閑話 1
今回は、亜美さんサイドです。
指摘により直しました。
紙の色→髪の色
あたしの名前は柴崎亜美。
さとちゃん、榊原里美の十年来の幼馴染だ。
幼稚園の頃は目が見えていないからと誰からも相手にされていなかった。そんなさとちゃんに、あたしは「一緒に遊ぼう」と誘うとさとちゃんは....
「い、いいのぉ?」
と、涙目でこちらを見上げていた。
その時、あたしの中で衝撃が走った。
(何この子!物凄く可愛い!!泣いている顔なのに何でこんなに可愛いの!?何て言うか!もう言葉にならないくらい可愛い!!この子笑ったらどんなに可愛いんだろう?見たい!見たい!!見たい!!!)
「うん!遊ぼう!今すぐ遊ぼう!!」
お察しの通り、すっっっごく可愛かった。もちろんその後しりとりしたり、人形遊びをして遊んだ。それに笑った顔も凄く可愛かった。
次の日からお父さんのデジカメを借りて写真を撮った。
今でもこっそりと愛用のデジタル一眼レフカメラで撮っているけど、さとちゃんは絶対に気付いている。あの子の気配察知能力は忍者を余裕で上回っている。だから気付かないはずない。
今回はさとちゃんにVRゲームをプレゼントしようと、買おうと思ったけどお金がないので、雑誌の抽選に応募したら、なんと当たった!!天にあたしの願いが届いた。
と思っていたけど、多分ゲームをプレイしても目は見えないかもしれないと聞いて落ち込んだ。
すると、さとちゃんが急に質問をしてゲームを持って帰ってしまった。
何だったんだろうかと思いながらもゲームを起動する。
「システム起動」
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「ここに来るのもβテスト以来ね」
《キャラメイキングを始めます》
まずは名前だったけなぁ。えっと~、アイリスっと。
次は種族かぁ。βの時は人族だったけど今回は獣人族にするか。タイプが複数あるとランダムで決まるんだよねぇー、これ。さてさて何に決まったかな?
《獣人族、龍人族に決まりました》
龍人族?βではきいたことないなぁ。正規版で実装されたのかな?まあいいや。次々、早くさとちゃんに会いたいんだよね。
《アバターの見た目を決めてください》
髪の色は赤で、瞳の色は緑色かなぁ。
さとちゃんは、どんな感じなのかな。さとちゃんスタイル良くて美人さんだから、どんな髪色や装備も似合うんだろうな。
戦士だったら、戦うときに舞う腰まで伸びた髪。
魔術師だったら詠唱する声だけで回復しそう。
《メインジョブとサブジョブを決めてください》
「メインは格闘家、サブは魔術師にして》
まったくもぉー、人が妄想のなかに浸ってるのにぃ、空気読みなさいよ。
《決定しました。次にステータスの数値を.....》
「STRに20、AGIに20、MPに10」
《決定しました。最後にスキ.....》
「『格闘術』、『身体強化』、『魔力操作』、『付与術』、『ステップ』、『粉砕』、『見切り』、『脚撃』とあとは....」
《種族スキルで『龍力Lev1』、『龍力操作Lev1』、『咆哮Lev1』は強制取得です》
「ちっ、じゃあ『ステップ』無しにしてそれにするか」
《これにてキャラメイキングを終了します。お疲れさまでした。ゲームスタートまで30分お待ち下さい》
やっと終わった。
ゲームスタートまで30分。待っててよさとちゃん。何があってもあたしがさとちゃんを守るから。
βテストトッププレーヤー、〈殴殺姫〉のこのあたしが。
次回も亜美さんサイドです。
亜美さんの種族の説明をします。
〈龍人族〉
・東洋の龍のような角に尻尾が生えている、獣人族のレア種族。
STRとAGIに特化していて、魔術耐性が強い。