「11!」
陛下が目指している学校は、実力のある者なら平民でも通えるような学園を作ることらしいが、なかなか難しいのが現状だろう。
何故ならそこにはお金がかかる。今お金をかけて学校を作っているのに、すぐに無償で習わせるというのはむりだ。
今回陛下が選んだ者たちの子息や令嬢たちばかりだから、そんなに酷いことは起きないだろうけど、あの陛下の事だから何かを思ってとんでもない奴を入れてくる可能性はある。
何かあったらすぐに報告するように。
と、出発前に父さまに言われた。
私と姉様は馬車で約1日かかる場所にある、トートリス学園に向かっている。
姉様の侍女マリサと、私の侍女エリサとの4人で乗る馬車は、長距離の為に沢山のクッションが引かれてもふもふだ。
学園に通うと告げられたあの日、私はエリサに変なモノが見えるようになった。という説明をした。
ステータスを上げると、トーマス殿下の好感度も上がる可能性がある事などを踏まえて力説し、料理を作れる環境にしなきゃ!と伝えた。
するとエリサは「学園に通うようになったらそんな施設もあるのでは?」と言って、行くまでに料理の本を買っておきますねとまで言ってくれたのだった。
その後に、なんで信じてくれたの?と聞くと
「私にとって、お嬢様が仰った言葉は常に真実です。例えば、熱湯に手を突っ込んでも大丈夫と言われれば信じますよ」
と、言われてので正直びっくりした。
それはおかしい。と思って顔を見るとにやにやしていたので、からかったなーっと怒った。
「でも、そのお話しはちゃんと信じておりますよ。最近のお嬢様ちょっとおかしかったですし」
と、言われたので、本当に信じてくれたみたいだった。よかった。
なんにせよ、学園に向かうまでに料理についてちょっと学んでおきたいし、協力してくれる人がいるだけで気持ちが全然ちがう。
ひとまずは学園に向かってから考えようと思い、姉様のステータスを見るのをやめた。
で、今姉様と馬車に乗っていて、学園前にステータス確認しておこうかなぁとチラッと見たところ。
「トーマス・ウィスタリア」100/1000
[勉強]100/500 [裁縫]300/500 [ダンス]200/500 [美容 ]400/500 [教養 ]200/500 [料理]50/500
待って、色々増えてる。
勉強は全く増えていない所を見ると、他のやつ頑張ったのかな?というか、この数値何基準なのか気になる所。美容400って何をしたんだろう。
そして、また「!」が光っているが、また驚く事が出てくると対応が難しそうなので後で確認しよう。
ひとまず美容について聞いて見る事にした。
「姉様、お聞きしたいのですが」
「何かしらリティちゃん」
「姉様は美容に気を使っていると聞いたのですが、今何を使っているのですか?」
「あらリティちゃん、情報が早いわ」
「姉様のことですからね」
「ふふ、あのね、最近新しくお店が出来たのは知っている?」
「お店?」
「そうよ、あいてむ屋と言うのだけど」
「アイテム屋」
「そこで、売っている商品の化粧水をつけると、肌がとってもつやつやになるみたいなのよ」
「!!!!!!」
「こんどリティちゃんに買ってもらうわね」
「ありがとう姉様!」
そこでふと考える。
私がアイテムという言葉を知っていたのは、エリサが買って来てくれた珍しい本の中に記載があったためであり、普通の令嬢は知らない言葉であるはずだ。
その本自体、遠い昔に異世界から“転生”してきたとされる人物が書いた本だと書かれていた。
内容自体には難しくは無いが分からない単語が多く、読むのを苦戦した記憶がある。
あの本を姉様が読むとは思えない。
そして、姉様のステータスの数値。
これは、調べる必要がありそうだ!!
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