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「71!」

 高林俊哉がゲームを作成した時、主人公の補助的な存在がいた。

 それがリテーリアだった。

 リテーリアはステータスの管理などを行う存在であり、全てにおいて好奇心旺盛で主人公を引っ張ってイベントやクリアに導く存在だった。


 だが、ゲーム発売時にはそのキャラクターがいなくてもクリアができるように設定して発売したらしい。

 それについては高林俊哉には一切伝えられていなかったようだ。

 高林俊哉に伝えないでも発売できたのは、その当時、高林俊哉自体は別の仕事に区切りをつける為、殆どルイに仕事を任せていたかららしい。


「だからゲームの難易度上げる為に抜かしたって、言って来たのか……」


 リテーリアの存在は、クリアを楽にする為に配置して居ただけだった為、抜かした事に関しては高林俊哉自体はあまり気にしていなかったらしい。

 でもルイ・アントンがリテーリアを気に入っていた為疑問に思っていたようだ。


「設定の段階の世界がこちらの世界に反映されるのであれば、リテーリアという存在は自らの存在に疑問を持ってくれると思ったんだよ」


「ん?ルイはこちらの世界でも繰り返す世界があったと知らなかったんじゃないのか」


「こちらの世界に、自分がゲームの世界にいるって把握してる人がいる事は知ってたよ。サラサ様とかね」


「……なるほどな」


「うん、ステータスについて疑問を持ってくれて、謎を解いていく事でトーマスとアネモアの謎まで解いてくれると思ったんだ。でも」


 そう言うとルイ・アントンがこちらを向いて悲しそうな顔をした。


「想定よりも早い段階からリテーリアちゃんは動いていて、更にサラサ様の言葉で違う意味で自身の存在に疑問を持ってしまったんだ」


「私何かやらかしたのですか?」


「やらかしたんではないよ。……自分が居ない世界の方が正しい世界だと思い込んで居なくなっちゃったんだ」


「どういう事ですか……」


「いや…………突然姿を消してしまったんだよ。だからその……今回は割と、ストーカーしてた、ごめん……」


「すとーかー?」


「後をついて回っていたということだ」


「ちゃんと、前回居なくなった時期辺りからだからね!傷つくと知りながらまたこの世界にしてしまったのは俺だから。ほんと、殴っていいよ」


 ルイ・アントンが慌てている。

 確かに普通されたら気持ち悪いんだろう。

 でも、不思議と嫌な気持ちはしなかった、むしろ暖かい気持ちになる。

 だって彼は私の為にずっと後をつけていたんだから。消えて欲しくなかったという事でしょう。


「あの時、声をかけて下さったのは、それの為ですか?」


「……うん。何か俺からも言葉をかけてあげたくて、本当にごめんね。でも、ここを乗り越えられればリテーリアちゃんは、しゅんや……トーマスとアネモアを結婚させる事ができると思ったんだ」


 そうすれば、向こうの世界で果たせなかった生活を送る事ができて、この繰り返す世界が終わると思っていたらしい。


 なるほど、ルイ・アントンの視点から見るとそうなるのか。


「それで、今回は本当にそれが達成された訳だ」


「そう……婚約して、2人は今すごくラブラブでしょー?だから、俺の役目は終わったんかと思って、やっと解放されると思ったのに」


 なにこの仕打ち、本当にひどい。と呟きながらルイ・アントンは項垂れている。


 確かに、今のトーマス様と姉さまのラブラブっぷりを見ればこの後の結婚は確実であろう。

 そして今、その為に頑張ったルイ・アントンは悪者のように手を縛られて椅子に座らせられている。本当かわいそう。



「あと、多分なんだけど、管理人て、陛下じゃない?あの人実は魔法使える設定にしてたし」


「……ああ、そうかもしれないな」


「ええー」




 結局ルイ・アントンは管理人ではなく、寧ろ影ながらこの世界のクリアに貢献していた人物である事が分かった。

 殿下は管理人に問いただしたかった内容も、今回ルイ・アントンと話したことによって解消したらしい。

 そして、ルイ・アントンが昔からの親友(とルイ・アントンは言っている)だと分かった事によって、より難しい仕事も任せているようだ。


 そして、私も管理人さんに聞きたかった、『なぜ私はステータスが見えるのか』という謎も見える設定のキャラクターだった事が分かり、そういう物なのかという事で落ち着かせた。


 管理人が陛下であるという確証はないが、トーマス殿下にはすでにクリア報酬として何かしら貰えたと言っていた。

 しかも、陛下から手渡しで渡されたものが《約束の品》と書かれていたらしいのでその可能性が高いのだろう。


 なんだそれは、頑張った私やルイ・アントンにも何かしらくれよ。と思うが、まぁ……約束した訳ではないことに請求はできない。





 でも、皆んなを好きな相手と付き合って貰える事がクリアなんて、なんて素敵な条件だったんだろう。

 姉さまも、マリーも、サラサ様も、ユリエスタ様も……皆んな幸せそうに、色々な話してくれるし。


 そのお相手達だって、彼女達といる時は幸せそうだし。


 好きな人、私はいつ出会えるのか。



「…………」


 そこまで考えて私は思いついた。

 そう言えばトーマス殿下かルイ・アントンにゲームについて聞いてみればいいんだ。


 そこの設定で私と婚約する相手が居たとして、その相手を見つけることができればきっと私も好きになるはず!

 よーし!これは久々に良い作戦!


 すぐに実行実行!


お読みいただきありがとうございます。


さて……一応ばら撒いてきた、色々な謎について殆ど回収できたはずなのですが、いかがでしょうか。

この後は、リテーリアとルイのお話しで終わりです。あと数話お付き合いくださいませ。


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