表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/43

14-3

 破裂音。爆発音。破壊音。

 全てが、響く部屋で私は呆然と眺めていることしかできない。人間の私が止めたら、致命傷はさけられないだろう。


「レノンちゃんのあなたに対する好感度はマイナスよ。マイナス。本当に好かれていると思っているの? あんなことをしておいて……」

「僕の手助けをしてくれると言っていた人が、急に立場を変えるとはどういうことですか!? この裏切り者!! レノンを義娘にしたいと言っていたでしょう!?」

「お母様に裏切り者というとは、なんて子なの? 私は可愛い子の味方なのよ。だから、私はレノンちゃんの味方なのよ!!」


 私は部屋の隅に座っていた。耳を塞いで、事の成り行きを見ている。不思議な力と不思議な力のぶつかり合い。これは初めて見るものだ。私は人間だもの。彼らは魔女らしいから、特別珍しいものではないと思う。だが、私は普通の人だ。魔女と関わりがなかったら、見なかったものだろう。


「あなたが私に叶うと思っているの?」

「お母様が強いとしても、僕はここで止まるわけにはいかないんですよ。レノンを手に入れる邪魔をしないでください」

「あらあらあらあら、では、私を退けて見なさいな」


 光と光がぶつかり合っている。目がチカチカするほどの光が部屋中を飛び交っていた。光が当たったものは、割れて床に砕け落ちている。それだけでなく、部屋にある物が浮かび上がっていた。


 アディクとアイリスちゃん。彼らの親子喧嘩はバイオレンスすぎる。だが、部屋の隅にいる私に被害は及んでいない。彼らが配慮してくれているのだろうか。


「お母様のそういう自分勝手なところが僕は嫌いなんですよ。自分の思う通りにならなかったら、すぐに実力行使をしようとしてきます。そこは直した方がいいですよ。手に負えませんから」

「あなたに言われる必要はないのよ。それより、私に本当に勝てると思ってるの? 無駄なことはしない方がいいわよ」


 二人の対戦はまだまだ続きそうだ。待っているのも暇なので、寝ようかな。アイリスちゃんが作ってくれた薬がある。それは水がなくても飲めるもの。

 飴タイプで、舐めればいつのまにか寝てるらしい。「おやすみドロップ(仮)」とアイリスちゃんは名付けたらしい。


 ベッドはないけれど、これって寝れるチャンスだよね? うん、寝よう。物とか飛んでこないし、寝てしまおう。私は、懐から「おやすみドロップ(仮)」を取り出した。アイリスちゃんが入れた袋から丸いものを取り出す。私は手に乗せて、口に含んだ。


「二人の大喧嘩が起きた頃には終わってますように……」


 まさか、あの薬で一週間も眠る羽目になるとは、思っていない。

Copyright(C)2020-莱兎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ