「24!」
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なんだろう。何か追加された?そう思ってその「!」をじっとみつめた。すると、
《スチル[????]ゲットにより[????]ルートに移行しました!》
「………………」
「どうかした?」
いつのまにか眉間にしわを寄せてルイ・アントンを見ていた私は、はっとして、なんでもないですと言う。
いや、[????]て。何も分からないじゃないか。せめてスチルの名前くらい出して欲しい。
そして、今「!」が出たように見えたのだが、どうやら私が見ていないタイミングで誰かのスチルをゲットしたようだ。
ルートに移行したってことは好感度ステータスは片方だけになるのだろうか。そう思って見て見る。
[????]0/1000
[????]0/1000
こちらは変わらないようだった。
つまり、この後ルイ・アントンに好意を寄せる人物が2人現れる、のだろうか?
彼には好きな人ができたのに?
勝手に惚れてしまうのか、彼が動いて好きにさせていくのかは分からないが、見ていてあまり楽しくない状態だ。
もしかして、ルートって好きな人の事じゃないとか?
でも、絶対殿下が好きな姉様はルートに入っているし、姉様を狙ってはいるが姉様の事を好きと言う訳ではない殿下は、姉様のルートにはなってない。
それを考えるとやっぱり好きな人の事なのだと思う。
しかし、確信を持つためには他の情報がもっとほしいところ。ちらりとルイ・アントンを見る。
「ルイ・アントン様は好きな方はできましたか?」
「……リテーリアちゃんは少し口閉じてようか」
いつのまにか紅茶を目の前において座っていたルイ・アントンは呆れた表情で私を少し睨んでいた。
はぐらかされた。これでは情報は得られない。
「はぁ……」
「なんでため息つかれなきゃいけないのかな、俺は」
こっちがため息をつく場面だよ、と言いながら紅茶を飲む彼を見る。
彼は何かと気を使ってくれている気がするが、最近の子供は皆んなこんな紳士なのだろうか。
確か、年齢は私の4つ上だから、14歳?4つ上なだけあって私より随分しっかりしている。
ステータスを通してではなく、普通に彼を見ながら、この人は本当に素で面倒見が良いんだろうなと思った。
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「ルータスだが、入ってもいいか?」
「いいよー」
あの後すぐにやってきたリューと3人でお茶んでいるとサスライド様もやってきた。
入ってきたサスライド様がぎょっとした表情を浮かべる。
「リテーリア嬢、流石に1人はまずいのではないか?」
「え、そうですか?」
じゃあこの間のあの尋問の時はどうなるんだ、と思いながら答えると、サスライド様は、ちょっと待っててくれと言いながらまた外に出て行く。
「リテーリアちゃんは、もうちょっと警戒心を持とうね」
確かに、この場に姉様だけだと考えると恐ろしい。つまり今後は姉様がこの場に居たらを基準に考えれば良いのだろう。
姉様を私に置き換えるなんておこがましいが、そこは許してくださいと思いながら拝む。
「ねぇ、妹、それなんか気持ち悪いからやめて」
「警戒心を持つための一環だから」
「ルイ。こいつ頭ちょっとおかしいよね」
「リュー、流石に令嬢にこいつはやめなさい」
2人がコソコソと何かを話していたが、それよりも私は気になることがあった。
サスライド様は誰を連れてくるつもりだろう。
この流れであればきっと令嬢なのではないだろうか。
だって、私が1人なのを気にしていたのだから。
-------カチャ
扉が開く。
そこには、ふわふわの茶色の髪をハーフアップにし、大きなメガネをかけた女の子が立っていた。
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