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「56!」

ギリギリ0:00に投稿できて、一安心ですが……誤字のチェックができておりません……。

「………………」



 立ち上がったまま何も言わない私に痺れを切らしたのか、サラサ様も立ち上がって私の肩に手を置いてきた。

 促された私はゆっくりと椅子に座り、一口紅茶を飲んで落ち着く。


「……サラサ様」


「どうしたの」


「………殿下ってクッキーとか、マフィン好きですか」


「え?クッキー?聞いたことないけど……」


「では、裏好感度って、乙女ゲームには存在しましたか?」


「裏?いいえ、聞いたことないわ、そんなシステム」


「なるほど……」




 高林俊哉が作成したとされる乙女ゲーム。

 彼は恐らく、この世界の歴史や、地理、制度などを細かく設定した上でゲームを作成したのだろう。


 私が歴史や制度などを細かく知っていた代わりに、世界観からは少し外れる外国語などを知らなかったのは、恐らくここの部分に関係がある気がする。



 だから彼が私を作成した。というのは恐らく()()なのだろう。




 その関係で、ステータスなども全て管理しているのかなと考えた。

 でも、管理していたならばマフィンを作成せよってアドバイスも彼が出したことになる。そして、どんな結果になるかも知っているはずだろう。



「リテーリア、どうしたの?ずっと難しい顔をしてるわ」


「うーーん今、断定に至らなかった理由を思い出してて」


「どういうこと?断定に至らない理由って」


「うん、何回か、私はトーマス殿下に作られたんじゃないかって思ったことがあったんです。でも、殿下に作られたことが嫌だったからというのもあるけど、矛盾してる時があった気がして……」


「…………矛盾?」


「作ったなら、私の事が全て管理されてると思ってたんですよね。でも、まず全部を管理するなら私に感情っていらないじゃないですか」


「そんな、人じゃないみたいに」


「うん、でも、クリアするためだけに私を作ったなら、私は人じゃなくても良かったかなって思いませんか」


「なるほど……確かにそうね」



 私を思い通りに動かしたいなら、私が勝手に動かない方がいい。

 その為に感情は抜くだろう。


 後は、姉様の黒焦げのマフィンを見たときのトーマス殿下の顔、あれは、想定する未来の為に指示を出した人間の顔ではないはずだ。


 うん、絶対そう。


 あれは殿下の想定外な事が起きたんだと思う。


 マフィンが?それとも黒いマフィンが?




 そして、恐らくクリア報酬は殿下が誰かと約束したものだ。一体何を約束したのかは本人しか知らないだろうが、必死になるくらいの事なんだろう。

 そして、もしかしたら、自分もクリアポイントに含まれることを知っている。

 しかもその相手は姉様だと分かっている。



 でも、だったらもっと姉様に好かれようとするんじゃないのか。

 もしかして、自分自身が姉様を好きになる事が無いと……思っている?

 そんなのとっても許せないけど、でも、姉様に情があって動けないなら、優しさって事?


 それと裏ステータスって……高林俊哉の感情とか?

 でもなら、殿下の感情はどこに行ったの……。



「あーー!だめだ、分かんない!!」


「ふふ、リテーリアさっきから百面相してるわね」


「はっ!サラサ様もいたんでしたね、すみません、なんか、普通に話してました……」


「いいわよ、とりあえず……トーマスは乙女ゲームの製作者、高林俊哉の可能性が高く、その設定のカップリングを多く作ろうとしている、ということね?」


「……はい」


「そして、それがクリア報酬に繋がっているから、(わたくし)に協力的だった」


「……はい」


「ふっ……面白いじゃない」


「え?サラサ様?」


「マリー?あなたはどう思う?」


「えっ、わ、私ですか?」


 ずっと黙って聞いていたマリーが急に話を振られて困惑している。

 何が()()なのか分からないのだろう。私も分からないが……。


「ええ、私もトーマスがやっている乙女ゲームのカップリング全部上手く行くの見たいわ、マリーは見たくない?」


「えと……見たくなくは、ない、かも?」


「まぁ、でも……トーマスのクリア報酬の為にこちら側が動かされているだけじゃあシャクよねぇ?少なくとも私は、とっっても、い、や」


「…………」


 ニコニコと笑うサラサ様の顔を私は呆然と見ていた。


 なんだか後ろにただならぬオーラが見えるようだ。


「ふふふ、トーマスだけの思い通りにさせない為にはどうしたら良いかしらね?」



 面白い事でも思いついたかのようにサラサ様が呟いた。




お読みいただきありがとうございます。

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