↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/70

第9話 首を洗って

 女は20半(なか)ばのお姉さん。ショートの赤い髪に革鎧の軽装だ。膝上までのブーツが太股を強調している。ヒールが微妙に高いのは背の低さを気にしているのか?


 おっといかん、俺は何を観察しているのだ。さて男二人は……イケメンだ。ケッ!


 たまたま何かの依頼で立ち寄った冒険者だろうか?


「街道をショートカットしようとしたら、厄介な事になったわね」


 違うようです。


 赤いミノタウロスがジロリと女を見ました。緊張が走る。


「ビオラ様、後ろに!」


 すっと男二人が彼女の前に出て剣を構えます。女がリーダーか、はたまた護衛対象か?


 後ろで女が杖を構えました。メイジのようですね。でも、そのブーツのヒールはやっぱり危ないと思うぞ。


「セロ、バス……」


 女が男達に指示を出しているようです。


 男達が女の左右に分かれ片脚ずつ太股をグイ、グイ。何と、おみ足を両手で抱えて体を持ち上げたではありませんか。う、うらやましい!


 持ち上げられた女が杖を振るいます。戦闘開始か?!


「アイスジャベリン!」


 化粧濃いめなのに案外、柔らかな声だ。鋭い氷の槍が虚空に現れた魔方陣から放たれた。氷の槍が飛んで来る。


 こっちに!?


「「「ええっー?」」」


 擦り付けだ。


 あの女、俺達に気付いてやがった。氷の槍がミルに迫る!


 慌ててヒカルちゃん(二代目)を抜刀。刀身に魔力を通して氷の槍を迎撃。シャウンと霧に変えやった!


 キッ。女達の方を見ると女を持ち上げたまま、器用に後ろ向きのまま走り去っている。というか、何故か速い。くるり。さらに正面を向いてスピードアップ! 俺はその後ろ姿にしばし見とれてしまった。


 ミノタウロスは何事もなかったように肉を喰っている。人間の事などは眼中にないようだ。


 メラメラ。許すまじ赤髪太股(あかがみふともも)女!


 何より許せないのが、一番幼いミルを狙った事だ。ウルゾンならここまで腹が立たなかっただろう!


「メーキョーシスイ!」


 念のために【自己アピール】から『隠蔽』を発動。僕は死にまっしぇん!


 ゆっくり、ミノタウロスに近づきヒカルちゃん一閃!


 ボトリ。


 南無南無。済まぬ、もっと派手なバトルにしようかと思ったが、やることが出来た。


 森の主は自分が死んだことも気づかなかっただろう。最後に美味い魔素を味わえた事に免じてゴメンチャ!


 落ちた首と体をアイテムボックスに入れて、奴らが逃げた方角を見た。何処に行った?


 発見。街道に向かって一直線だった。


     *     *


「ショキ様、いったい何をされたのですか。急に消えたと思ったら魔物の首が……」


「ショキ兄ちゃんすげー!」「すげー!」


「話は後だ。俺は、あいつらを追う」


 女達の向かった方角を指差す。


「お前達は後から付いてこい。パムとミルはおじちゃんから離れるなよ!」


「はい!」「でち!」「……お、おじちゃん」


     *     *


「うっし、身体強化!」バッキョーン!


 首を洗って待ってろよ、赤髪太股女!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。