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「73!」

時がとびます。

そしてごめんなさい10/24 0:05に訂正を入れております。

 

 あれから3年の時が経った。

 私の年齢は13歳、もう少しで14歳になる。



 3年前から何が変わったかと言えば、私には特に変化は無い。

 ステータスについても、まだ見ることができるようだが、全員がクリアしている(であろう)状態なのだから見ることは無いと思っている。

 それに、トーマス殿下がゲームでは数値が下がる場合もあると聞いてちょっと怖いのだ。

 実は、マリー達が別れていましたとか絶対見たくないし。





 私は、クラスの生徒何人かと友人になり、そこそこ楽しい学生生活を送っていた。


 放課後に魔石の研究を行うことで成績にも上乗せしてもらっているので、相変わらず研究も続けている。

 この研究によって正式に魔石の粉の販売も始まり、学園内だけでなく貴族の間にも広まっているらしい。


 また、そして、魔石を扱えることにより爵位以外の位ができた。

 それによって試運転でやってきた貴族の子供以降の貴族の子供は有料で検査が可能となり、主に孤児院にいる子供に対して無償で検査が行われている。

 それにより、貴族以外の子供達も学園にちらほら見かけるようになった。

 きっと陛下も喜んでいることだろう。



「リテーリア、今度放課後にお茶とかどうかな」


「ごめんなさい、最近忙しいから当日じゃないと予定が分からないのです」


「そうか、また誘うよ」



 そうだった。

 3年経った私は、何故か男性達に声をかけられるようになった。

 研究が入っているのであまり応えることが出来ていないのが残念なところ。せっかく声をかけてくれているのに申し訳ないなと思っているのだけれど。

 学校で行われるダンスパーティでも良く声をかけてもらえるので嬉しい。

 因みに姉さまは、ダンスの練習を欠かさず行った事によって、トーマス殿下と踊る姿はまさに蝶が舞っているようだと言われている。

 さすがだ。




「リテーリアちゃん、今声かけられてたけど、どうしたの?」


「あれ?ルイ様ではないですか、お茶に誘われたのですが予定が立たなので断りました」


「そうだね、研究大切だもんね」


「……はい」



 そして、つい最近ルイ・アントンが私を良く気にかけてくれている事に気がついた。それは私に抱いていた罪悪感がそうさせているのかと思ったが、どうやらそれだけではないらしい。

 私にはこの事実が難しかった為、姉さまに聞いてみたが、教えてくれなかった。

 ニコニコと笑いながら『リティちゃんは自分で気がつかないといけない気がするわ』と言われただけ。



「そういえば、リテーリアちゃん、俺とダンスをいかがでしょうか」


「はい、もちろんです」




 そう、実は今日、トーマス殿下と姉さまの正式な婚約式だ。

 そのため今は割と豪華なパーティが開かれている。

 まだ正式にデビューしていない子供達も参加できるとあって会場はとても賑やかだ。

 会場の真ん中の方ではトーマス殿下と姉さまが幸せそうにダンスを踊っている。



「ふふ」


「ん?何考えてるの?」


「姉さま幸せそうだなって思ってました」


「ああ……そうだね、俺もなんだか感慨深いよ」




 ルイ・アントンは2人が結婚できる事が嬉しいと言っていた。それはそうだろう、ずっと願ってきた事なのだから。


 周りでは、マリーとルータス様やサラサ様とリューも幸せそうに踊っていて私の気持ちも楽しくなる。

 それに、今一緒に踊っているのがルイ・アントンということも嬉しい。なんだか心がぽかぽかする。

 そう思いながら彼を見たときだった。



「まぁ、でも俺とダンスしてるんだからさ」


「はい?」


「今は俺の事だけ考えて?」


「え、」




 _________





 特に変化がないっていうのはやっぱり嘘。


 本当は最近ルイ・アントンに抱いているこの気持ちが実は恋というやつなんじゃないかと疑っている。

 だから他の人からの誘いも何となく断ってしまう事が続いているのだ。


 いっそ私にもステータスがついて欲しいと思うのは必然だったのは分かると思う。

 それを考えたのが最悪のタイミングだっただけで。




 _________



「わぁ!!」


「え、ちょっと?」


「あ、あ、あ、ステータスが」


「リテーリアちゃ……」


「ご、ごめんなさーい!」




 よりよってダンス中の、しかも姉さまの婚約式の時に見れるようになってしまったのは最悪だった。


 ステータス側に悪意があったに違いない。

 そろそろ見ろということだったのかもしれない。


 走って会場を出てよく分からないうちに背の高い草の生えている庭まで来ていた。




「はぁ……はぁ、ああーどうしよう!最悪だぁ……」


「………リテーリアちゃん」


「うわぁ!!!!」


「あんな形で逃げるなんて、流石の俺でも怒るよ?」


「あ、あ、いや、だって、だって」



 走ってきたはずなのに後ろにいるルイ・アントンに驚きを隠せない。そして今非常に隠れたい。

 だって、恐らく私の顔は今真っ赤になっているはずなんだもの!


 でも隠れられないのだから、もうここで聞くしかない。ここで聞かなければもうきっと機会はない。



「ルイ・アントン!あなた、私のこと好きなのですか!」


「え……うん、そうだけど」


「ひっ、……うわぁ!」



 まさかそんなにあっさに頷かれると思っていなかった私は腰が抜けて後ろにひっくり返りそうになった。


 だって、さっき私のステータスの数値を見た瞬間、ルイ・アントンの好感度がいっぱいになっているのが見えたものだから、嬉しいのとびっくりしたので頭がパンク状態になってしまっているのだ。


 いつのまにか抱き抱えられているこの状態から逃げようとバタバタする。



「ちょ、ちょ、離してください!」


「こんな真っ赤な顔してるリテーリアちゃん初めて見るね、なんでかな」


「なん、なんでもないです」


「ふぅん、まぁ、いいや」


 そう言うとルイ・アントンは私を抱えたまま立ち上がった。


「さぁ会場に戻りましょうね」


「や、やぁだー」


「そう?じゃあこのまま俺の部屋来る?」


「………………それは、だ、だめ、です」




 なんでダメだと思ったって?


 そんなの誰でも分かると思う。


 え?昔の私?

 いつのことかしら。


 昔の事なんて忘れちゃった!


 それよりもこの状態をどうにかしてほしい。

 

 そんな事を思いつつ、解決策も浮かばないうちに会場までお姫様抱っこされてしまうのだった。



 そして、こっそりルイ・アントン側のステータスを見た私がより真っ赤になったのはもう少し後のお話し。



お読みいただきありがとうございます。


次でまとめて終わりだと思いますー!

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