから。

 ただ、そんときのユンの説明の絵がクッッッソ下手すぎて意味分かんなかったから、絵は俺が毎回代わりに描いてたっつーだけ。」


「……俺だって頑張って描いてたもん。」


 ユンが少し恥ずかしそうにしながら拗ねる。


 そっか。冒険者として放浪生活をしていた頃は、二人でそんな風にして魔物のことを学んでたんだな。

 ……たしかに。図解されたところで、ユンの()()じゃ、わけわかんないよな。



「っつか、見てねえでお前もやれよ。クラウス。」


 ゼン先輩がクラウス隊長にも振る。


 クラウス隊長の絵か。……そういえば見たことないな。

 部隊員として、けっこう気になる。隊長の画力。


 クラウス隊長は「そうだね。じゃあ僕も描こうかな。」と頷いて、クッキーと茶色いチョコレートソースを持ってきて絵を描き始めた。



「──よし完成!」


 クラウス隊長が笑顔で宣言する。



 ──そこには、見ているだけで香りがしてきそうなリアルな骨付き肉があった。



 クッキーの真ん中の丸い部分には茶色いチョコレートソースと赤い苺ソースで肉が描かれていて、両側の丸のところには白いシュガーソースで骨が描かれている。こんがりとした焼き加減の表現に、クラウス隊長の肉への愛とこだわりを感じる。


「上手い!けどちょっと脳が混乱する!!」


 オレはうっかり素直に感想を漏らしてしまった。


「食いもんの上に(ちげ)え食いもん描くなよ。」


 ゼン先輩がツッコミを入れる。


 そうそう!そういう意味です!オレが言いたかったこと!

 ……でも、食べ物の上に凍毒蛭を描いたゼン先輩が言えることでもないと思います!


 オレはゼン先輩にも心の中でツッコミを入れた。


「え?変かな?けっこう美味(おい)しそうに描けたと思うんだけど。」


 オレとゼン先輩の感想に、クラウス隊長が納得いっていないような顔をする。


 クラウス隊長、ごめんなさい。

 肉の絵自体はすごく美味しそうなんですけど、美味しそうなせいでちょっと不味(まず)そうに見えるんですよ。……クッキーが。

 ポップな絵柄なら普通に受け入れられたと思うけど、異様にリアルに肉を描かれてしまったせいで、オレの脳内と口内はクッキーと肉の味を両方中途半端に想像してしまっていた。


 ただ同時に、クラウス隊長らしさが存分に発揮された作品に、オレは一周回って感動した。

 やっぱりウチの隊長って、ブレないし期待を裏切らないよな。ある意味で。


 そんな感想を抱くオレの横で、ユンがボソッと「……なんだ。クラウス隊長も普通に絵が上手なんだ。」と残念そうに呟いた。

 ……もしかしてユン、クラウス隊長が自分と同じように絵が下手なことを期待してたのかな?爆発的国民人気を誇る強くてカッコいい隊長の意外な弱点発覚!──みたいな。


 ユン、諦めろ。

 十中八九、お前が団内No.1だ。…………下に。



◇◆◇◆◇◆



 そうしてオレとユンとグレイ、ゼン先輩とクラウス隊長の五つのクッキーアートが並んだところで、恐らく団内No.1画力であろう大本命の御方が現れた。


「ゼン、クラウス。

 ──ああ、皆さっそく土産を楽しんでくれているのか。よかった。」


 夫で同期のゼン先輩と同期のクラウス隊長を見つけてやってきたのは、我らがラルダ団長だった。

 食堂にはたまにしか現れない多忙なラルダ団長だけど、今日は自分たちが買ってきたお土産の評判が気になって来たんだろう。可愛らしく、少しそわそわしながら周りの団員たちの様子を見ている。


「うん。楽しませてもらってるよ。お土産ありがとう、ラルダ。ゼンもね。」


 クラウス隊長が笑顔でお礼を言う。オレたちも少しタイミングが遅れてしまったけど、続けて「ありがとうございます!」とゼン先輩とラルダ団長の二人にお礼を言った。


 ラルダ団長は嬉しそうに頷いて、それからテーブルの上の五つのクッキーアートを見た。


「ほう!皆それぞれ独創的で愉快だな。」


 それぞれの画力や題材に対する言及を避けて、みんなを平等に褒めるラルダ団長。

 そんなラルダ団長を今度はクラウス隊長が勧誘した。


「せっかくだからラルダも描こうよ。」


 ラルダ団長は「ああ、そうしよう。」と弾んだ声で言って、クッキーと白いミルクシュガーソースを持ってきた。


「ここにある皆のソースを少々使っても良いだろうか?」


 まっさらなクッキーに美しい姿勢で向かい合うラルダ団長。描き始める前からすでに強者のオーラが漂っている。

 オレたちは「どうぞどうぞ!」と言ってソースを差し出した。


「……よし。では、描くか。」


 思考時間はたったの3秒ほど。

 瞬時に構想を練り終えたラルダ団長は、そこからわずか3分ほどで一切の迷いなく絵を描ききった。



「「「すごっ!!!?」」」



 オレとユンとグレイの三人で思わず声を揃えて叫ぶ。



 ──そこにはただのクッキーとは思えない、手のひらサイズの芸術作品(アート)が存在していた。



 レモンソースの黄色い縁取りが、何故か高級な黄金の額縁に見える。

 その額縁の中。手前側には圧倒的筆致で描かれた立体感溢れる赤い薔薇の花々。そして薔薇の向こう側には、白い日傘を差した女性の後ろ姿が描かれている。そして左上の方から暖かな日差しが差し込まれているのが感じ取れた。


 ──美しい庭園に佇む貴婦人。春の穏やかな昼下がり。


 ソースを絶妙に混ぜて、使えないはずの色まで作り出している。薔薇の葉の緑とか、空の透き通る青とか、なんなら陽の光とか……どこから湧いてきたんだ?見ていたはずなのに分からなかったぞ?

 しかも巧みなソースの厚塗りによって、油絵のような筆の入れ方まで表現している。

 そのまま美術館に飾られていても違和感のない傑作だ。



 …………何だこれ。すごすぎる。


 昼休憩開始直後の魔道騎士団の食堂で、世界の名画が爆誕してしまった。



 何でも超人級にできるラルダ団長なら当然絵も上手いはずだって、多少は予想してたけど……でも、オレの予想は甘かった。想像以上だった。

 オレもそれなりに「絵が上手いね」って褒められる方の人間だけど、ラルダ団長を前にするとやっぱりオレは凡才なんだなと痛感する。


 ……まあ、気軽に食べるクッキーに描く題材選定力はオレの方が高いと思うけど。

 ラルダ団長のクッキーアートはたしかに抜群に上手い。でも逆に上手すぎて食べちゃいけない気がしてくる。


 ゼン先輩のとはまったく違う方向性なものの、これはこれで食欲が減退する。


 …………うん。やっぱ、お似合いの夫婦だな。



◇◆◇◆◇◆



 こうして、第27期生のクッキーアートが出揃った。

 戦闘の腕だけじゃなく、画力も圧巻。三人とも抜群に上手い。


 ──凍毒蛭。骨付き肉。世界の名画。


 めちゃくちゃ上手いんだけど、こうして並べてみると…………何というか、三人ともボケとツッコミで言うと「ボケ」な気がする。

 センスが飽和していて収拾がつかなくなっている感じがすごい。「いや全員おかしいだろ!!」って、誰かに思いっきりツッコんでほしい。


 でも残念なことに、今このテーブルには、第27期の強者たちにツッコミができる人間がいない。

 オレとグレイはしがない平凡な後輩団員だから恐れ多くて口を出すことなんてできないし、ユンは第27期生に引けを取らない強者かつ団内夫婦の身内でこそあるものの、今回のクッキーアートに関してはすでに一番の大ボケをかましてしまっている。



 ──……もしかして、魔道騎士団員として高みに至るためには、圧倒的な「ボケ」の力が必要なのかな?


 唯一無二の「個性」というか。そういう独特な「感性」が、剣や銃や魔法の強さの秘訣になってくるんだろうか。


 雪だるまのオレと、幾何学模様のグレイ。上手い下手は置いておいて……オレたちは、()()()だ。

 オレたち第32期生が一皮剥けて強くなるためには、この四人のような、型にはまらない「斬新な発想」が必要なのかもしれない。



 オレは、第27期生の上手いせいで美味しくなさそうなクッキーアートと、ユンの明らかにすべてがヤバいクッキーアートを見て、そんな血迷った感想を抱いた。



「こうして完成品を眺めてるだけでも、けっこう面白いね。みんなの絵を見る機会なんてなかなかないし。」


 自然とテーブルの真ん中に並べられた六つのクッキーアートたちを見て、感想を漏らすクラウス隊長。

 それを聞いたユンは、にこにこしながら同調した。


「面白いですよね。なんだか、ちょっとした『コンテスト』みたいで。」


 …………おい、ユン。よりによって「コンテスト」って。

 よくそんな順位付けされるシステムで表現する気になったな。それだとお前がぶっちぎりの最下位だぞ。せめて「展覧会」って言えよ。他でもない自分のために。


「たしかに。土産を選んでいたときにはそのような発想はなかったが、コンテストのように互いの作品を競ってみるのも面白いかもしれないな。

 みな個性が溢れていて魅力的で、どれが一位になってもおかしくない。結果は審査員次第になるだろうが。」


 ラルダ団長がユンの発言に乗っかりながら、まるでコンテストの総評のような気遣いコメントを差し込む。「──だから今回受賞できなかった人も、点数が低かった人も落ち込まないでください。次回も諦めずにぜひ応募してね。」的なアレ。


「どうする?せっかくだから誰か審査員呼んで、最優秀賞を決めてもらう?」


 クラウス隊長が話の流れを受けてそう提案すると、ゼン先輩が何故かもう確定事項かのように、大きな声で審査員の名前を呼んだ。



「スノリーさ〜ん。ちょっといいスか〜?」



 ゼン先輩に選ばれたのは、ちょうど今、食堂に入ってきたばかりのスノリー第5部隊長。グレイの所属する部隊の隊長だった。



「え?スノリー隊長ですか?」


 グレイが驚く。それを聞き取ったゼン先輩は「だってスノリーさん、フィロソ出身じゃん。」という謎理論であっさり返してきた。


「ってか兄ちゃん、スノリー隊長と仲良いの?なんか意外〜。」


 躊躇いなくスノリー隊長に声を掛けたゼン先輩を見て、ユンも驚いたように少し目を丸くする。

 オレも驚いた。ゼン先輩は人見知りだから……失礼だけど、同期や第1部隊、後衛の仲間以外とはあまり会話できない人だと思ってた。

 それにスノリー隊長もスノリー隊長で、ちょっと人見知りっぽいし。オレはまだスノリー隊長とはほとんど会話をしたことがない。途中入団でしかも兼任のユンなんてまだ一言も話したことないんじゃないかな。


「ここは意外と仲良いよ。ゼンは入団1年目からけっこうスノリー隊長には懐いてたから。何故か。」


 横からクラウス隊長がちょっとした情報を提供してくれたところで、スノリー隊長がこっちにやってきた。


「ゼン……今、僕のこと呼んだ?」


 テーブルに揃っている面子を見て控えめに戸惑うスノリー隊長。

 そんなスノリー隊長に、ゼン先輩はいきなり審査員を押し付けた。


「スノリーさん、こん中だったらどれが一番いいっスか?」

「え、どういうこと?」


 ついていけていないスノリー隊長に、クラウス隊長が笑顔で補足説明を加える。


「ゼンとラルダの新婚旅行のお土産で、みんなでクッキーアートを作ったんです。それで、せっかくだから誰が一番かを決めようって話になって、その審査員にスノリー隊長が選ばれました。」

「……ああ。このクッキーのやつ、水の都の定番のお土産だよね。美味しいし楽しいよね。……でも、なんで僕なの?」

「だってスノリーさん、フィロソ出身じゃないスか。」

「あー……そういうこと。……いや、関係なくない?どういうこと?」


 ゼン先輩の謎理論にスノリー隊長は一瞬納得しかけたけど、やっぱり納得できなかったようだった。


「遠慮をする必要はない。作品の優劣をつけるという意味合いはなく、あくまでも単なる余興だからな。気軽にスノリーが気に入ったものを独断で選んでくれ。」


 審査員に気を遣うラルダ団長。しかし、かえってその気遣いがプレッシャーになったのか、スノリー隊長は「えぇー……?」と言って困ったような顔をした。

 そしてオレたち六人の視線を受けて、困惑しながらも従順に最優秀作品を選んだ。


「えー…………うーん、じゃあ……これかな。僕の好みなら。」


 そう言って控えめにスッと指を差すスノリー隊長。

 その人差し指の先にあったのは──……



「──えっ!俺のですか?!」



 選ばれたのは、グレイの幾何学模様クッキーだった。



「うん。……ちょっと迷ったけど。

 僕このクッキー、レモン味が一番好きだから。もし食べるなら、味が混ざってないやつがいいなって。見た目も綺麗だし。

 これ、グレイくんのだったんだね。」


 偶然にも直属の部下のクッキーを選べたことを、ちょっと嬉しそうにするスノリー隊長。

 自分の所属部隊の隊長に選ばれたのが嬉しかったのか、グレイは満更でもなさそうに「ありがとうございます。」と言って頬を緩ませた。


「…………味か。なるほど、盲点だった。次からはその点も考慮しなければいけないな。」


 ラルダ団長が講評を聞きながら真面目に反省している。オレにはその飽くなき向上心がもうボケにしか聞こえなかった。


「ちなみに、どれと迷ったんですか?」


 クラウス隊長の質問に、スノリー隊長はもう一つ、別のクッキーを指差しながら答えた。


「……この雪だるまのやつと迷った。

 表情が可愛いし、()()()()食べられそうだし。あとは……フィロソ王国っぽいって意味なら、まあ、雪だるまが一番かなって。フィロソ王国は雪が多いから。」


「やったー!ありがとうございます!!」


 オレは素直に喜んだ。

 ありがとうございます!スノリー隊長!やっぱそうですよね!題材選定力は大事ですよね!!


 第27期の先輩たちの画力と個性に気圧されてちょっと不安になっていたけど、オレは自信を取り戻した。

 そうだよな。普通は味とか食べやすさを考えて、無難な見た目にするよな。


 スノリー隊長っていう強者のセンスがまともだったことで、オレは安心した。

 よかった。このままのセンスでも、オレとグレイはまだまだ強くなれそうだ。


「うわー、まじかー。審査員選びミスったわ。」


 選ばれなかったゼン先輩が、自分のセンスを棚に上げて審査員のせいにする。


「ゼンが描いたやつ、その凍毒(ヒル)でしょ。それ最下位だから。絵は上手いけど一番食べたくない。」


 理不尽な文句を言われたスノリー隊長が、珍しく遠慮のない反撃を言い放つ。審査員のストレートな辛口批評だ。

 ……なるほど、ゼン先輩と意外と仲が良いって本当だったんだ。軽口を叩くって、気を許せる相手じゃないとできないもんな。


「は!?最下位?!まじすか?!ユンのやつよりも下はあり得ねえだろ!」


 ゼン先輩が審査員に異議を申し立てる。巻き込みを喰らった弟のユンは「え!兄ちゃんよりも上なんですか!?やったー!」と驚きながら喜んだ。


「肉はどうせクラウスくんだろうし、この半端ない絵画は団長のだろうから……消去法だけど、ユンくんのはこれかな?

 うん。頑張って描いてる感じが伝わってくるから、いいと思うよ。」


 そう言ってスノリー隊長はユンの救いようのない芋虫に優しい目を向けた。


 初等部学校の先生みたいな評価の仕方だな。

 めっちゃ上手い絵より、拙い年相応の絵が評価されるあの感じ。……あれ、ちょっとどうかと思う。普通に上手い子が可哀想じゃん。


 オレは一瞬そう思ったけど、スノリー審査員は違った。

 初等部の先生みたいな評価ポイントに続けて、もう一つのポイントを教えてくれた。


「あと、これは完全に個人的な理由だけど。

 ……ユンくんのやつを見てると、なんだか僕の妻を思い出すんだよね。僕の妻も前にこのクッキーに絵を描いたとき、ソース爆発させまくってたから。」


 そう言って、ちょっと照れくさそうに笑うスノリー隊長。


「うわ!惚気に負けた最悪。」

「そんなこと言ったらこのクッキー自体がゼンの惚気の塊でしょ。新婚旅行のお土産なんだから。」


 暴言を吐くゼン先輩に、またスノリー隊長がすかさず反撃をする。

 そんな応酬を繰り広げている二人を見て、クラウス隊長とラルダ団長が笑顔で口を開いた。


「せっかくですしスノ──「あっ!じゃあ、僕は昼ご飯注文しに行くんで。」

「スノ──「クッキー、僕もいただいていきますね。お土産ありがとうございました。団長。」


 クラウス隊長とラルダ団長の「スノリー隊長も一緒に絵を描きましょうよ」の気配を瞬時に察知し、それを必死にキャンセルしようとするスノリー隊長。第27期の後輩3人の暴言と勧誘を捌くのに忙しそうだ。

 すると、所属部隊の隊長の窮地を察したグレイが、すかさず「昼食前にお時間を取ってくださってありがとうございました。隊長。」と言って、自分の部隊長が逃走する流れを完璧に作り出した。第5部隊の後衛による見事な援護射撃だ。


 ……第5部隊員ってスノリー隊長のことを指定保護動物か何かだと思ってるよな。「隊長が絶滅しないように俺たちが守らなきゃ!」みたいな奇妙な団結力を感じる。


 そうして第27期生たちに突如絡まれた審査員スノリー隊長は、無事に役目を終え、そそくさと逃走していった。



◇◆◇◆◇◆



「──さて。それでは、我々も昼食にするとしよう。」


 クッキーアートコンテストという余興に満足したらしいラルダ団長が、スノリー隊長を見送りながら笑顔でスッと立ち上がる。

 そしてそれを合図に、クラウス隊長とゼン先輩とユン、各々が注文をしに行きだした。



 …………当然のように、クッキーをテーブルの上に置いたまま。



「ってことは……今日はこの面子(めんつ)で昼ご飯食べるのか。」

「…………まじか。」


 そのまま流れで第27期生(プラス)ユンとの昼食タイムに突入しそうなこの状況に、第32期生のグレイとオレは今さら遅れて緊張してきてしまった。



 やばいな。……オレたち大丈夫か?



 ……………………よし、決めた。



 いざとなったら、ユンに話を振って丸投げしよう。

 そういえばオレ、昼休憩時の話題の手札を持ってるぞ。


『え?クロドやっぱり気になっちゃってたの?

 んも〜、仕方ないなぁ!そんなに聞きたいなら話してあげる!

 ねえ兄ちゃん!()()買ってきてくれた?俺がお願いしてたやつ!』


 オレはユンのはしゃいだ笑顔と腹立つ台詞を予想しながら、食堂のカウンターの方に向かった。


 一区切りつけるたびに何度も繰り返していますが、長い連載にここまでお付き合いくださっている方、本当にありがとうございます。

 ここには収めきれない感謝の気持ちを活動報告の方につらつらと書いたので、お暇がありましたらぜひ覗いてみてください。

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― 新着の感想 ―
うっかりしてると絶滅しちゃう隊長www いやもう上から下まで笑わせてもらいましたわ ほんといとしいなぁこいつら
ここはアスレイの講評も聞きたかったです笑
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