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29/99

「27!」

ブックマーク、評価ありがとうございます!

化粧水の名前を変更致しました。

姉様の使う化粧水は[潤いの化粧水]です!

 

 今は歴史の授業中だ。


 先日から始まった授業は思いのほか面白くない。

 そもそも、歴史は既に知っている事を習う事が多く、新しい発見も何もない。



 暇になってしまったので、あの日見たマリーとサスライド様の「!」の事を思い浮かべる。


 あれはとても驚いた。

 大道芸人もびっくりするだろう。


 日記帳を開き、マリーとサスライド様のステータスをと、念じた瞬間。

 ぴゅーーと音がして何かが日記帳から上に飛び上がり、ドーンと音がして大きな火花が綺麗な丸で爆発した。2回も。


 驚いた私は椅子から転げ落ちてそのまま後転、片膝をついた体制のまま日記帳を睨みつけたのだった。


『お嬢様、そこまでしていただかなくても驚いたのは分かりますよ』


『エリサ、流石の私もここまでわざと体張らないよ』


 全く心配してなさそうな口調の割には、水で冷やしたタオルを用意し、走ってきたエリサに口答えをしてみる。

 エリサは私の背中を支えながら私をソファに座らせ、首は大丈夫でしたか?他に痛い場所は?

 と言いながら首にタオルをあててくれた。


『もう大丈夫、それよりもびっくりして心臓が心配なの』


『何があったのですか?』


『え、ぴゅーってなってドーンて』


『…………』


 体を使って表現したものの上手くエリサには伝わらなかったので改めてステータスを確認することにした。

 すると、ステータスの確認をするよりも先に、たくさんの文字がずらっと出てきた。



 《マリー・コーエンオープンによりルータス・サスライドのステータスもオープン!》


 《マリーの世界解放により、ルータスルートに進む事が出来るようになりました!》


 《スチル:変わらない笑顔ゲットによりルータスルートになりました!》


 《スチル:輝く笑顔ゲットによりマリールートに進みました!》


 《昔からの恋心により好感度大幅アップ!》


 《幼き頃からの絆により好感度大幅アップ!》


 《繰り返す世界解放ボーナスが加算されます、それにより好感度大幅アップ!》


 《繰り返す世界解放発見ボーナスが加算されます、それにより好感度大幅アップ!》


 《妹からの言葉により最終ステージに進みました!》


 《[????]からの言葉により最終ステージに進みました!》


 《おめでとうございます!マリーの好感度が満タンになりました!》


 《おめでとうございます!ルータスの好感度が満タンになりました!》


 《両者の想いを確認させることによりこのステージクリアとなります!》






 今思い出してもあの日記帳から出てきた火花には驚く。まずあんな現象を見たことが無いのに不意打ちなんて、驚かないわけがない。

 謎の身体能力を発揮した自分を褒めたいくらいだ。


 それにしても、ステータス曰くあの2人は両想いらしい。あの大量に出てきた文章の後、ステータスを確認すると



 マリー・コーエン

 [ルータス・サスライド]10000/10000


 ルータス・サスライド

 [マリー・コーエン]10000/10000

 [????]100/1000


 となっており、確かにお互いに好感度はステータスの数値いっぱいの数値が出ているのが分かった。


 しかし、あの2人を同時に見てしまったが為に、あれらの文章がどちらにかかっているのか分からなかった。

 個別で開こうとしても、すでにセットにされているらしく、恐らく重要なワード《繰り返す世界解放》がどっちなのものか、それとも2人ともそうなのか……それも分からないという状態。



 あれから数週間、2人のどちらかから話を聞こうとしているが、年齢的に上のクラスの2人とタイミングが合わず、結局聞けていないので詳しく分からない。



 繰り返す世界については気になってエリサと共に調べてみたが、この世界は繰り返し、魂は同じ世界の同じ器に戻る。のような内容が書かれている以外の記載は無かった。

 普通に、怖い。

 死んだらまた私として生まれるってことだと思うが、それを何回も繰り返すのは正直飽きてくるだろうし、最終的にいつ終わるのか怖くなるだろう。


 それと、《マリーの世界》とは一体なにか。

 マリーが《繰り返す世界》だったのだろうか。


 そしてまた登場してくる[????]

 一体貴方はどなたなの!

 出会ってないという事なのだろう。でも、どちらかは、その人物と話して『最終ステージ』とやらに行っている。

 恐らくは貴族の娘なんだと思う。

 早く会いたいものだ。



 この件に関しての私の疑問について、完全には2人から話を聞かないと分からない気がする。

 推測では2人は幼馴染な予感はするけれど。

 2人の話の中にもう1人人物が出てきたらその人が[????]の可能性が高いのだと思う。


 そして、最後の文章からすると、お互いに両想いだと認識していないようだった。


 私はまだ、恋とかそういうのは分からないけれどとても仲は良さそうだったのに。と思う。


 そこは、マリーとお茶とかしながら少しずつ解決できたらいいなと思った。




 ------------



 姉様の料理のステータスについて、重要な発見があった。

 分量を量るところから始め、混ぜ、焼くまでの工程をこなすことによって、なんと数値が2上がる。

 ここで既にいままでの倍!

 そして、頑張っている姉様は1日に最低2回作る。そうする事で、稀に計5、数値が上がるのだ!!!


 わーい!大発見!やったね姉様!



 と、思っていると、真っ青な顔をした姉様が私に伝えてきた。


「トーマス様が、明後日一緒にクッキーを焼こうと言ってくださったの」


「え、ね、姉様……まさか」


「クッキーを黒くなく焼くように練習付き合って!リティちゃん!」


 姉様の[料理]ステータス:85/500


お読みいただきありがとうございます。

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